カテゴリ: 音楽

    久々にこれは、と思える演奏家

    昨日は大塚直哉さんのチェンバロリサイタルを聴きに、上桂の青山音楽記念館(バロックザール)に行ってきました。このホールには以前にも来たことがあったので(2003/09/24の日記参照)会場にはすんなりとたどり着けたのですが、前回は開場の30分前に着いてしまい時間をもてあましたというのに、今回は家を出るのが遅かったせいで、着いたときにはすでに開場していました。まだ席はあるかなぁと心配しながら中に入ったのですが、なんとか最前列に座ることができました。
    さて、このコンサートは前半がクラヴィコード、後半がチェンバロによるバッハ・プログラムだったのですが、前半のクラヴィコードは音が小さいために聴く方も息をのんで聴かざるをえないため、なかなかに疲れます(苦笑)。ですがやはりクラヴィコードで演奏される曲は独特の雰囲気があって良いですね。ちなみにクラヴィコードという楽器は、鍵盤の先に付いた金属片で弦を叩いて音を出す仕組みなのですが、叩いた瞬間「ぴよん」という独特の音がします。ですがただ鍵盤を押せば音が出るというものでもないらしく、見た目以上に演奏するのは大変なようです。
    そして後半、チェンバロに変わってからがこのコンサートの真骨頂でした。まずトッカータ ニ短調 BWV912では駆け抜けるような疾走感に心を奪われましたし、最後のシャコンヌにはただただ圧倒されるばかりでした。大塚直哉さんの演奏を聴くのはこれが初めてだったのですが、他の奏者にありがちなミスタッチがほとんどなく、どんな難曲も華麗に弾きこなすという感じがして、素人目に見てもこの人はこれからもっと活躍するんじゃないかと思えました。見た目はほんとに実直なサラリーマン、と言う感じで、あんまり演奏家には見えないんですけどねぇ。まあとにかく、このコンサートは行って良かった。

    お金が…

    先週末、ワインとコンサート代等であっという間に2万円弱が消えて行きました。最近結構お金使ってる気がするなぁ。普段は倹約に努めているつもりなのですが、週末に外出するとついつい使ってしまいます。まあ買い物することがある種のストレス発散になっている面もあるので、一概に悪いとは言えないのですけどね。
    コンサートですが、まとめて3回分のチケットを買ったのでこんな値段になりましたが、1回1回がそんなに高いわけではありません。しかしファミマでチケットを買ったので、発券にえらい時間がかかって店員さんも迷惑そうでした。まあそんなシステムになってるのが原因なので、私が悪いわけではありませんけども。

    そのコンサートのうちの1つが日曜日に京都であったので、聴きに行ってきました。阪急烏丸で降り、バスに乗り換えてまずは堀川下立売へ。バスは四条通を途中で右折し堀川通を北上したのですが、その途中で横切った通りの名前が、京都の通り名の歌通りだったので、ちょっとうれしくなりました。ちなみに下立売は「しもだちうり」と読みます。大阪人な私は立売と見ると「いたち」と読んでしまいますが、京都は違うようですね。堀川下立売に来たのはバス停近くにあるラーメン屋「笑麺」でお昼を食べるためです。前日に京都のラーメン屋を検索したのですが、ホールの近くにあるラーメン屋の中ではここが一番おいしそうだったので、行ってみることにしたのです。背脂系の醤油ラーメンで、こってりしすぎることのないこってり味でなかなかおいしかったです。ネギも良い味だったなあ。さすがに京都のラーメン屋はレベルが高いと感じました。
    それから歩いて京都府立府民ホールを目指したのですが、意外と距離があってちょっと難儀しましたがなんとか開場直前に到着。もうすでに列が出来ていたのですが、それでも最前列に席を取ることができました。コンサートはバッハの平均律クラヴィーア第1巻をクラヴィコードで演奏するというもので、クラヴィコード自体生で演奏を聴くのが初めてだったので、とてもおもしろかったです。とても音が小さい楽器なので、最初だけ違和感がありましたが、徐々に慣れてきてその微妙な音の揺らぎがとても心地よかったのですが、心地よすぎて途中意識が飛んだりもしました(おい)。まあでも、良いコンサートでした。
    帰りは地下鉄で四条烏丸まで戻り、イノダでコーヒーを飲んで帰りました。やっぱりイノダのコーヒーもおいしいな。でも一緒に食べたケーキはいまいちだった…。

