2015年10月

    アルザス・リヨン旅行3日目(9/22) その2

    コルマール駅で下車し、まずはホームから駅舎へ。ここも構内にエスプレッソの自販機があったので、明日以降朝食でお世話になることもあるかなと思いながら、まずはホテルに向かいます。


    ↑ここまで乗ってきたIntercités。昨日も乗ったベルギー国鉄の車両です。


    ↑ここコルマールには日本企業も多く進出してきており、日本人在住者も多いそうです。


    ↑レンガ造りの駅舎が素敵。

    バス路線がよくわからないので、ホテルまで歩いて行ったのですが、1km少々の道のりな上に道がわかりにくくて、何度も地図を確認しながらようやく到着。フロントマンは東洋人ぽい恰幅の良い方だったのですが、とても親切な人で助かりました。


    ↑今回泊まった部屋は狭いですがモダンなデザインでした。ただ部屋にドライヤーが常備されてないことと、窓の向こうが駐車場でカーテンを開けづらいことがマイナスポイント。

    部屋に荷物を置いて休憩しているうちに曇ってきてしまい、少し外に出るのがめんどくさくなりましたが、重い腰を上げて出発。まずは近所にあるらしい観光案内所を探したのですが、なかなか見つかりません。結局人しか入れない細い路地にようやく発見し、明日利用しようと思っているレンタサイクルの事についていろいろ教えてもらいました。お礼を言って案内所を後にし、旧市街へと向かいましたが、どうにも曇って景色がさえないので、写真を撮るのは後回しにして今夜行くレストランを探すことに。コルマールの旧市街は直線的な道が少なく、何度も迷いそうになりながら目星を付けたレストランを見ていきましたが、どこも一長一短だったので、素直にホテルの人に教えてもらったサン・マルタン教会前のレストランに行くことにして、ついでに教会も見ていくことにします。


    ↑祭壇とオルガン。内部は比較的質素なつくりでした。


    ↑しかしステンドグラスはかなり凝ったものが使われています。

    教会の外に出て、レンタサイクルの場所を確かめるために再びコルマール駅へ。今日は日曜日なので、市場も商店も休んでいるところが多く、静かです。駅を出てすぐ北側にレンタサイクルの事務所があり、ちゃんと借りられる事もわかったので、再び旧市街に戻ろうとしたところ、雨がぱらついているではありませんか。仕方ないのでバスに乗ろうと思い、駅のキオスクでチケットを買おうとしたところ、バス車内で買ってくれと言われたので、案内所でバス路線図をもらい、4系統のバスに乗ることに。しかし路線図と違いいきなり線路を越えて駅の西側に進みはじめたので、これはおかしい!と思い、あわてて下車しました。逆向きのバス停がすぐに見つからず、少し駅に向かって歩いたところでようやく発見し、ちょうどやってきた8系統のバスに乗車。結局駅から北方向のバスに乗りたいときは、一旦南向きのバス停から乗らないといけなかったようで、ややこしい・・・。駅から4つ先のThéâtreバス停で降り、再び旧市街へ。ようやく晴れてきたので、写真を撮ることにします。


    ↑コルマール旧市街の街並みは「ハウルの動く城」のモデルになったと言われています。基本的にはストラスブールと同じような感じですが、こちらの方が木組みの建物が多いです。


    ↑たくさんの商店が軒を連ねるクレ通りには、日本でもおなじみのパン屋さん、PAULもありました。バゲット1本0.95ユーロと書いてあって、本場は安いなぁ・・・と実感。


    ↑もう日はだいぶ傾いてきてしまいましたが、美しい街並みです。

    途中たまたま見つけたパティスリーで、レモン風味のメレンゲを購入。ホテルに戻ってから食べたのですが、レモンピールが入ってさくさくでおいしかったです。しかし大きさが半端なくでかい!長さが20cmぐらいあり、食べても食べても無くなりません。


    ↑値段も安いので、フランスの人にとっては手軽なおやつなのでしょうね。

    まだ夕食の時間には少し早いので、しばらく旧市街を歩き回ってみたのですが、やはり道がややこしくてGPSさまさまでした。さすがに歩き疲れたので、まだ外は明るいですが、そろそろレストランに入ることにします。


    ↑先ほど中に入ったサン・マルタン教会。夕日が映えますね。

    今夜はサン・マルタン教会前にある、ビストロ コパンというお店にお邪魔しました。外の看板には開店時間が午後6時半と書いてあったのですが、他に誰もお客さんがいないのでおそるおそる中に入ると、どうやら7時開店だったようです。まだ15分ほどあったのですが、幸いテーブルに座って待っても良さそうだったので、メニューを眺めつつ待たせてもらうことにします。それほど大きいお店ではなく、家族経営のようなアットホームな雰囲気でとても居心地は良かったです。

    メニューとにらめっこしていると英語のメニューを勧められたのですが、丁重に断りました。メニューって英語で書かれると逆に食材が何なのかわからなかったりするのですよね・・・。まずはアペリティフにキールを頼み、さらにしばらく悩んだ末に、前菜にSalade paysanne(農民のサラダ)、そしてメインにベックオフ(アルザス風肉じゃが)を頼んだのですが、メインはこっちの方がいいと言われ、それが何なのかよくわからないままに注文。あとワインはアルザスのミュスカにしました。


    ↑サラダはレタスにトマト、ベーコン、紫玉ねぎ、クルトン、卵となかなか具だくさんで、これだけでお腹いっぱいになりそうでした。特にクルトンがでかい!

