2012年5月

    長崎・佐賀旅行6日目(8/24) その2

    平戸の街は今の基準で考えるとへんぴな所にあるのですが、かつて外国との玄関口として賑わっていた痕跡があちこちにあり、一種独特な雰囲気でおもしろかったです。

    バスを降りてたびら平戸口駅まで戻り、駅の窓口で硬券の入場券と有田までの切符を購入。窓口の横は鉄道資料館になっていて、私も列車が到着するまで眺めていました。しばらくして列車到着が近づいてきたのでホームに移動すると、さっき切符を買った駅員さんもホームに移動して構内アナウンス。こういう小さい駅だと一人で何役もこなさないといけないので大変だろうなぁと感じました。


    ↑たびら平戸口駅。ここにもバス停が見えますが、ここを発着するバスは本数が少ないです。




    ↑伊万里行きの列車がやってきました。乗客は学生が多かったです。


    ↑有田行きの切符。手書きなのが風情があって良いですね。

    たびら平戸口12:48 – 伊万里13:55(松浦鉄道・普通伊万里行き)
    乗るときには止んでいた雨ですが、途中でまた降り出してきて、次第に激しくなってきます。30分ほどで松浦駅に到着し、ここで結構乗り降りがありました。この先はしばらく海岸線沿いを走るのですが、雨のせいで海が真っ白・・・。疲れていたので少しうとうとしているうちに伊万里駅に到着です。

    伊万里駅は松浦鉄道側から見るとターミナル式になっていて、運転系統がここで分かれています。そのためホームを渡って乗り換えなければなりません。


    ↑有田行きの列車。雨は相変わらずひどい。

    伊万里14:04 – 有田14:30(松浦鉄道・普通有田行き)
    9分の接続で伊万里駅を発車。この車両はまだ新しいようで、ボックスシートと1人掛け転換クロスシートがありました。有田までは30分弱なので、あっという間に到着。

    有田14:35 – 早岐14:52(佐世保線・普通佐世保行き)
    松浦鉄道はここで終わり、この先はまたJRです。有田駅のホームで切符を買い、乗りつぶしのためにまずは早岐(はいき)へと向かいます。早岐までは2駅ですが、有田から隣の三河内駅までが遠く、途中信号所で行き違い待ちがありました。

    早岐でいったん下車し、まだお昼を食べてなかったので軽く食事がとれるところがないか探したのですが、見あたらなかったうえに雨が降っていたので、やむなく駅に引き返すことに。結局駅の売店でおにぎりを買って待合室で食べました。


    ↑早岐駅の駅舎。ここは佐世保線と大村線が交わる交通の要衝です。


    ↑また例の黒い車両がやってきました。ここまでずっと単行だったので、2両編成ってだけですごく見えてしまいます。

    早岐15:32 – 上有田15:53(佐世保線・普通肥前山口行き)
    早岐から再び元来た線路を引き返します。そして有田の一つ先の上有田駅で下車。

    有田と言えば何と言っても有田焼が有名ですが、上有田駅前にも丸兄というお店があったので、立ち寄っていくことにします。全般に主張が多い感じのお店でしたが、確かに安くて品揃えは豊富でした。とはいうもののどれが良いのやらさっぱりわからず、とりあえずお酒飲むのに使えそうな磁器を500円で購入。

    その後キャリーバッグを引っ張って有田市街を歩くことに。メインの通りは焼き物関係のお店ばかりで、さすが有田と感じました。ですが敷居の高そうな店が多く、結局他にはどこにも入らずに上有田駅へと引き返しました。駅近くの商店で切符を購入し、次の電車を待つことに。



    ↑上有田駅の風景。なんだかレトロな雰囲気でした。

    上有田16:52 – 肥前山口17:24(佐世保線・普通肥前山口行き)
    今日の列車旅もいよいよ終盤です。途中有名な武雄温泉駅を通ったのですが、大きい上に高架駅だったので、かなりイメージと違いました。そして終点の肥前山口で、さらに先へと向かう列車に乗り換えです。

    肥前山口17:30 – 佐賀17:45(長崎本線・普通鳥栖行き)
    ここからは長崎本線と合流します。乗り換えが別のホームだったので、荷物抱えての階段上り下りがきつかった・・・。佐賀までは15分なのであっという間でしたが、佐賀で入れ替わりに乗ってくる乗客がすごく多いのにびっくり。

    今夜は佐賀に宿泊予定だったので、駅を出てホテルへと向かいます。ホテルは駅の北側だったのですが、佐賀は駅南側の方が栄えているようで、北側は少し寂しかったです。5分ほど歩いてホテルに到着し、チェックイン。部屋は2階でしたがフロアの中央が吹き抜けになっていて、なんとなくマンションのような雰囲気でした。部屋で荷物を整理し、夕食を食べに外へ。

    せっかく佐賀に来たんだから佐賀牛が食べたい!ということで、ホテルから少し歩いたところにある麒麟屋へ。家族連れや団体客ばかりでちょっと一人で入るのに抵抗はありましたが、意を決して中に入ります。単品メニューだとあまり種類が食べられないので、特上ロース、特上カルビ、上塩タン、上ハラミが少量ずつセットになった椿セットとご飯を注文。出てきた肉は見るからにうまそうで、実際焼いて食べると脂身が甘くてたまらないうまさでした。あっという間にご飯も食べきってしまい、〆にハーフサイズの冷麺も注文。


