2005年9月12日

    純国産ラムを味わう

    私が好きなラム酒の原料はさとうきびです。さとうきび、と言えば沖縄というイメージがありますが、ラム酒はほとんど作られていませんでした。奄美大島には黒糖焼酎があるのにラム酒が作れないわけがないのですが、需要もあまりなかったのでしょう。そんな中、沖縄電力の社内ベンチャーから発足したグレイスラム社が南大東島産のさとうきびを原料にしたラム酒の製造を開始したのが昨年11月。そして今年の夏、出荷が開始されたのです。私は以前に国産ラム酒を作る会社ができたらしいという話はそれとなく聞いていたのですが、たまたま服部にあるきりもと酒店で取り扱っていることを知り、さっそく買いに行きました。

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    せっかくなので、COR COR AGRICOLEの方にしてみました。さとうきび汁から作られた、世界的にも珍しいラム酒です。ラベルの裏にはInaugural Issue(雑誌でいうところの創刊号、この場合は初出荷という意味かな)と書いてあり、これだけでも希少性があろうというものです。ふたをあけて香りをかいでみると、どことなく黒糖焼酎を連想させる、やわらかい香りがしました。味も普通のラムとは全然違っていて、とにかくやわらかい感じ。けれどもそれほど熟成しているわけではないので、荒々しいところも持ち合わせています。口に含むと香りがぱっと広がって、余韻が長く続く印象。まあ正直なところ、これが4,000円も出すほどおいしいか、と言われるとちょっと考え込んでしまいますが、個性的な味なのは間違いありません。この味が来年以降の製品でどう変わっていくのかということにも非常に興味があります。赤いラベルの普通の製品も気になるなあ。