道東・道北の旅3日目(8/22) その1

今日は18きっぷの旅は一旦お休みして、移動手段はバスに変わります。6時頃起床し、誰もいない温泉をゆっくりと独り占めしてから食堂へ。朝食はシンプルな和食でしたが、初めて食べたむつのほほ肉の塩焼きがめちゃくちゃうまかったです。あとイクラもやっぱりうまいですね。それからせっかくなので牛乳も飲んだのですが、やっぱり心なしかおいしい気がしました。普段牛乳はコーヒーとか紅茶に入れるぐらいであんまり飲まない人なんですけどねぇ。

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↑これが朝食です。見た目はシンプルですが実にうまかった。

宿を早々にチェックアウトし、昨日バスを降りた市街角バス停へ。まだバスが来るまで少し時間があったので、あたりを散策することにします。

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↑バス停からちょっと歩くと目の前は海でした。彼方に見える島は北方領土の国後島です。こんなに近いもんなんですねぇ。

市街角7:33 – 尾岱沼7:50(阿寒バス・白鳥台行き)
この路線は一日3往復しかなく、これを逃すと次は16時台になってしまうので、絶対に乗り遅れるわけにはいきません。しかしこのバスに乗る旅行者はほとんどいないようで、私が乗ると運転手さんに行き先を尋ねられたぐらいでした。尾岱沼(おだいとう)まで、と答えると納得した顔をして乗せてくれましたが、たぶん釧路行きなんかと間違えて乗ったんじゃないかと思われたんでしょうね。
バスは途中から林の中を走るような感じになるのですが、あたりに民家が全く無いせいかバス停がほとんどなく、バスはだいぶ飛ばしていました。20分弱で尾岱沼に到着しましたが、ここまで15kmぐらいはあったんじゃないでしょうか。

尾岱沼港8:10 – トドワラ8:40(別海町観光船
尾岱沼からは観光船に乗ってトドワラを見に行きます。トドワラというのは野付半島にある、立ち枯れたトドマツ林の跡のことです。かつてはトドマツ林だったのですが、海水の浸食により立ち枯れてしまい、まさに奇景と言っても過言ではない景観を見せています。

実は今回の旅には隠された目的が一つあって、それは「オホーツクに消ゆ」というファミコン時代のアドベンチャーゲームの舞台をたどるというものです。そのなかでこのトドワラはゲーム中盤~終盤で登場する重要なスポットになっているのです。当時はトドワラって言葉の響きが斬新で、一体どんなところなんだろうと思っていたのですが、まさか実際に行くことになろうとは夢にも思いませんでした。実際ここはとても行きにくいところなので、旅程を考える上で一番ネックになったのですが、やはり一度は見ておきたいということで、無理矢理旅程に組み込んでみたのです。

まずバスを降りてから観光船乗り場へ。ここで往復乗船券を買い、キャリーバッグを預かってもらいました。しかし望遠レンズをキャリーバッグに入れたままだったので、あとで後悔することに・・・。

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↑尾岱沼港の様子。朝から釣り客でにぎわっていました。ちょっと雲が多いなぁ・・・。

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↑そしてこれが観光船。思ってたより小さな船でしたが、そこそこきれいで良かったです。

親子連れや熟年夫婦ら約10人の乗客を乗せ、いよいよ観光船は出航。観光船はトドワラに行く前に、よくアザラシがいるという海域に立ち寄ります。ここではしばらく船が止まり、アザラシウォッチングタイムとなりました。波間から時々アザラシが顔を出すのが見えてかわいかったのですが、望遠レンズを置いてきてしまったせいで、写真が全然撮れません!置いてくるんじゃなかった・・・。

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↑最大限に引き延ばしてみたアザラシ画像がこちら。中央下部に顔を出しているのが見えると思います。野生のアザラシを見たのは初めてだったので、ちょっと興奮しました。

しばらくして船は再び出発し、トドワラ桟橋に到着。桟橋にはカモメがぎっしりと止まっていて、かなり異様な光景でしたが、船が到着すると、一斉に鳴きながら飛び立っていきました。ここで50分ほど自由行動となったので、トドワラを散策することに。

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↑桟橋から一斉にカモメが飛び立っていくところ。大量のフンでえらいことに(汗)。

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↑向こうの方にトドワラが見えてきました。

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↑トドワラに向かう途中の道。波打ち際にはアマモという北海シマエビのすみかとなる海藻が大量に打ち上げられていて、上を歩くとわらを踏んでいるようなやわらかい感触がありました。

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↑物言わずたたずむ枯れたトドマツ。

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↑これはトド橋です。これを渡るとトドワラはもうすぐ。

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↑やっとトドワラが見えてきました。ここには遊歩道が整備されていて、そこ以外は立ち入り禁止となっています。

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↑トドワラはかなり風化が進んでいるようで、想像してたほど死の世界、という感じではありませんでした。トドマツが枯れた後は草花が生え始めていて、自然の力強さを感じます。

