2008年1月

    ドイツ・バッハの旅4日目(7/22) その1

    この日は朝から雨が降っていて、しかも風邪気味のようで微妙に熱っぽかったので、憂鬱な気分で目が覚めました。とは言っても今日はエアフルトを出発しなければならなかったので、身支度を済ませて食堂へ。食堂でホテルの人に”Regnet es heute ganzen Tag?(今日は一日雨?)”とかなり文法の怪しいドイツ語で聞いてみると、”Ja.(はい)”と答えが返ってきました。うーん、一日雨なのかーとちょっと悲しくなりましたが、出発しないわけにはいかないので、8:30ぐらいにホテルをチェックアウト。昨日と同じNibelungenweg8:32発のトラムに乗って、エアフルト中央駅に向かいます。

    今日はまずここからRB(Regional Bahn・普通)に乗ってナウムブルク(Naumburg)という街へ。人口3万人ほどの小さな街ですが、この町にあるヴェンツェル教会にはバッハが演奏したと言われるヒルデブラント・オルガンがあり、正午からコンサートがあるとのことだったので、是非聴きに行こうと思ったのです。

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    ↑私が乗ったRBの行先表示板。終点のハレ(Halle)には後日行くことになります。ところで駅名の最後に付いてる(Saale)ですが、これはどうもザーレ川沿いの、という意味のようですね。きっと他にもHalleという駅があって、そこと区別するためなのだと思います。

    電車はエアフルトを出てすぐに、ワイマール憲法で有名なワイマールに到着。ほんとはここにも立ち寄りたかったのですが、時間がなかったので涙を飲みました。そしてナウムブルクには9:53着。外はもちろん雨がしとしと降っていました。

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    ↑ナウムブルク駅前には路面電車が止まっていました。この街に路面電車が走っていることは知らなかったのでちょっとびっくり。エアフルトと違ってここの路面電車は結構年期が入っていました。

    路面電車にも乗ってみたかったのですが、どこへ連れて行かれるやらわかったものではないので、あきらめました。とりあえず町の中心部はちょっと離れたところにあるので、歩くことに。10分ほど歩くと街のシンボルである大聖堂の塔が見えてきました。ただ大聖堂も見学できるのは午後からだったので、とりあえず後回しです。

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    ↑大聖堂の塔です。これはなかなか歴史を感じる建物でした。

    そしてもうしばらく歩くと町の中心部へと入っていきます。ただこの日は日曜日だったので、ほとんどの店が閉まっていてちょっともの悲しかった…。ヴェンツェル教会はここにありました。

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    ↑ヴェンツェル教会の扉です。飾り付けが非常に重厚でした。

    さて、ヴェンツェル教会に到着したのは良いものの、コンサートまではまだ1時間半ほど時間があったので、暇つぶしのためにとりあえずは観光案内所へ。幸いここは日曜日でも開いていて、パンフレットをもらうことにしました。するとなんと出てきたのは日本語のパンフレットではありませんか。こんな小さな街で日本語のパンフレットがあるなんてすごいなぁ、とちょっと感動しました。ただこれは街の紹介みたいなものだったので、地図が書かれたものももらい、少し街を散策することに。

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    ↑これはマリエン門と呼ばれる遺跡です。かつてこの街は堀に囲まれていたようで、その遺跡があちこちにありました。

    マリエン門を見た後は再び観光案内所へ。ここではおみやげも売られていたので、今度こそ割らないことを心に誓いつつ、白ワインを買いました(笑)。しかし濡れた石畳はほんとに危険です。この日も何度がつるっといっていたので、ほんとに気が気ではありませんでした。

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    ↑この家は哲学者ニーチェがかつて住んでいたところです。中は博物館になっているようですが、外から見るだけにしました。

    そうこうしているうちにいい時間になったので、ヴェンツェル教会の中へ。教会内部は壁面が白く明るい雰囲気でした。ここのコンサートは有料だったので、2.5ユーロ払ってごく簡単なパンフレットを受け取り、席に着きます。正午にコンサートが始まったのですが、どうももらったパンフレットの曲目を演奏していないような気がしました。私の思い過ごしかもしれませんが…。でもオルガンの音色はとてもすばらしくて感動でした。演奏時間が30分と短かったので、もっとこのオルガンで知っている曲を聴いてみたかったですね。

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    ↑ヴェンツェル教会内部は見てわかるようにとても明るい雰囲気でした。

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    ↑そしてこれがヒルデブラント・オルガンです。外観もすばらしいですが、音色はもっとすばらしかったですね。

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    ↑もう少しズームしてみました。装飾もなかなか手が込んでいて、歴史を感じます(もちろん当時のままではないでしょうが)。

    コンサートが終わって外に出ると、雨が上がって晴れ間が差していました。今日は一日雨かと覚悟していたので、これはラッキーとばかりに教会の写真なんかをすべて撮り直しにかかることに。おかげで比較的きれいに撮ることができました。

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    ↑ここが市の中心部、マルクト広場です。正面に見える塔がヴェンツェル教会。

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    ↑同じくマルクト広場にあるRathaus(市庁舎)とRatskeller(レストラン)。ドイツの市庁舎には必ずと言っていいほどRatskellerという地元の料理とお酒を出すレストランがあるので、困ったときはここに行けばおいしいものが食べられます。日本ではあまり考えられないですよねぇ。

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    ↑マルクト広場にある他のカフェ。晴れてきたので人も増えてきました。

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    ↑市庁舎の前までは線路の跡が残っていました。昔はここも路面電車が走っていたんでしょう。何で市中心部の路線がなくなってしまったんでしょうね。

    さて、そろそろお腹が空いてきたので、お昼ご飯をとることにします。といっても開いている店が少なかったので、トルコ料理のお店でドネルケバブを食べることにしました。実はドネルケバブを食べるのはこれが初めてだったのですが、野菜たっぷりでボリュームがあって、なかなかおいしかったです。でも値段的には確か2ユーロぐらいしたと思うので、比較的割高かなあと感じました。

    お腹がいっぱいになったところで行動再開。今度は大聖堂に向かいます。途中たまたま土産物屋が開いていたので、Traubenbrandとかいうドイツワインのかす取りブランデーの小瓶を購入しました。フランスのマールやイタリアのグラッパといったかす取りブランデーは有名ですが、ドイツワインのは聞いたことがなかったので、これはおもしろい買い物ができました。ちなみに帰国後飲んでみましたが、なかなか癖の強いお酒で、味的にはあまり好みじゃなかったかなぁ。

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    ↑土産物屋があった街の大通り。日曜日なので人通りはまばらでした。ここにもかつて線路がひかれていたとおぼしき痕跡があります。

    このあとは大聖堂見学をするのですが、続きはその2で。