ドイツ・バッハの旅6日目(7/24) その1

朝6時頃起床し、カーテンを開けると微妙な空模様でした。少々雲行きを心配しながらシャワーを浴び、着替えてから朝食をとりに食堂へ。食べ終わってからフロントのPCで明日乗る帰りの飛行機のインターネットチェックインを済ませました。これをしておくとチェックインの長い列に並ばなくて済むので、ほんとに楽なのですよねぇ。

8時過ぎにホテルを出て、トラムに乗ってライプチヒ中央駅へ。今日はここからICに乗ってケーテン(Kothen)という街に向かいます。切符はあらかじめ日本で買っておいたので、あとは乗るだけです。発車までしばらく時間があったので、他の車両を撮影することにしました。

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↑ダブルデッカーはRE(快速列車)やS-Bahnでも結構使われていました。たぶん日本と比べて車高や車体長が長いので、実用的なのでしょうね。

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↑これはBordBistroと呼ばれるビュッフェです。日本と違ってまだまだこういう設備は健在のようですね。ただ値段はやはり高めなので、私は利用しませんでしたが…。

座席指定はできなかったのですが、車内はがらがらだったので特に問題ありませんでした。そして8:40に発車した列車は、9:26にケーテン着。あっというまの列車旅でした。

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↑車窓からの景色は、まさに辺り一面畑でした。日本だと北海道でも行かないと見られないような光景です。

ケーテンはバッハがライプチヒに赴く前、1717年から23年まで宮廷楽長をしていた街で、この時代にはあの有名な「ブランデンブルク協奏曲」「無伴奏チェロ組曲」などが作曲されています。そういう意味でバッハ好きとしては絶対に外せない街なわけですが、観光地としてはあまり有名ではないので、静かなところでした。

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↑ケーテン駅の駅舎。それほど規模は大きくありません。

ケーテン駅もやはり街の中心部から離れているので、500mほど歩くことになります。数日前に訪れたアルンシュタットと同様、この街も「地球の歩き方」には載っていなかったので、印刷してきたMap24の地図だけが頼りです。途中の分かれ道がちょっとややこしかったですが、そこさえ過ぎればあとは簡単でした。

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↑街のメインストリートであるSchalaunische Str.に入ると、向こうに聖ヤーコプ教会が見えてきます。

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↑そしてこれが街の中心部Marktplatzにそびえる聖ヤーコプ教会。一部改修中だったのが残念です。

中心部に着いたので、まずは観光案内所に行き、パンフレットをゲット。それによるとバッハが仕事をしていたケーテン城の見学は13時からとのことなので、まだだいぶ時間があります。それまではあたりを散策することにしました。

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↑やはりこの街にもバッハ像がありました。なぜかKothenではなくCothenと綴られていたのですが、どうしてなんでしょうね。

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↑別の角度からもう一枚。

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↑そして背後から。向こうに聖ヤーコプ教会の塔が見えています。この像自体は中心部からちょっと離れたところにありました。

街を散策していると途中でトイレに行きたくなったのですが、ここの公衆トイレは無人で、入るのに50セント硬貨が必要でした。しかしあいにく50セント硬貨は持ち合わせがなくて入れません…。こういうとき海外ではほんとに困りますね。とりあえずは我慢することに。

ケーテンではケーテン城見学の他に、11:30から聖ヤーコプ教会でオルガンコンサートがあるとのことだったので、それも楽しみにしていました。11時を回ったので教会に入り、写真を撮ったりして演奏開始を待っていたのですが、なかなかコンサートが始まりません。しばらくして係の人がなにかをしゃべりだし、それにあわせて他のお客さんが帰りだしたので、何かと思ったらどうやらコンサートは中止の様子。理由はさっぱりわからなかったのですが、せっかくオルガンが聴けると思っていたのでほんとに残念でした。

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↑聖ヤーコプ教会のオルガン。演奏聴いてみたかったのになぁ…。

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↑ステンドグラスは質素でしたが、外光の入り方が綺麗でした。

