2005年6月7日

    あこがれの大阪万博

    昨日は仕事が終わってから、「公式長編記録映画 日本万国博」の試写会に行ってきました。これは大阪万博の模様を記録した映画なのですが、万博の翌年に公開されその年の日本映画興行成績ランキング第1位に輝いたそうです。それからずっとビデオになることもなく幻の作品と化していたのですが、今回DVDとして発売されることになり、それを記念してこの試写会が開かれました。会場は予想通り万博世代の人がほとんどで、私ぐらいの年代は少数派でした。
    映画はまず万博会場の建設現場からスタートするのですが、あたり一面何もないのでほんとにここは千里丘陵なのかと目を疑いましたよ。ほんとにあの辺って山だったんですねぇ。そして太陽の塔の頭部がクレーンで取り付けられ、完成した万博会場の俯瞰映像へと切り替わります。映画は思っていたよりも色鮮やかで、くすんだ写真でしか見たことのなかった万博会場のイメージが一変しました。ほんとにさまざまな色が使われていて、当時の未来都市のイメージってこんなだったんだなと感じさせられました。
    その後開会式の映像に切り替わり、各国のホステスさんによるあいさつや、佐藤首相や昭和天皇による開会宣言へ。会場には川端康成の姿もありました。そして各国のパビリオン紹介へと移るのですが、特にロシアとアメリカは冷戦を反映しているせいか、互いに競い合ってる感じがしておもしろかったです。また記録映画とは言いながらところどころ笑ってしまうポイントもあり、アメリカ館で月の石を見ている親子連れがいたのですが、お母さんが「あれが月の石やねんて」と子供に必死に説明しているのですが、子供は興味ないって感じで鼻をほじっていたりしました。
    映画本編は約3時間と長くてちょっとつらかったのですが、あれはほんと、一度は見ておく価値があると思いました。北欧諸国の展示はもうすでに公害問題に焦点が当てられていて、やっぱり取り組みが早かったんだなあと感じましたし、中国とはまだ国交が正常化していなかったので中華民国(台湾)がパビリオンを出していたりと、歴史を感じさせます。あれを見た今万博公園に行くと、きっとさまざまな感慨があるんだろうなぁ。