バルト三国の旅1日目(9/16)

バルト三国というと、1991年のソ連崩壊を実際にニュースで見ていた世代にとってはなじみ深い名前ではないかと思います。実際にはエストニア、ラトビア、リトアニアの3つの国を指し、地図で言うとロシアの西側、フィンランドの南側のこのあたりになります。私自身が学生時代に第二外国語でロシア語を取っていたこと、2015年から三国すべての通貨がユーロに統一されたこと、それにヨーロッパの西側はかなりあちこち行ったので東側も開拓してみたいということから、今回はこのバルト三国に行ってみることにしました。

当然ながら日本からの直行便はないのでどこかで乗り継がないといけないのですが、いつも乗っているトルコ航空だとかなり遠回りになるので、今回は以前から一度乗ってみたかったフィンエアー(フィンランド航空)を選択。平面地図で見るとあまり実感はわきませんが、実は日本から最短距離で行けるヨーロッパの国がフィンランドで、行きのフライトは約10時間、帰りは約9時間半と短く、その先の国々に乗り継ぐにも距離的なロスが少ないので効率よく移動ができるのです。ただトルコ航空ほど就航都市や便数が多くないので、これまではなかなか使えずにいました。

関空10:45発と久々の朝出発便だったので、6時過ぎに起床し7時半頃に出発。朝から天気は悪かったのですが、幸い駅まで降られることはなかったので、もうこの先濡れる心配はありません。平日朝ラッシュの時間帯だったので、通勤客に飲まれながら大阪駅で関空快速に乗り換え、一路関西空港へ。夜出発の時は帰宅ラッシュで座れないといやなのでラピートを使うのですが、朝の下りは空いているまではいかないものの、環状線内で座ることができました。9:20頃に関空に到着し、まずはカウンターで荷物を預けます。そのまま保安検査場に進みましたが、夜と違って大行列ができていました。しかも平日朝という時間帯のせいか、周りは外国人ばかり。まあそれでも30分ほどで抜け、ラウンジでコーヒーを飲んで一服してから搭乗ゲートに向かいます。すでに搭乗が始まっていたので機内に入り出発を待ちますが、10分早発になったはずなのになんだかんだで遅れ、結局離陸したのは11時頃でした。


↑関空に駐機中のフィンエアー。とうとう雨が降り出してしまいました。

離陸を待つ間、機内でスマホを充電しようとすると、microUSBコネクタが曲がってしまっていて、スマホに刺さらないではありませんか! 少し焦って何とか刺そうとしますが全然ダメで、すっかり途方に暮れてしまいました。幸い離陸後に再び試したところ何とか刺すことは出来たのですが、接触が悪くて手で押さえていないと充電できず、出発早々トラブル発生でちょっとげんなり。まあ預けてあるスーツケースの中にはもう一本microUSBケーブルが入っているので大事には至りませんでしたが、こういうのは心臓に悪いですね。
離陸後一時間ほどして、一回目の機内食が出てきます。機内食は可もなく不可もなくという感じで、やはりトルコ航空に比べると見劣りがしました。


↑一回目の機内食はビーフストロガノフにしました。パンが袋入りだったりして給食っぽいのが少々味気ないですね。飲み物は赤ワインにしましたが、瓶入りではなくプラカップに注いでくれるだけでした。

飛行機はトルコ航空と違って中国からロシアに入り、ひたすらシベリア上空を西へと向かいます。機内食を食べて少し横になりましたが、目が覚めたのでパーソナルモニターで話題のマッドマックスを見ることに。ちょっと気持ち悪い場面が多くてうえぇってなりましたが、アクションはおもしろかったです。
そして着陸2時間ほど前に二回目の機内食が出てきます。


↑今回はトマトソースの入ったズッキーニのホワイトクリームパスタでした。そんなにお腹も空いてなかったので、これぐらいの量がちょうどよかったです。


↑フィンエアーはフィンランドの有名ブランド、マリメッコとコラボしており、紙コップやナプキンもすべてマリメッコデザイン! 機体の塗装もマリメッコで有名なウニッコ柄になっているものがあるようです。

