プラハ・ウィーン旅行5日目(8/21) その1

前日はとにかく大変な一日でしたが、この日もいつも通り6時過ぎに起床し、シャワーを浴びて朝食をとりました。プラハのホテルではスクランブルエッグやベーコンなども食べられたのですが、ここのホテルのバイキングコーナーにはパンとヨーグルトしか見あたらなかったので、仕方なくパンを食べてヨーグルトを食べるだけの質素な朝食をとりました。ただここでもやはりパンはおいしくて、パンに付けるジャムや蜂蜜なんかもとにかく良かったです。そしてヨーグルトもついお代わりしてしまうぐらいでした。ちなみにバイキングコーナーにはサモワールとティーポット、ティーバッグしかなく、コーヒーはありませんでした。まあ紅茶も好きだし紅茶でも良いんだけどもなあ、と思いながら席に着くと、注文を聞きに来てくれてくれたので、おいしいコーヒーを飲むことができました。

さて、朝食後はまず昨夜の問題を片づけなければなりません。昨夜の問題とはもちろん、クローゼットにあった大量の女物の服です。というわけでフロントに行き事情を説明しました。朝一から英語でコミュニケーションを取るのはなかなか大変でしたが、まあなんとか通じたみたいで、後で部屋に伺いますとのこと。というわけでいったん部屋に戻り、出かける準備をすることにしました。しばらくするとホテルの従業員がやってきて、荷物をすべて運び出してくれました。「私にはこんな服着れませんよー」なんて英語でしゃべりかけたらにっこり笑ってくれて、言葉が通じたうれしさをちょっと感じました。

さて、今日のメインイベントはなんといってもシェーンブルン宮殿を訪れることです。シェーンブルン宮殿といえばマリア・テレジアやマリー・アントワネットゆかりの宮殿として有名なところです。当時6歳だったモーツァルトがマリア・テレジアの前で演奏したのもここです。まあそういうわけでウィーン観光に来た人は間違いなく立ち寄る観光名所ですね。
とりあえずホテルを出て最寄りのBurggasse-Stadthalle駅に行き、ここからU6に乗ってLangenfeldgasse駅でU4に乗り換えです。ここは同一ホームで乗り換えができたので、ずいぶん楽でした。ここから2駅先が、目指すSchonbrunn駅です。駅はちょうど宮殿の端あたりにあるので、入り口まではちょっと距離がありました。

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↑Burggasse-Stadthalle駅の駅標です。左上と右上に書かれているのは、たぶん出口に面した通りの名前だと思います。初めて見たときは隣の駅名だと勘違いしてしまい、ちょっと混乱しました。

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↑地下鉄乗り場には必ずこのポールが立っています。これは遠くからでも目立つので、非常にわかりやすくて良いですね。

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↑シェーンブルン宮殿の入り口まで行く途中の写真。天気も良くなってきたので一安心です。

というわけで宮殿入り口の広場に到着。まずはその規模に圧倒されました。あと観光客の多さにも(苦笑)。まだ朝9時過ぎだというのにみんなすごいなぁ。観光バスも結構たくさん止まっていました。
さて、普通ならここで宮殿に入ってチケット売り場で並ばないといけないのですが、私はこのページを参考に日本から予約していたので広場横の売店に入り、ここでチケットを購入することができました。ただ入場時間を10時で予約していたので、30分少々待つことに。ぼーっと待っているのももったいないので、その間宮殿外の他の場所を散策に行くことにしました。

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↑宮殿の正面から撮った写真ですが、ここから撮るのがベストポジションなので、他にもカメラを構えている人がいっぱいです。というわけで、人が写るのを避けられませんでした(汗)。

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↑上の写真の左側を写したものです。この右側に写っているのが宮殿の入り口です。

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↑宮殿を東側から写した一枚。宮殿自体は東西方向に細長い構造なので、横からみると意外と薄く見えます。これでも十分大きいのですが。

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↑今度は逆に西側から写してみました。手前が庭になっていて、綺麗に手入れされていました。

そうこうしているうちに10時になったので、いよいよ宮殿内部の見学に向かいます。チケットには入場開始時刻が分単位で書かれていて、この時間にならないと入れないようになっていました。入り口にはすごい人だかりができていましたが、みんな時間待ちをしていたようだったので、私はその脇をすり抜けてすんなり入場し、まずはオーディオガイドを受け取ります。プラハと違ってさすがに日本人観光客が多いウィーンだからでしょうか、ちゃんと日本語のガイドもありました。これはありがたかったですねぇ。あとはそのガイドフォンを聞きながら部屋を回っていきます。一人旅でもこういう機械があれば楽しめるからいいですね。ただ残念なことに内部は撮影禁止だったので、写真がありません。こればっかりは行ってのお楽しみですね。
ちなみに内部で印象に残ったのは、謁見を待つ騎士が楽しんでいたビリヤード台があった部屋とか、意外と質素だったオーストリア帝国の実質的な最後の皇帝、フランツ・ヨーゼフ一世の部屋とかでしょうか。そして忘れてはならないのが大広間。とにかく広い!長さ40メートル、幅10メートル以上もあるらしく、天井画もすばらしかったです。まさに舞踏会とかが行われそうな雰囲気でした。その大広間の横の部屋には中国風の焼き物の壺が置かれている小部屋が2つあったのですが、他の日本人観光客向けのツアーのガイドさんの話を聞いていると、片方は中国産だけども、もう片方は日本の伊万里焼だそうです。マリア・テレジアはこういったアジアの造形が好きだったらしく、食器類にも伊万里焼があったり、中国風な部屋があったりしました。意外なつながりですねぇ。
言葉では伝えきれませんが、とにかくこんな建築物は日本では見られません。なんとなく貴族になったような気分を味わうには十分すぎるぐらいでした。ちなみに最後の部屋では展示物の一部がはずされていて、日本に行っていると書かれていたのですが、これはたぶんちょうどその頃京都でやっていた「マリア・テレジアとシェーンブルン宮殿展」に貸し出されていたのでしょうね。こんなところで行き違いになるとは…(笑)。

