長崎・佐賀旅行7日目(8/25) その1
みなさんは「まほろちゃん」というキャラクターをご存じでしょうか。2005年まで佐賀県に存在した大和町という自治体のWebページに登場するマスコットキャラクターで、当時は自治体のWebページでこういうアニメっぽいキャラクターが登場するのが異例だったこともあり、ネット上でずいぶん話題になりました。また最近のゆるキャラと違って、キャラクターを描いていたのが同町の職員だったことも特筆すべき点です。大和町が合併して佐賀市になり、一時はキャラクター消滅の危機に瀕したのですが、現在まほろちゃんは佐賀市のキャラクターとして存続中。そして今回佐賀に来た目的の一つが、いわばまほろちゃんのふるさとである旧・大和町を訪れることでした。
この日は6時過ぎに目覚ましが鳴りましたがすぐに起きられず、7時前に起き出してシャワーを浴び部屋の外へ。朝食無料のホテルだったので、フロント横のスペースで菓子パンとコーヒーをいただき、フロントで自転車を借りる手続きをして自転車置き場に向かいます。低かったサドルをぎりぎりまで上げ、いよいよ旧・大和町へ向けて北上開始。国道263号線に合流した直後は自転車専用道があって走りやすかったのですが、すぐに無くなってしまい、仕方なく歩道をずっと走っていきます。普段乗っている自転車と違ってママチャリなのでスピードが出ないことにもどかしさを感じながらの道中でしたが、4kmほど走った先でイオンモール佐賀大和を発見。
↑イオンモール佐賀大和。都会のイオンのような立体駐車場じゃないので広い!旧・大和町のWebページでは、ここに併設されているイオンシネマの招待券が当たるクイズコーナーがありました。
ここまで来ればかつての町役場まではあと少しです。
↑旧・大和町役場。現在は佐賀市役所 大和支所になっていますが、石碑はそのまま残されています。
↑庁内のポスターにはまだまほろちゃんが使われていました。
窓口の静けさに自分の市とのギャップを感じながら、観光案内のチラシを何枚かもらい、再び自転車に乗ってここからさらに北上します。長崎自動車道のジャンクションを越えるのが少しめんどくさかったですが、これを越えるとまもなく川上峡です。この先は川沿いに山の中へと分け入る感じになるので上り坂を覚悟していたのですが、道は意外と平坦で下り坂すらあるような状況でした。さらに2kmほど走り、ようやく目的地である「道の駅」大和 そよかぜ館に到着です。
↑そよかぜ館の入り口。当然ながらこんなところまで自転車で来るような人は皆無で、車だらけでした。おかげで駐輪場所を探し回るはめに。
道の駅なので、中では地元の特産品がいろいろ販売されていました。見たことないような野菜もあり、しかも安かったので買って帰りたかったのですが、重さと日持ちの点でさすがに無理だったので小城ようかんと嬉野茶、そしてサイダーを購入。サイダーは建物の外にあるテーブルでいただくことにしました。
↑菊水サイダー。福岡県八女市の江崎食品というメーカーが作っているようです。
↑テーブル席から外を見たところ。すぐそばを嘉瀬川が流れています。
↑外の売店で売られていた干し柿ソフト。干し柿もこのあたりの名物なようで、不思議な味でしたがおいしかった。
↑道路情報などの案内板。ここにもまほろちゃん&大和くんのイラストが。
↑そよかぜ館の建物。
買い物を終えてそよかぜ館を後にし、道を少し戻って近くにある肥前大和巨石パークへ。ここも旧・大和町の観光名所として紹介されていて、気になっていたところです。入り口で自転車を止め、山を登っていきますが、しばらくは舗装された道が続いていて、なかなか散策道入口にたどり着きません。15分近く歩いてようやく入口に到着しましたが、そこにたどり着くまでの間にも結構大きな岩がごろごろしていました。
↑巨石パークの入口。石碑も立派なものです。
散策道に足を踏み入れると、そこは完全に登山道。前日の雨の影響でところどころ道が水没していて沢登りを強いられたりと、想像以上にハードな道のりでした。軽装だったのでこれは気軽に来るところじゃないな・・・と思い始めていたのですが、途中耳元で羽音がするので何かと思ったら蜂!あわてて逃げたのですがどうやら払ったときに手が当たって刺激を与えてしまったらしく、肩を刺されてしまいました。Tシャツごしだったとはいえ痛くて血もにじんでいて、さすがに冷や汗がでました。入口に「ハチに注意」って書いてあるのは誇張でも何でもなかったのだと再認識。ここから先は蜂っぽい羽音を聞く度に逃げていたので、ゆっくりする間もなかったです。
↑このような沢がたくさんありました。水が冷たくて気持ちよかったですが、こういう場所には蜂が多かった気がします。
↑途中の道はこの通り、完全な山登りコースです。迷子になるわけにはいかないので必死。
↑いたるところにこのような巨石がごろごろしていて、主要なものには名前が付いています。
30分近くひたすら山道を登り、ようやく標高350mほどのところにある烏帽子岩に到着。しかしここまで誰ともすれ違わないので、少し不安になってきました。
↑烏帽子岩。うっそうと茂る木々の間から突き出す様がかっこいい。
さらにここから別の巨石へと移動しますが、ほんとに一歩間違えたら崖から落ちそうな道が続くので、なかなかスリリングでした。案内板もたまにしか現れないので道に迷いやしないか心配でしたが、15分ほど歩くと目的地の「天の岩戸」という巨石に到着。ここでようやく他のグループを発見することができました。せっかくなのでこの先にある「蛙石」と呼ばれる巨石まで一緒に行くことに。
↑そしてこれが天の岩戸。巨石の間から向こう側が覗けます。
途中グループの方の話を聞きながら移動したのですが、巨石に詳しい方だったのでなかなか興味深かったです。そして塩黒糖を1ついただいたのですが、スポーツドリンクをちびちびとしか飲んでいなかったせいもあり、食べたら体力が回復するのを実感しました。そして蛙石では写真を撮ってあげたりした後、先を急いでいた私はここで離脱。一人下山を開始しましたが、下りは足を滑らせたら崖に転落してしまうので、上り以上に気を遣います。ですが蜂の羽音に敏感になっているので、あまりゆっくりもしていられず、夢中で下山しました。幸い何事もなく散策道入口まで戻ってくることができ、アスファルト舗装の道に足を踏み入れた瞬間は、道の歩きやすさに感動すら覚えました。
↑下山してすぐのところで、うり坊(イノシシ)が・・・!かわいいですが気配を感じるとさっと逃げてしまったので、遠目でしか見られませんでした。
途中の駐車場で自動販売機を発見し、スポーツドリンクを購入しましたが、まさに生き返るようなうまさでした。そしてようやく自転車のところまで戻り、休む間もなく今度は与止日女(よどひめ)神社へ。
↑川上峡の風景。
↑川上橋を渡ったところに与止日女神社はあります。
↑与止日女神社。まほろちゃんのモデルとなった与止日女命が祀られています。
そして川上峡名物の白玉饅頭をいただくため、神社のすぐ横にある本家ときわ家へ。
↑これが名物の白玉饅頭。つきたてのお餅にあんこをくるんだシンプルな饅頭ですが、これがおいしくてあと2個おかわりしてしまいました。日持ちしないのでお土産にできなかったのが残念。
このあとは肥前国庁跡資料館を見学した後、吉野ヶ里遺跡に向かうのですが、それはまた次回。