2014年7月17日

    南ドイツ・オーストリアの旅5日目(8/21) その1

    目覚ましは6時にセットしていましたがすんなりとは起きられず、結局8時頃に荷物はそのままにして一旦外出することに。今日も良い天気でしたが、日が昇りきるまでは長袖を着ないと肌寒いぐらいの気温でした。今日の朝ご飯にはミュンヘン名物の白ソーセージをいただこうと思っていたので、目星を付けていたヴァイセス・ブロイハウスというお店に向かいます。


    ↑朝のヴィクトアーリエンマルクトは、昨日の喧噪が嘘のように静かでした。茶色い建物はペーター教会。

    ヴァイセス・ブロイハウスはシュナイダー・ヴァイセというヴァイツェン(白ビール)が有名なので、まだ朝8時過ぎですがいただくことにします。しかし量を伝え忘れてしまい、300mlにするつもりだったのに500mlが出てきたので、すっかりほろ酔い状態に・・・。


    ↑シュナイダー・ヴァイセ。これは今まで飲んだヴァイツェンの中でもかなり上位に入るうまさでした。ここはヴァイツェンだけで10種類近くあるので、飲み比べとかしてみたかったですね。


    ↑そしてこれが白ソーセージ。このように湯につかった状態で出てきます。メニューには1本2.3ユーロとありましたが、注文は2本から。


    ↑白ソーセージは皮が固いので、このように縦に切って中身を皮から少しずつはがして、付け合わせの甘いマスタードを付けて食べていきます。プレッツェルもさくさくでうまい。

    白ソーセージは傷みやすいため、冷蔵技術が発達していなかった頃は昼までしか提供できなかったようです。ヴァイセス・ブロイハウスは今でも白ソーセージは正午までの限定メニューになっています。味は確かに新鮮で、なんというかすり身を食べているような感覚。日本でも食べられるところがあれば是非また食べてみたいと思える味でした。

    ここは少額だとカードが使えないので、現金でお会計を済ませて店の外へ。この後は少し歩いてドイツ博物館を見学していくことにします。


    ↑イーザル川の中州に建つドイツ博物館。


    ↑入口からしてなかなかの威容を誇っています。

    受付でチケットを買い、中に入ろうとすると入口に立っていた年配の係員の男性に「おはようございます」と流ちょうな日本語で言われ、思わずびっくり。ついオウム返しに「おはようございます」と返してしまいましたが、一目で私を中国人でなく日本人だと見抜いたこのおじいさん、ただ者ではないなと感じました。博物館に勤めているぐらいですから、元研究者なのかもしれませんね。

    さて、ドイツ博物館とは世界最大級の技術・科学に関する博物館です。中はとにかく広くて、展示内容も動力機関や電子技術、そして船や鉄道、飛行機などの乗り物、さらに印刷技術や楽器など多岐に及んでいるので、ゆっくり見ていると丸一日あっても足りないぐらい。さらに実際に自分で動かして体験できる実験装置が多いので、大人から子供まで楽しめること請け合いです。さすがに数が多すぎてメンテに手が回らないせいか、壊れている装置が多かったのは残念ですが、もっと小さい頃に出会っておきたかった、と心底思わせるすばらしい博物館でした。


    ↑動力機関のコーナー。とにかくでかい装置がいっぱいありました。実際に動作している水車なんかもあります。


    ↑航空機の断面模型。こうやってみると客室と貨物室の位置関係がよくわかりますね。


    ↑展示されている航空機の数々。私は詳しくないのですが、きっと好きな方にはたまらないのでしょう。風立ちぬで出てきたユンカース社の戦闘機などは必見。


    ↑カメラコーナーに展示されていたミノルタα-7000。オートフォーカス一眼レフカメラの歴史を変えた一台です。


    ↑ここは音響技術に関する装置を集めたコーナーです。なんの装置かはわかりませんが見ているだけでわくわくします。


    ↑これはピアノと自動演奏のバイオリンが一緒になった楽器だと思います。こんな実験的な楽器も存在したんですね。

    写真は撮ってないですが、他にも電磁誘導やトランジスタの増幅原理を実際に操作する事で体験できる装置や、凸レンズを油の中に沈めると凸レンズとしての機能を失ってしまうような体験が手軽にできるので、楽しくて仕方ありませんでした。開館時間の9時に入館したのですが、結局2時間以上滞在してもまだまだ見足りず、後ろ髪を引かれる思いで博物館を後にしてホテルに戻ります。


    ↑ドイツ博物館の塔の部分はバロメーターになっています。


    ↑自転車用タイヤチューブの自動販売機。シュワルベという日本でも有名なメーカーのものですが、急にパンクした時にこんな自販機があると便利ですね。

    ミュンヘン11:50発の列車に乗らないといけなかったので、ホテルに戻ってあわててチェックアウトし、ミュンヘン中央駅へと急ぎます。その甲斐あってなんとか5分前には駅のホームに到着しましたが、よりにもよって自分の乗る車両は一番先頭車両だったので、さらにホームをひたすら歩いて、何とか車両に乗り込む事ができました。


    ↑これから乗るドイツ鉄道の高速列車ICE。乗るのは久しぶりです。

    座席はまたしても進行方向とは逆向きで、げんなりしながら着席。隣の席も予約は入っているようだったのですが、結局誰も乗ってきませんでした。朝からビール飲んで博物館うろうろしたせいか眠気がピークだったので、車窓からの景色を楽しむ余裕もなくうとうとしていると、何だか膝が冷たい事に気づきます。膝の上にはカバンを乗せていたのですが、カバンの中に入れていたペットボトルのふたがちゃんと閉まっていなかったようで、中身が漏れてしまっていました。さらに途中、車窓からの景色を動画で撮影していたのですが、画像に黒い影のようなものが写っていることに気づきます。レンズを拭いても影が消えないので、どうやらレンズ内部にホコリが入ってしまったようです・・・。もう踏んだり蹴ったりで泣きそうになりましたが、幸いホコリはこの後どこかに吸着されて見えなくなったようなので、本当に助かりました。そしてミュンヘンから約2時間で、今日の滞在地ヴュルツブルクに到着。


    ↑ヴュルツブルク中央駅の駅名標。ちょっと古いタイプのような気がします。

    ヴュルツブルクの街にはトラムが走っており、中央駅の駅前広場にはループ線がありました。しかしホテルまではトラムに乗るほどの距離ではなかったので、歩いて向かうことに。途中の道はトラムと歩行者の専用道路になっていました。


    ↑ヴュルツブルクはフランケンワインの産地として有名で、特にこのユリウスシュピタールはビュルガーシュピタールと並び有名な醸造所です。ここにはあとで晩ご飯を食べにきます。

    無事ホテルにたどり着き、中に入るとフロントの女性からいきなり名前を呼ばれてびっくり。まあ小さなホテルだったので今日泊まる東洋人が私だけだったからだとは思うのですが、他にもいろいろと気を遣ってもらい、良いホテルだなあと実感。やはり小さな街の方が親切な人が多いような気がします。

    部屋に入り、少し休憩してから市内観光に向かう事にしますが、それはまた次回。