コンサートが中止になってやることがなくなってしまったので、仕方なく早めのお昼ご飯を食べることにしました。教会の目の前にカフェのようなお店があったので、そこに入ることに。とりあえずショーケースに入っている、チーズとマヨネーズのかかったカツの乗った食パンを頼んだのですが、なにやら若い女性の店員さんが言っています。しかし何を言っているのかさっぱりわからなかったので、英語で言ってくれ~と言うと、なにやら困った顔をして、年上の店員さんと相談しています。それでよくよく聞いてみると、trinkenとかなんとか言っているので、どうやらなにを飲むのか聞いている様子。それで”Eine Tasse Kaffee, bitte!”というと、ちゃんと通じたようで一安心です。ドイツでも若い人は英語話せると思っていたのですが、意外とそうでもないんだなあと実感した出来事でした。もちろんカップ一杯のコーヒーを受け取ったあとは、笑顔で”Danke shoen.”と言っておきました。ちなみにこのセットで4.2ユーロ(約700円)でした。まあコーヒーが結構量多かったので、値段相応でしょうかね。

席に着くと、なにやら隣のおじいさんがこちらを見ているので、ドイツ語でこの街は綺麗ですね、とか私バッハが好きなんですよとか、ちょっとしゃべったりしてみました。それから懸案(?)のトイレを借りようと思ったのですが、なにやら鍵がかかっている様子。どうしようと思っていたら、そのおじいさんが店員さんに鍵を借りて入るんだと教えてくれました。いやー、親切な人に出会えてほんとに助かりました。

店を出たあとは、この街にある他の教会を見て回りながらケーテン城に向かいました。

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↑これは聖マリエン教会です。とても質素な建物でした。

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↑ケーテン城の入り口。

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↑そしてこれがケーテン城です。お城と言う言葉で連想する建物とはちょっと違うかもしれませんね。貴族の住居といった方が近いです。

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↑上の写真の左側。こちらの方がなんだか新しく見えます。

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↑石造りの重厚な塔。

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↑これは建物の外壁に埋め込まれていたバッハのレリーフです。このレリーフ、バッハ関連の本の表紙にも使われていて、割と有名みたいです。

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↑無造作に貼られていたコンサートのポスターなのですが、バイオリン:樫本大進の文字を見つけて、思わずびっくりして写真を撮ってしまいました。まさかこんなところで日本人演奏家の名前を見るとは。

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↑ケーテン城はお堀に囲まれた構造になっています。このあたりはさすがにお城ですね。

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↑お堀を悠々と泳ぐ鴨。ほんとにのんびりした空気が流れていました。

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↑ケーテン城の見学ができる13時まで、ここでのんびり過ごしていました。休憩するにはもってこいの場所ですね。日なたが暑いのだけが難点でしたが…。

さて、このあとはいよいよケーテン城内部見学です。また次回!

コメント 2

なかむら カズヒト2010年8月22日 20:15

「バッハのレリーフ」を検索していてこのブログに来ました.私は,旧DDR時代に苦労して東独に入り,バッハの足跡を訪ねる旅をしました.ライプチッヒ駅はなんの色彩もなく重厚で威圧されるようでしたし,ケーテン駅の売店では,シュタットプランさえ売ってくれませんでした.駅前の看板地図を頼りにケーテン城にたどり着いたのでした.当時は警察署(たぶんシュタージ=国家保安警察)と音楽学校になっていて,佇んでいる間にBWV1030がオーボエで練習されるのが聞こえてきて感激した記憶があります.このあと東独を出てパッサウを訪ねたのですが,ハンガリー,オーストリア経由で逃亡した東独市民のためホテルの空室を探すのに苦労したのを昨日のように思い出します.このあとわずか3ヶ月後の11月にベルリンの壁が開放されたのでした.
ところで,バッハのレリーフですが,レプリカが欲しいのですが,何かかご存じないでしょうか?

aPony2010年8月24日 19:45

どうもはじめまして。旧東独時代に旅行されたんですね!当時は今とは比べものにならないほど行きにくいところだったんだろうと想像します。今ではライプツィヒ駅もショッピングセンターができたりずいぶんと近代化している印象を持ちました。

バッハのレリーフについては、ケーテンでもおみやげ屋のたぐいは発見できなかったので、ちょっとわからないです。

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