    神戸~食べてどうなるのか

    昨日はなんとか午後に休暇を取って、神戸に行ってきました。その前にちょっと大阪市内で用事があったので、それを先にすませて梅田に戻り、金券ショップで三ノ宮行きのJR昼特きっぷを240円で購入。昼特って今まであんまり使った事がなかったのですが、めっちゃ安いっすねぇ。新快速が混み混みなのがよくわかるような気がします。でまあその混み混みの新快速に乗って三ノ宮に着いたのが午後4時頃。実は昼ご飯を食べそびれていたので、センタープラザ西館B1Fにあるかつ丼吉兵衛へ。このお店の存在は先日たまたま知ったのですが、600円でおいしいカツ丼が食べられると聞いて、カツ丼大好きの私としては是非一度食べてみたかったのです。昼間は行列ができるそうですが、さすがに私が行ったときには空いていました。といっても15席ほどあるカウンターは9割方埋まっていたので、大したものです。私はちょっと量が多めの「てんこ盛り」を頼んだのですが、それでも650円は安いと思えるぐらいのボリュームでした。とにかく肉が分厚めで非常においしかったです。味付けも良くて、人気があるのもうなずけます。今度食べに行ったときは絶対に卵2個(+50円)にしようと心に決めています(笑)。
    これで結構おなかいっぱいになったので、腹ごなしついでに北野坂にあるにしむら珈琲へ歩いていきました。にしむら珈琲の中でも北野坂店は、震災前まで会員制だったというだけあって、とても雰囲気のある建物です。
    にしむら珈琲・北野坂店
    内装も非常に重厚で、私が入ったときにはもう日が暮れかけていたこともあり、ランプの明かりが独特の空間を作り出していました。奥には暖炉があり、まさに会員制であったことをうかがわせる調度品に満ちています。その分コーヒーの値段も他店より若干高めで(苦笑)、私の食べたケーキセットは1000円でした。他の店だと確か750円ぐらいだった気がします。でもこの雰囲気は一度は味わっておいて損はないでしょうね。
    そんなリッチな気分を味わった後、メリケンパークにあるホテルオークラ神戸へ歩いて行きました。コンサート会場がこのホテルのチャペルだったからです。さすがに北野坂からは少し距離がありましたが、着いた頃にはちょうど開場20分前ぐらいだったので、ちょうど良かったです。開場を待つ間、窓から見えるオリエンタルホテルやモザイクガーデンの観覧車がとても綺麗だったので、ずっと眺めていました。コンサート自体はまあ割と良かったかな、というぐらいのレベルに思いましたが、チャペルというだけあって雰囲気はありました。しかし演奏中やたら眠くて眠くて、起きてるのに必死だったのが悔やまれますね…。今日になって気づいたのですが、どうやら風邪をひいてしまったようで、そのせいでしょうね。コンサートが終わってからはまた三宮まで歩いて、家に帰りました。

    買ってしまった…

    今日は午後から久しぶりに振休でない休暇が取れたので、梅田に出てワルティーへ行きました。そこで、以前置いてあったのにいつの間にか消えてしまい、てっきり売れてしまったとばかり思っていた、D.スカルラッティのチェンバロ作品全集が、実は横のカウンターによけられただけだと言うことに気づいて、これもなにかの縁だと思い、えいやっと購入していまいました。中古とはいえ13,800円もしたので、それなりに高い買い物です。とはいうもののCD34枚組ですから、これでも安いぐらいなんですけどね。
    さて、このCDにはD.スカルラッティのチェンバロソナタ・全555曲が納められています。私はもともとレオンハルトの演奏するCDをたまたま買ったことがきっかけでD.スカルラッティの曲が好きになり、BRILLIANTレーベルのソナタ集を新譜が出るたびに買っていました。こちらはやっと第5集が出たところなので、まだまだ先は長そうですが…。
    まあそれはさておき、さっそく家に帰ってこの全集を聴いてみましたが、めっちゃ良いっす~。高かったですが、それだけの価値はあると思いました。この弾むようなメロディーが最高です。聴いてると楽しくなる曲が多いんですよね。その辺バッハとは対照的です(バッハも好きですけどね)。しかしこのD.スカルラッティという作曲家は、よくソナタばっかり555曲も書いたもんだなあ…すごい人だ。

    アンプ良いなぁ

    デノン、2chプリメインアンプのフラッグシップモデル

    デノンの最新プリメインアンプが7月下旬に発売されるようです。すごいけど、やっぱり高いなぁ…。私はこれの2つ下のクラスのアンプを使っているのですが(PMA-1500R)、スピーカーが大したことないので、今でもアンプの性能を生かし切れてないように思っています。なのでこんなアンプ買ったらもっと宝の持ち腐れになるのは目に見えているのですが、やっぱりあこがれますねえ。
    ところでデノンのアンプは性能もさることながら、やっぱり見た目がかっこいいと思うのですよ。PMA-SA11はもちろんですが、私の持っているPMA-1500Rもデザイン的には似ているので今でも所有する喜びみたいなものを感じさせてくれます。これがもう一つ下のPMA-390IVになってしまうと、ボリュームがプラスチックになってしまうのでちょっとかっこ悪くなっちゃうんですよねえ。性能的にはこっちで十分なのですが、あえて私がPMA-1500Rを買ったのはその辺にも理由があります。
    ちなみにアンプは価格が上がるのに反比例するように操作性は悪くなります(笑)。具体的には、リモコンが無くなるのが一番大きいでしょうか。なので高い物を買うにはそれなりの覚悟が必要かもしれません。私もリモコンがないとちょっとつらい…。

