2005年1月12日

    青色LED訴訟で和解が成立

    青色LED訴訟、中村氏「高裁では100%私の負け」

    私がずっと気にかけていた青色LED訴訟ですが、日亜化学工業側が中村修二氏に8億4391万円を支払うことで和解が成立しました。正直言って、あっけない幕切れだったなぁ、という感じです。去年2/3の日記でも書いたように一審で発明の対価が604億円と認定されながら、それが1/100になったわけですから、中村氏が怒るのももっともな話です。中村氏の発明がなければ、高輝度青色LEDの実用化はかなり遅れたでしょうし、日亜時代に中村氏はかなり冷遇されていたようですから、貢献度が5%なんてこともありえない話です。もっとも最近では404特許に抵触しない製造方法もいろいろと開発されているようですから、特許の優位性は以前より薄らいでいる気がします。なのでさすがに600億は無理だっただろうとは思うのですが、にしてもせめて50億ぐらいは取って欲しかったなあ。たとえ50億取ったとしても、あの人のことですからたぶん私腹を肥やすよりも研究に費やすでしょうしね。

    でも最後に「訴訟が終わって研究に専念できるのはうれしい。誰もやっていない新しいことにチャレンジしたい」と言っているのはたぶん本音でしょうね。訴訟に時間を取られて研究に打ち込めないことはきっとストレスになっていたと思います。これでまたすごい発明をしてくれることを願うばかりです。今度はアメリカにいるからきっとこんなごたごたすることはないと思います。

    ニノミヤがー

    家電のニノミヤ、債権者が会社更生法申し立て

    最初このニュースを見たとき、びっくりしたというより「ついにか…」という気分でした。日本橋にはちょくちょく足を運んでいますが、CMに力を入れているミドリ電化や、ナカヌキヤやガンダム専門店など多角化を進めている上新電機にくらべて、最近のニノミヤには明らかに活気がなかったので気になっていたのです。しかしどうもこの記事を見る限り、自主的に会社更生法の適用を申請したのではなく、大口債権者のモルガン信託銀行に見限られた、というのが実情のようです。さすが外資系の銀行だなあという感じですが、まだ一波乱ありそうな気がします。

    ところでニノミヤがつぶれるというのには特別な感慨があります。というのは日本橋の大手家電量販店の中で、唯一電子パーツを扱っていたのがニノミヤだったからです。エレホビー店は私が初めて電子パーツの買い物をした、特別な思い入れのあるところなのです。当時小5だったので親に連れて行ってもらったことが、今でも思い出されます。最近はたまにしか行ってませんでしたが、共立やデジットにないものを置いていたりしたので、ほんとに重宝していました。あそこがなくなってしまう、というのは痛いなぁ。たぶん再建してもあのフロアは再開しないでしょうし…。

    それにしても大阪発祥の家電量販店はことごとくピンチのようですね。先に述べたミドリ電化や上新電機はまだ大丈夫かなあと思うのですが、次にあぶないとすれば、カメラのナニワでしょうか。あそこは心斎橋が地盤とはいえ、結構苦しいのではないかという気がします。