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↑こんな枯れ木が昔はもっとたくさんあったんでしょうね。

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↑なんとタンチョウがいるではありませんか!こんなにあっさりとお目にかかれるとは思ってなかったのでびっくりしました。

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↑そしてトドワラをあとにします。この光景も、あと何十年かするとただの湿原に変わってしまうのでしょうね。

そろそろ時間が来たので、観光船に戻ることにします。天気が悪かったのは残念でしたが、ほとんど観光客がいなかったので、じっくりと景色を楽しむことができました。帰りはまっすぐ尾岱沼港に向かうので、20分ほどで到着。

観光船乗り場で再びキャリーバッグを受け取り、まずはお土産を買うことにします。さすがに北海シマエビを買っても持って帰れないので、鮭トバなどを購入。このあたりの川は鮭が遡上するので、鮭製品はいろいろありました。

その後買ったお土産をキャリーバッグにしまうため、再び観光船乗り場へ。ここはベンチがあって休憩するのに良い場所だったのですが、荷物をごそごそやっていると、なにやら地元の人が入れ替わり立ち替わり牛乳を受け取りに来ているのが目に入りました。どうやらここはコミュニティセンターも兼ねた施設のようなのですが、高齢者や乳幼児などを対象に町が牛乳の無料給付をしているみたいですね。でもその牛乳がなんだかおいしそうだったので、買えるかどうか聞いてみたらOKだったので、飲んでみることにしました。

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↑これがその牛乳です。別海町(べつかいちょう)は人口より乳牛の方が多いという酪農の町で、雪印の工場があったりします。べつかい乳業興社というところが出している、この「べつかいの~屋さん」シリーズは、この後何度となく見かけることになるのですが、どれを飲んでも食べてもおいしかったです。

さて、この尾岱沼からは再びバスに乗って移動する予定だったのですが、まだ4時間ほど時間があったので、しばらくあたりを散策することに。そういえばここに来るときに乗ったバスは尾岱沼の先の白鳥台というところまで行ってたよなぁと思い出し、なんとなくそこに行ってみようと思いました。バスで5分の距離だし、すぐだろうと思っていたらこれが甘かった!歩けど歩けど目的の白鳥台までたどり着けません。30分ほど歩いたところで途中のバス停があったのですが、まだここまででバスなら2分の距離しか歩いてきてないことに気づき、愕然としました。そうか、そもそも車や信号だらけの大阪と違って、バスも飛ばすんだという当たり前の事を思い出し、ここで引き返すことにしました・・・。キャリーバッグも痛むし、なにしにいったんだか、って感じですね。

さすがに帰りも同じ道を通るのはいやだったので、海沿いの道を歩くことにしました。すると岸壁にカモメが止まっているのが目に入ったので、なんとなく写真を撮ってみることにしました。

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↑こうやってみるとカモメって結構りりしい顔つきなんですよねぇ。

途中から砂利道と化した海沿いの道をキャリーを無理矢理転がしつつ戻った時には、もうお昼前になっていました。そろそろお昼ご飯を食べようと思い、ネットで調べていた「白帆」というお店へ。ここでは北海シマエビ天丼が食べられるということで楽しみにしていたのですが、期待に違わぬおいしさで大満足でした。やっぱり濃厚なみその風味が格別だなぁ。

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↑北海シマエビ天丼は、エビの殻までぱりぱりと香ばしくておいしかったです。また食べたいと思わせる味でした。ここまで行くのが大変ですが・・・。

のんびりお昼を食べても、まだバスの時間までは1時間以上あります。あんまり暇だったので、ひたすらカモメを撮ったりして時間をつぶすことに。

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↑ここも釣り客でいっぱいでした。趣味とかでなく、ほんとに晩ご飯のおかずのために釣ってるような感じです。

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↑ちぢこまって止まるカモメがやたらかわいくて思わず撮ってしまいました。

さて、ようやくバスの時間になったので、別海バスターミナルに向かうバスに乗ることにしますが、ここから先はまた次回。

コメント 4

tkng2009年2月9日 01:03

朝食超うまそう。うらやましい。

aPony2009年2月9日 01:06

いやまあ、もう半年前に食べた朝食なもんで、自分でもうまそうだなーと思ってしまうわけですが!

まりあ2009年2月13日 23:08

トドワラ・・初めて聞きました。きれいですね・・そして神秘的です。不思議な感じがします。

aponyさんは写真が上手ですね!私も旅行好きですが、素晴らしい景色にめぐりあっても、手ブレブレ写真でがっかりすることが多いです(^o^;

aPony2009年2月14日 15:33

>まりあさん
トドワラは北海道内でもかなり不便なところにあるので、あんまり有名ではないかもしれませんねー。もうちょっとこういう枯れ木がいっぱいあるのを想像してたんですが、十分神秘的な感じでしたよ。

写真はまあ、旅行するのと同じぐらい好きなんですよね。たくさん撮ってればうまくなりますよ!

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