    ↑椿セット。良いお肉がちょっとずつ食べられるのが良かった。

    おいしい佐賀牛を堪能し、店の外へ出ると車がいっぱい止まっていて、人気店なんだなーと実感。再び歩いてホテルに戻り、たまった洗濯物をコインランドリーで洗濯します。このホテルはコインランドリーが無料だったので、非常にありがたかったです。

    明日はかつて町役場の公式キャラとしてネット上で有名だったまほろちゃんのふるさと、旧大和町のあたりを散策し、吉野ヶ里遺跡へと向かうのですが、それはまた次回。

    長崎・佐賀旅行6日目(8/24) その1

    7時前に起床し、部屋の外にある洗面台で朝の支度をしていったん外出。雨が降っていてテンションが上がりませんが、東の方に少し歩いて行くことにします。



    ↑平戸オランダ商館。このときは残念ながらまだ復元工事中でオープン前でしたが、今はオープンしているようです。

    それから今度は西に少し歩き、松浦史料博物館へ。博物館へと続く階段わきの看板には8時オープンと書いてあったので上ったのですが、実際は8時半オープンだったようで、軒下でしばし雨宿りをして待つことにします。しばらくすると受付の方がやってきて、良かったらどうぞと言ってくださったので、10分ほど早く入館することができました。

    ここにはかつての平戸藩主松浦家に伝来する様々なものが展示されており、とてもバリエーション豊富でした。


    ↑南蛮人を国別に描いた図。当時の服装がわかっておもしろい。


    ↑これも歴史のありそうな碁盤と碁石。


    ↑盤双六。今で言うバックギャモンですね。歴史のあるゲームなのです。


    ↑カッパを擬人化した作品。今見てもなんだかかわいらしい。

    とにかく展示物が豊富で、最後のほう駆け足で見ましたが結局1時間ぐらいかかりました。それからすぐ横にある喫茶・眺望亭に立ち寄り、少し休憩していくことに。ここでは烏羽玉(うばたま)というお菓子をいただいたのですが、これは200年近く前のお菓子を復元したもので、黒胡麻の餡を求肥で包んで、外に和三盆糖がまぶされています。これはほんとにおいしかったのでお土産にしたかったのですが、あまり日持ちしなさそうだったので断念。


    ↑コーヒーと烏羽玉。


    ↑松浦史料博物館。松浦家の私邸として建てられた鶴ヶ峯邸が使われているそうです。


    ↑博物館の門に続く階段。このころからまた雨がひどくなってきました。

    それからいったん旅館に戻り、チェックアウトだけして荷物をしばらく預かってもらいます。外はまだ雨が降っていましたが、歩いて聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂へ。


    ↑細い路地を進んでいくのですが、階段がきつかった・・・。


    ↑途中のガードレールにはオランダ船船首飾りのオブジェが所々に飾られていました。


    ↑聖フランシスコ・ザビエル記念聖堂の外観。白と緑を基調とした美しいデザイン。雨なのに結構観光客がいてびっくりしました。


    ↑中も清潔なイメージです。



    ↑付近には寺院もあり、寺院と教会が共存した不思議な光景を見ることができます。

    このあたりはちょっと丘になっているのですが、再び降りて今度は平戸城へ。


    ↑平戸市役所前にかかる幸橋。オランダ橋とも呼ばれています。


    ↑亀岡神社の鳥居。亀岡神社は明治に入って平戸城内に造られた神社です。

    鳥居をくぐり、さらに階段を上っていくと天守閣に到着。中は資料館になっており、入館料を払って中に入ります。最上階は展望台になっていて、一面パノラマの景色を楽しむことができるのですが、あいにくの天気だったことだけが残念。


    ↑平戸城天守閣。




    ↑展望台からの景色。平戸港の地形がよくわかります。

    展望台を降りると雨がひどくなってきたので、あわてて移動。途中亀岡神社を通り、平戸原産のヒラドツツジ保存園を見てみましたが、花が咲く季節でないとよくわかりませんね。しばらく歩いてやっと外にでましたが、一体どこから出たのかわからずGoogleマップのお世話に。どうやら南端から出てしまったようなので、少し歩いて戻ります。

    そして 三浦按針ことウィリアム・アダムスが住まいにしていた按針の館へ。ここは平戸蔦屋という和菓子屋さんになっていて、私は一度食べてみたかったカスドースというお菓子を食べることに。といってもお茶はセルフサービスなので、自分で入れて持っていきます。


    ↑これがカスドース。カステラに卵黄をしみこませ、さらに糖蜜とグラニュー糖で仕上げるという、見るからに甘いお菓子です。実際甘くておいしかった!

    おみやげにもカスドースを買って店を後にし、旅館に荷物を取りに戻ります。途中で少し晴れ間が出てきて、今頃晴れてもらっても!と恨めしい気持ちでいっぱいでした。


    ↑晴れてきた平戸の街並み。


    ↑お世話になった井元旅館。

    旅館で荷物を受け取り、すぐ前のバスターミナルへ。12:15発の松浦営業所行きに乗り、たびら平戸口駅へと戻ります。乗客は2人でしたが、途中で何人か乗ってきました。昨日は大雨でろくに景色も見られませんでしたが、今日は少し晴れてきて平戸大橋がとてもきれいに見えました。写真を撮れなかったのが残念・・・。そしてあっという間に平戸口駅前に到着。

    このあとは再び松浦鉄道に乗り、有田経由で佐賀に向かいますが、それはまた次回。