    料理よりびっくりしたのがワインで、ミュスカって要するにマスカットのことでしょ?と思いながら飲んだのですが、これが思いの外上品な香りでうまいのです。これ以降アルザスワインでミュスカを見かけると、つい買ってしまうようになりました。


    ↑そしてこれがメインディッシュ。何なのかわからなかったのですが、どうやらFleischnaka(フライシュネッカ)というアルザス地方の伝統料理のようです。ひき肉や玉ねぎをタルト生地でロールしたものをグレービーソースで煮込んであるようですね。

    ワインは同じくアルザスのピノ・グリに。こちらもおいしいですがミュスカほどの感動はありませんでした。さらに追加でアルザスのエーデルツヴィッカーを注文。エーデルツヴィッカーなんて初耳だったので、そんなブドウ品種があるのかと思ったのですが、どうやらアルザスの白ワイン用のブドウをブレンドしたものをエーデルツヴィッカーと呼ぶようです。確かにグラス2.5ユーロとリーズナブルで、あっさりしてはいましたが飲み飽きない味でした。

    店内は団体のお客さんが入ってきて、最初の静けさが嘘のようににぎやかになってきました。店員さんもばたばたしていたので、そろそろお会計をしてもらうことに。ホテルの紹介で来たと伝えたせいか、少し割引してもらえたようで、35.08ユーロで済みました。お店を出ると、向かいの教会からオルガンの音が聞こえてきて、中で聞きたいなーと思ったのですが、残念ながら鍵がかかっていて入れません。さすがに何度もこのあたりを歩いただけあって、おそらく最短距離でホテルに帰り着き、床につきました。

    明日はこの旅前半のハイライト、アルザスのブドウ畑を自転車で巡るのですが、それはまた次回。

    アルザス・リヨン旅行3日目(9/22) その1

    6時の目覚ましで起きてシャワーを浴び、8時前には一旦ホテルをチェックアウトして、スーツケースをフロントに預けます。午後にはストラスブールを出発しないといけないので、それまで最後の観光をすることにしました。


    ↑泊まっていたホテルの部屋。屋根裏部屋なので、壁が斜めになっていてちょっとおしゃれです。


    ↑ただトイレにもこのように斜めに柱が通っているので、座ると頭がつかえて窮屈でした・・・。

    朝ご飯を食べようとお店をいろいろ探したのですが、なかなかイートインできる良さげなお店が見つけられず、パン屋さんで3.4ユーロのサンドイッチを買って外で食べることに。


    ↑生ハム、レタス、タマゴ、トマト、キュウリをからしマヨネーズで味付けしたサンドイッチでしたが、こちらで食べるサンドイッチってほんとなんでこんなにおいしいのでしょうね。

    ただちょっと外で食べるには寒い気候だったのと、パンが本格的なフランスパンであごが疲れてきたので、半分だけ食べて残りはあとでいただくことにします。まずサン・トーマ教会に行ってみたのですが、10時にならないと開かないようだったので、初日にも行ったプティット・フランスに再び行ってみることに。


    ↑ここの眺めは本当にすばらしい。晴れた日にゆっくり散歩したくなるエリアですね。


    ↑プティット・フランスの上流に位置する、ヴォーバン・ダム。イル川をせき止めている、軍事的に重要だった施設です。中を橋のように通り抜けることもできます。

    さらにヴォーバン・ダムは無料で屋上に上ることもできるので、そこからプティット・フランスを眺めてみました。


    ↑プティット・フランスにかかるクヴェール橋。


    ↑遠くの方でトラムがイル川を渡っているのが見えます。


    ↑クヴェール橋をもう少しアップで。ここは中世にかけられた橋だそうです。


    ↑ヴォーバン・ダムの内部はこのようになっています。地元の人が普通に徒歩や自転車で通り抜けていました。

    ヴォーバン・ダムを通り抜け、もう少し足をのばして中央駅へ。なんせ寒い朝だったので、駅の自販機のエスプレッソを飲んで生き返りました。ついでにさっき残したサンドイッチを食べ、ここからトラムC線に乗って共和国広場へ。昨日確認したように、トラムC線の乗り場だけは中央駅地下ではなく、駅前広場北側の発着でした。