長かったロシアを抜け、ようやくフィンランド領内へ。着陸したもののここも沖止めで、タラップを降りてバスへと向かいます。


↑フィンランドもどんより曇った天気でした。雨が降ってないだけましと思うことにします。

ターミナルビルへ向かうバスを降りてすぐに入国審査場がありました。前に3人しか並んでいなかったのであっという間に私の番が来て、行き先と滞在日数を聞かれただけであっさり入国完了。スーツケースもバゲージクレームに向かうとすでにターンテーブル上を回っており、あわてて受け取りに向かいました。コンパクトな空港なせいか、思ったよりも早く空港を出ることができて一安心したところで、空港駅へと向かいます。

ここヘルシンキ・ヴァンター空港には長らく鉄道が通っておらず、中心部に出るにはバスかタクシーしか交通手段がなかったのですが、2ヶ月前の2015年7月に鉄道が開通し、電車一本でヘルシンキ中央駅に行くことができるようになりました。しかし私が行ったときはまだ空港駅が工事中で、直接ターミナルビルから歩いていくことができず、いったん鉄道駅行きの無料シャトルバスに乗ることに。乗車後数分で駅の入口に到着し、エスカレーターで地下に降りるのですが、これがまためちゃくちゃ深いところにホームがあるようで、大江戸線か!と言いたくなるほどひたすら地下に潜り、さらに地下道を延々と歩いた先にやっとホームがありました。


↑空港駅の入口。今ではターミナルビルに直結した入口が供用開始しているので、こちらを使うことはないと思います。


↑ここまで乗ってきたシャトルバス。これもおそらく使命を全うしたのではないでしょうか。


↑とにかく降りて降りて降りまくります。4階層分ぐらい降りた上に、1階層がとにかく長い!


↑そしてようやくたどり着いた空港駅ホーム。天井が高くて開放感がありますし、壁画もなかなか斬新ですね。


↑このRing Rail Lineという路線はヘルシンキ中央駅を起点としてハート型の路線になっており、右回りと左回り、どちらに乗ってもヘルシンキ中央駅まで行くことができます。車両もまだ新しい。

ホームには券売機もあったのですが、クレジットカードが使えないようだったので、列車に乗ってから買うことにします。乗務員から直接買わないといけないので、乗務員のいる車両に急いで向かい、乗車後無事に5ユーロの切符を購入。各駅停車しか走っていませんが乗客はそこそこ多く、途中駅でも結構乗ってくる人がいました。約30分でヘルシンキ中央駅に到着しましたが、ここはターミナル式の駅で駅舎自体も風情があります。


↑こちらの車両はやや古いもののようです。


↑乗務員がいて切符が買える車両には、このようにTICKET SALEの表示があります。


↑左側が空港からここまで乗ってきた車両です。行き先表示に飛行機のマークが表示されているのですぐわかります。


↑行き先表示盤。フィンランド語、スウェーデン語、英語の三カ国語で表示されています。


↑ヘルシンキ中央駅ホームと駅舎。ホームは屋根が透明で開放感があり、駅舎はとても天井が高くシャンデリアもあってまるで宮殿のようです。


↑駅舎を外から見たところ。これも一見駅には見えません。

ここから今日の目的地、バルト三国最初の国エストニアの首都タリンへはフィンランド湾を渡るフェリーで向かう予定だったのですが、まだ出航まで時間があったのでのんびりヘルシンキ観光しながら向かうことに。駅を出て南に歩いていくとヘルシンキ中心部に出るのですが、首都でありながら比較的のんびりした空気が流れていて、楽しそうな街でした。ただ物価はかなり高いようです。


↑今回は乗りませんでしたが、ヘルシンキ市内の移動にはこのトラムが便利です。他都市と比べるとまだまだ旧型車が多い印象。


↑マリメッコのお店もこのあたりに数店舗あります。郊外にはアウトレットもあるとか。


↑こんなところでニッセンを発見! こちらのニッセンはどうやらメガネ屋さんのようで、日本のニッセンとの関係はないみたいです。

ほかにもテーブルウェアで有名なイッタラのお店もあったりしたのですが、どれも高級そうで入るのにちょっと勇気がいります。結局マリメッコでおみやげをいくつか買ったのですが、やはり結構なお値段だったので初めて免税書類を書いてもらうことに。日本人観光客も多いようで、接客は手慣れたものでした。