    レオンハルト様っ

    …ってなんかミーハーみたいっすね(汗)。いや、ここにたまたま記事が載っていたので、思わず。今回の来日公演は結局チケットがうまく取れなくて行かなかったのですが、やっぱりレオンハルトの演奏はすごいです。最近はやはり衰えが隠せないところもあるのですが、それでも演奏中に会場に張りつめる一種の緊張感は何なんでしょうねえ。来年も来日するような話を聞いているので、今度は行こうかな。
    しかし伝え聞くところによると、フェニックスホールでの演奏中にあろうことかケータイの着メロを鳴らしたおばちゃんがいたようです。よりにもよってレオンハルトの来日公演でなんちゅうことするかなぁ…。

    Walty堂島開店

    ワルツ堂復活!で書いたWalty堂島が、とうとう4/17にオープンしました。私は仕事のせいでオープン初日には行けなかったのですが、なんとか18日には行くことができたので、ちょっと雑感をば。
    店内は思ってたより広くて、商品数も多いと感じました。クラシックで比較すれば堂島アバンザの新星堂より多く、旧ワルツ堂にも引けを取らない規模だと思います(まあ、Waltyはクラシック・ジャズ専門店なので単純に比較はできませんが)。店内は照明も明るめで通路側がガラス張りなので、開放感があって良い感じです。商品配置はワルツ堂伝統のレーベル別配置で、慣れないとちょっと探しづらいかもしれませんが、特定レーベルが好きなら非常に便利です。そして肝心の価格ですが、オープン直後なので単純に判断できないとは思いますが、輸入物に関して言えばほぼ旧ワルツ堂並みの水準ではないでしょうか。国内物は見る暇がなかったのでわかりませんが、まあ同じような傾向だと思います。
    そんなWaltyですが、ちょうど中岡さんもいらっしゃったので軽く挨拶だけして、とりあえずNAXOSが399円と非常に安かったのでヘンデルを1枚と、別レーベルのモンテヴェルディの2枚組を780円で買って店をでました。

    マドリガーレ集第3巻

    今日は吹田に寄ったついで(?)に梅田にも行ったのですが、タワレコに入ると前回来たときには見つからなかった、モンテヴェルディのマドリガーレ集第3巻(NAXOSで今月発売予定でした)があったので、即座に購入しました。しかし今月の新譜なのに面出ししてないとはどういうことですかタワレコさん。そんなにモンテヴェルディはマイナーですかっ(泣)。まあマドリガーレ聞く人は少ないだろうなあとは思うので仕方ないのですが、危うく売ってることに気づかないところでしたよ。まあでも買えたので帰宅後早速聴きましたが、やっぱり良いですねー。このシリーズの第1巻を買ったときの衝撃は2002/12/02の日記でも触れていますが、いまでも第1巻は愛聴盤となっています。とにかく空間にハーモニーが溶けていく感じがすばらしいのですよね。メロディとかは割とワンパターンなところもあるのですが(特に終止の仕方はほぼ共通)、それでも思わず自分もハモりたくなってしまう魅力にあふれています。この第3巻もその辺は踏襲されていて、非常に心地良いです。
    ちなみにマドリガーレというのは、ルネサンス期のイタリアで流行した世俗的な多声歌曲のことです。まあアカペラの一種ですね。アカペラと言えばグレゴリオ聖歌などの宗教的なものの方が多いのですが、このマドリガーレは世俗的な愛なんかを歌ったものが多く、曲調もさまざまです。個人的な意見ですが、マドリガーレってソロで歌うのとは違って誰か一人が突出して目立っちゃうと興ざめなのですよね。よくそういう歌い方する人いますけど、やっぱり平等にハーモニーを奏でないとマドリガーレじゃない、と思います。あー、一度で良いから私もマドリガーレ歌ってみたいなあ。

    ワルツ堂復活!

    昨日の夕刊に出ていたのですが、ついにワルツ堂が復活するようです。といってもワルツ堂そのものではなく、ワルツ堂の元店員3人が新しくクラシックとジャズの専門店「Walty(ワルティ)堂島」を4月上旬にも大阪駅前第一ビル地下1階にオープンさせるのです。その元店員のうちの一人、中岡さんは私が初めてワルツ堂に行った10年ほど前から存じ上げているので、オープンが今から本当に楽しみです。思い起こせばワルツ堂に初めて行くきっかけを作ってくれたのは、豊高の英語の先生でした。私が高1の時サイドリーダーを担当していた松田先生という方なのですが、たまたま昼休みに私がクラシック好きだという話をしたら、ワルツ堂を紹介されました。それからずっとワルツ堂はひいきにしていたので(といっても本格的に通うようになったのは大学に入ってからですが)、倒産したときはほんとにびっくりしました。けれでも紆余曲折を経てこうして新しい店を持つことになったのも、やはりワルツ堂をひいきにしていたお客さんがそれだけ多かったってことでしょうね。そういえば堂島で同じくひいきにしているムジカも、移転の際に常連客がお金を融資したとのことですから、こういうつながりって強いんだなあとつくづく思います。私にとってはほんと、どちらもなくなって欲しくないお店です。