    ↑トラムC線が停車中のRépublique(共和国)電停。共和国広場はライン宮殿の前に広がる、美しい円形の公園でした。


    ↑ライン宮殿は外観がとても美しかったのですが、どうも中には入れないようです。由来もいまいちよくわかりませんでした。

    共和国広場の近くには市庁舎もあるので、ちょっと見ていくことに。ただ外観を見ようと思っただけなのですが、建物に近づくと中から職員の男性が出てきて、声をかけられました。にこやかな対応だったのですが、もしかして怪しまれてたら嫌だなと思い、早々に後に。


    ↑市庁舎もとてもきれいな建物でした。

    そろそろ10時になるところだったので、さっき閉まっていたサン・トーマ教会に再び行ってみることに。すでにあたりにはたくさんの観光客が来ていました。


    ↑サン・トーマ教会内部。オルガンは装飾は凝っているものの、木の色合いそのままのシンプルなデザインでした。オルガン上部のバラ窓も素敵。

    教会北側の広場にはチーズ屋やタルト・フランベの屋台なんかが出ており、とても賑わっていました。


    ↑チーズ屋さんで扱ってるチーズはとにかくでかい!これをその場で希望の重さにカットして売ってくれます。

    アルザス地方はクリスマスマーケットも有名で、12月にはまた違った賑わいがあるようです。教会のすぐ近くにはそんなクリスマスグッズが一年中買えるお店があったので立ち寄ってみましたが、もみの木に飾り付けるかわいらしい人形なんかがたくさんありました。


    ↑クリスマスグッズが買えるお店、Un Noël en Alsace。他にもいろんなグッズがあって、見るだけでも楽しかったです。


    ↑この写真は人が少ない隙を狙って撮ってますが、Maison des Tanneursというレストラン前の広場は、プティット・フランスが一望できることもあり、たくさんの観光客で賑わっていました。

    晴れていれば大聖堂の塔にも上ってみたかったのですが、あいにく曇っていたので、適当にトラムに乗ってみることに。中央駅を越えてDucs d’Alsace電停まで行ってみましたが、すでに郊外の雰囲気が漂っていました。


    ↑Ducs d’Alsace電停にはトラムのA線とD線が停車します。この先には大学やスポーツ施設があるようです。

    ここから再びトラムD線に乗って引き返し、終点の1つ手前のJean Jaures電停へ。ここから21系統のバスに乗り換えるつもりだったのですが、ちょうどバス停に停車中だったので写真を撮る余裕もなく、あわてて乗り換えます。バスは10分少々走るとヨーロッパ橋を渡り、ケール駅前に到着。ということは国境を越えてドイツ国内に入ったことになります。結構乗客も多くて、国境を越えて移動する人がこんなに多いことにびっくりしました。


    ↑ケール駅前バス停。Bahnhofという単語からもわかるように、ここはもうドイツ領です。商店の看板もほぼドイツ語。


    ↑そしてこれがケール駅。思ったよりも小さな駅でした。ドイツ鉄道のDBロゴが見えています。

    駅には本屋があったのでのぞいてみましたが、ドイツではおなじみのアニメ系雑誌「Koneko」や「AnimaniA」もちゃんと置いてありました。
    せっかくなので帰りは歩いて国境にかかるヨーロッパ橋を渡ってみることに。ドイツ側にはケールにようこそ!というのぼりが立っているのに、フランス側はずいぶんあっさりとした雰囲気でした。


    ↑ドイツとフランスを隔てているライン川。今からここを渡ります。


    ↑NO BORDERS NO NATIONSという落書きがありました。ストラスブールの歴史を考えると、なかなかしゃれてますね。


    ↑ヨーロッパ橋からケール側を振り返って見たところ。結構車はばんばん走っていました。


    ↑さっき乗ってきたトラムD線は、2017年にもケール駅前まで乗り入れる計画があるようです。国境をまたいだトラムというのもなかなかおもしろいですね。

    橋を渡り、ちょうどバスもやってきたので、再びJean Jaures電停まで戻ります。バスの運転間隔とか何も調べずに来てしまったのですが、日中は15分に1本ぐらいのようですね。ここから今度はトラムC線に乗り、Homme de Fer電停で下車。ホテルに預けていたスーツケースを受け取り、再びトラムD線に乗って中央駅へ。今日はコルマールという街に向かうので、券売機で切符を買い、切符に刻印を入れてホームへ。


    ↑発車案内盤を見ると、モスクワ行きの国際列車も走っていることがわかります。一体ここから何時間かかるんでしょうね。

    やってきた列車は、昨日も乗ったベルギー国鉄車両のIntercitésでした。おそらくこの列車が終点のバーゼルで折り返して、ブリュッセル行きになるんでしょう。今回はコンパートメントではなく、普通の座席に座ることにします。途中セレスタ駅でTGVに抜かれたせいか、昨日より時間はかかりましたが、40分ほどでコルマール駅に到着。

    このあとコルマールの街を探索するのですが、それはまた次回。