2005年4月26日

    アスペレン様っ

    今日は仕事が終わってからコンサートを聴きに行きました。先月日記に書いた3回分のチケットの最後の1枚です。今日行ったのはボブ・ファン・アスペレンのチェンバロ・リサイタルで、会場は谷町四丁目駅近くの教会でした。開場前に余裕で着いたので、席も最前列を確保できましたし、ばっちり。私はアスペレンの演奏するCDを何枚か持っていて以前から彼の演奏を知っていましたし、ソロ奏者として来日するのは初めてらしいということで、この日をとても楽しみにしていたのです。
    そしていよいよアスペレンが登場したのですが、当初抱いていたイメージとは違い、彼の外見から受ける印象はとてもチャーミングだったのでびっくりしました。。髪の毛がすっかり白いので結構な年なのかと思いましたが、まだ50代後半なのですね。レオンハルトはとても威厳のある、ある種近づきがたい印象があるのですが、それとは好対照な感じでした。しかしひとたび演奏が始まるともうびっくりするぐらい正確なタッチで、どんな難曲でもひきこなすという印象です。また、テンポの揺らし方が独特で、のばすところはのばし、走るところは走るという、決して拍子にとらわれないメリハリの効いた演奏を披露していました。前半はスウェーリンク、フレスコバルディ、フローベルガーという大バッハ以前の作曲家の曲が演奏され、そして後半はいよいよバッハの登場です。演奏されたのはフランス組曲第一番とシャコンヌだったのですが、これぞ真骨頂という感じでした。前回、大塚直哉さんの演奏するシャコンヌがすごかったと書きましたが、アスペレンの演奏はもう別格と言っても良いぐらいすばらしいものでした。いや、大塚直哉さんの演奏ももちろん良かったのですが、やはり世界が違うように思います。とにかく鳥肌が立ちっぱなしでした。
    そんなで満足して会場を出ようとすると、なんとアスペレン本人がサイン会をしているではありませんか。その横ではWalty堂島(!)でなじみの店員さんが本人演奏のCDを販売していて、最初は高いので買うつもりなかったのですが、サインしてもらえるなら買うしかない、とミーハーな理由でCDを1枚購入しました。そしてサインの列に並んで、CDとジャケットにサインをしてもらい、シャコンヌに感動しましたとちょっと言葉を交わしたあと、握手まで!もう文字通り感動してふるえてしまいました。いやー、今日はほんとうれしかったなぁ。