マリメッコを出てそろそろフェリーターミナルへと向かうことに。ヘルシンキは思ったよりもアップダウンがある街でしたが、10分ほど歩くと到着しました。


↑港には大型フェリーも停泊していました。


↑しかし今回私が乗るのはこちらの高速船です。小型に見えますが二階建てで、それなりに定員は多そうです。


↑今回乗船予定のLinda Lineが発着するMakasiiniterminaali。この会社だけでタリンとの間で1日6便就航しており、他の会社も合わせると10便以上あるほど、この路線は利用する人が多いようです。なんでも物価の高いヘルシンキからタリンへ買い物に行く人も多いとか。


↑フェリーターミナル内は体育館のような殺風景な場所で、売店ぐらいしかありませんでした。

今回乗るフェリーの乗船券はあらかじめネットで予約していたのですが、乗船5日前になって乗る予定だった便が技術的理由でキャンセルになったと急にSMSがきて、うわ、これ別会社のフェリー予約し直さないと・・・とかなり焦りました。しかしその数十分後にまたSMSがきて、乗る予定の便は運行するから、さっきのメッセージは無視してくれとのこと。心配して損した!と思いましたが、運行してくれるに超したことはありません。

というわけで乗船開始時間になり、印刷しておいた乗船券とパスポートを見せて船内へ。荷棚にスーツケースを置いて施錠し、座席指定はないので手近な座席に座ります。出発予定の18時より5分ほど早く出航し、しばらくは小さい島々が点在する海域を通るのでゆっくりと航行していましたが、外海に出た瞬間にフルスピードになり、70km/h弱で疾走していきます。


↑フェリー内部の様子。向かいに見えているのが売店で、その向こう側にも座席があります。

相変わらず天気は良くないですが、少し晴れ間も見えてきました。船内も少し探索してみたかったので、二階席に上ってみることに。ここにも売店があり、目線が高い分遠くまでよく見えました。陸上と違い、海上での70km/hはかなりのスピード感で、海の上を飛んでいるような感覚があります。

そしてわずか1時間40分で対岸のタリンに到着。いよいよエストニアに上陸です。20時前でしたがまだかすかに明るく、フェリーターミナル前にはタクシーが何台も待機していましたが、私は歩いて中心部に向かうことに。前を歩いている人も中心部に向かっているようだったのでそれに着いていくと、10分少々で旧市街の入口に到着しました。このあたりは日が暮れると薄暗くて人通りもそれほど多くなく、寂れたところに北欧との差を感じました。


↑タリン港到着後のフェリー。地図で言うとこのあたりに着きます。


↑旧市街の入口。左側がふとっちょマルガレータと呼ばれる砲塔です。

入口を入ってすぐのホテルを予約していたので、まずはチェックイン。2階の部屋でしたが中は迷路のようになっており、微妙なアップダウンがあるのでスーツケースを持って歩くのが少々きつかったです。狭い部屋でしたが冷蔵庫もドライヤーもあり、Wi-Fiも問題なく使えることを確認しました。もう外はすっかり暗くなっていましたが、夕食を食べに出ることにします。

今日は歩いて5分ほどのところにあるHell Huntというパブに行くことに。最初システムがよくわからなかったのですが、飲み物はカウンターに取りにいき、食べ物はテーブルまで運んでくれるシステムのようです。ここはおそらく自家醸造のオリジナルビールがいくつかあるので、それをいただくことにします。


↑一杯目はHell Hunt Ale。やや濃いめのエールビールでした。これが一番おいしかったです。


↑パブなので食事にはあまり期待していなかったのですが、この鴨のローストはかなりうまくてびっくりしました。ソースも少し甘めの味付けで良く合います。


↑二杯目のHell Hunt Nisuõlu。いわゆるヴァイツェンですが、やや酸っぱい味に感じました。


↑最後にHell Hunt Tume。見た目の通りダークビールですね。これはおいしかった。

他にもラガービールがありましたが、今日はこれでやめておきます。カードでお会計を済ませましたが、これで19.6ユーロと非常にリーズナブルなお値段で、さすがバルト三国は物価が安い!と感じました。昼間通ってきたヘルシンキなんかは、駅ナカのホットドッグですら一個10ユーロ近くしていたことを思うと、えらい違いです。

パブを出てホテルに戻りますが、ここも夜は人通りが少なくてやや不安になります。ですが特に危険を感じるようなことはなかったので、治安は悪くなさそうです。朝起きてからそろそろ丸一日近く経とうとしていたので、さすがに眠さもピークになり、ホテルに戻ってからはすぐに就寝しました。

明日はタリン旧市街を散策するのですが、それはまた次回。

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