そういうわけで内部を堪能して外に出たあとは、東側にある庭園へ。ここは別料金なのですが、なかなか手入れの行き届いた綺麗な庭園でした。

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↑庭園内部の道です。なんだかヨーロッパを舞台にした映画に出てきそうな、とても雰囲気のあるところでした。

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↑宮殿のちょうど向かいに展望台があったので、そこから撮った写真です。もう美しいの一言ですよ。庭園の花も良く手入れされていて綺麗でした。ウィーンフィルのニューイヤーコンサートでも会場が花で綺麗に飾られるように、こちらの人は花に対する思い入れが格別なのでしょうかねえ。

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↑別の角度からもう一枚。こういう絵心のある(ように見える)写真を撮るのは難しいですね…。

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↑南側からも撮ってみました。4枚目の写真のちょうど真裏に当たる部分ですね。天気が良く、青空が映えてとっても綺麗でした。自分で言うのもなんですが、なにかのパンフレットに使われてもおかしくないぐらいです。

上の写真を撮っていると、不意にアラブ系とおぼしき青年が声をかけてきました。話を聞いてみると写真を撮ってほしいとのことだったので、撮ってあげることにしました。で、せっかくなので私も一枚撮ってもらうことに。向こうから写真を撮ってくれと頼んできて、まさかデジカメ盗んだりはしないだろうと思ったのと、そんな悪いことしそうな雰囲気には見えなかったからです。そうでなければさすがに怖くてデジカメなんて渡せませんからねぇ。まあ自分が写ってる写真は恥ずかしいので割愛します(汗)。

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↑宮殿の南側も綺麗に手入れされた庭園になっていて、その先は丘になっていました。そしてその上にはグロリエッテという見晴台のような建物が見えています。

で、そのグロリエッテに向かって歩いて行くことにしたのですが、丘の傾斜がきついために道がジグザグになっていて、思ったより距離があってしんどかった…。でもさすがにここからの眺めは最高でしたね。グロリエッテは入場料を払えば屋上に上がれるようだったのですが、下からでも十分良い眺めだったのでやめました。ちなみに庭園内にはグロリエッテを経由する巡回バスも走っているので、足に自信のない方はそれを使うという手もありますよ。

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↑これがグロリエッテです。まさに見晴台という感じで、中央部はカフェになっていましたが、左右は吹き抜けです。もともとが列柱回廊だったので、中央部のガラスはあとで取り付けられたみたいですね。

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↑そしてこれがグロリエッテの丘から宮殿を写した写真です。まさに絶景でしたね。一部の友人にはこの写真を印刷した年賀状を送ったので、見覚えがあるかもしれません。人の大きさと比べるとそのスケールが良くわかると思います。

庭園内には他にも植物園や動物園があるのですが、さすがにそこまで回っていると時間が足りなくなりそうだったので、丘を降りて帰ることにしました。というかこの時点ですでに午後1時前だったので、お昼前には出られるという目論見はすでに崩れ去っていたのですが…。

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↑これは小グロリエッテという建物らしいです。マリア・テレジアがよくここで朝食をとっていたそうですね。ただここまでわざわざ歩いて見に来ているのは私だけでした。

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↑庭園内の散策路です。宮殿周りの喧噪が嘘のように静かで、散策していてとても気持ちよかったです。物思いにふけりながら歩くのにはうってつけの場所でしょうね。こういうのも日本にはあまりない風景ですよねぇ。

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↑散策路を歩いていると観光客を乗せた馬車が追い抜いていきました。なんか楽しそうでいいなぁ。今度来ることがあれば乗ってみたいですね。

さて、というわけでシェーンブルン宮殿散策もこれでおしまいです。実はこのあとウィーンではずっと雨にたたられることになるので、たまたまこの日晴れていたのは本当に幸運でした。まあほんとに運が良かったらずっと晴れてたんでしょうけど(汗)。
このあとはニューイヤーコンサートでおなじみのシュトラウス像や、王宮を見に行ったのですが、それはまた次回。

コメント 4

Oscar2007年3月5日 23:58

いやーすばらしいですな。
ハプスブルグ家の栄華、ここに見たり、といった感じですね。
ヴェルサイユ宮殿よりすごいかも。

aPony2007年3月7日 00:30

シェーンブルン宮殿はほんとにすばらしかったですよ。写真はありませんが、大広間なんか特に良かったです。
ヴェルサイユ宮殿は見たことがないのでなんとも言えませんが、歴史的な価値でいうと負けていないでしょうねえ。

もえち2007年3月26日 04:11

素晴らしいですね。
まるで自分が行ったかのように想像しちゃいました。
ちょうど京都でやっていた「マリア・テレジア」展に行ったので、aPonyさんと入れ違いでやってきた置物なんかを見てたんですね~。
なんだか感慨深いです。
つづき楽しみにしてます。

aPony2007年3月26日 22:56

>もえちさん
プラハに引き続き、ウィーンもおすすめしますよ(笑)。とにかくスケールが大きくて、圧倒されました。

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