2015年8月2日

    アルザス・リヨン旅行2日目(9/21) その1

    時差ぼけのまま朝7時頃に起き出し、シャワーを浴びて目を覚まそうとしますが、お湯の出が悪くてどうもすっきりしません。おまけに窓のカーテンをつるしているカーテンレールを引っかける金具のネジが緩んでいて、カーテンを開けたとたんカーテンレールごと降ってきたりでテンションはだだ下がり・・・。このホテルでは朝食が出ないので8時半過ぎに出発しましたが、雨を覚悟していた割には良い天気で助かりました。しかし半袖では思っていたよりも寒かったので、長袖の方が良かったかなとちょっと後悔。

    今日はまず列車で南に100kmほどのところにある、ミュルーズという街へと向かいます。駅で切符を買い、刻印機で刻印を入れてホームへ上がると、もう列車は来ていました。列車がどっち向きに進むか予想がつかなかったので、他の乗客を見て判断しましたが、当たっていたようでほっと一安心。定刻の8:51に出発した列車は1時間足らずでミュルーズに着く予定だったので、距離の割にずいぶん早く着くんだなあと思っていましたが、途中とにかく飛ばす飛ばす。気になってGPSを見てみると、なんと200km/hも出ているではありませんか。在来線の快速列車で200km/h出す列車があるということにまず驚きましたが、あとでこの区間の時刻表をもらったので見てみるとTER200と書いてあり、200km/h運転することが明記されていました(Wikipediaによると、どうやらTER200はアルザス地方にしか走っていないようです)。列車は途中2駅に停車し、それなりに人も乗ってきます。このあたりには線路際までアルザスワイン用のぶどう畑がひろがっていました。

    結局定刻よりも早くミュルーズ駅に到着。早すぎて駅直前ではずいぶんノロノロ運転でした。この先列車はバーゼル=ミュルーズ空港のあるサン・ルイを経由して、スイスのバーゼルまで行くようです。


    ↑ミュルーズ駅に停車中のTER200の客車。フランス国鉄のTERはだいたい車両に地域名が書かれているのですが、ここはとにかく派手に描かれていました。


    ↑発車案内を見ると、パリ行きのTGVなども発着していることがわかります。また駅前から発車するトラム経由の路線も載っているので、初めて見る人は混乱するかも。

    ここから先はトラムに乗るつもりだったのですが、乗る予定だった3系統のトラムは目の前で出てしまい、日曜日なせいか次のトラムは30分後でした。まあどのみちまだ朝ご飯を食べていなかったので、駅構内のカフェに立ち寄ることにします。ここはわかりやすい朝食のセットがあったので、注文が楽で助かりました。先にお会計を済ませ、席で待っているとエスプレッソとパンが運ばれてきます。


    ↑エスプレッソとクロワッサン(またはパン・オ・ショコラ)のセットで2.9ユーロでした。迷わずパン・オ・ショコラを選びましたが、出来れば暖めて欲しかったなあ。

    店員のおばさんがずいぶんお茶目な人で、帰り際に手を振ってくれたりしました。地方だとこういうのんびりした空気が流れているのが良いですね。


    ↑ミュルーズ駅の駅舎。比較的新しい印象です。


    ↑前日飲んだ、クローネンブルグ1664の広告。日本で言うとアサヒやキリンの広告があるようなイメージでしょうか。

    トラムに乗る前に電停の券売機で切符を購入。DUOという2回分使える2.7ユーロの切符にしました。トラムはすでに停車していたので乗って発車を待つことにします。


    ↑トラムの車内。乗客はまばらでした。

    ほどなくしてトラムは発車。3系統のトラムは途中ミュルーズの中心部を経由し、その後フランス国鉄の線路と併走していました。車内では次の電停の案内が流れる前にSEが流れるのですが、キュピーン!みたいないかにもなシンセ音で、このセンスはなんなんだろう・・・と苦笑してしまいました。一応電停ごとに別のSEだったので、わかりやすくするためなのでしょうか。
    そして10分少々で目的地であるMusées電停に到着。まだ新しい感じの電停の周りには、ただ道があるだけで他に何もない寂しい所でした。


    ↑Musées電停の様子。トラムの右側をフランス国鉄が走っています。

    電停を進行方向に向かって左に出て、つきあたりを右に曲がると目的地である鉄道博物館が見えてきます。トラムが出来たおかげで、ここへのアクセスはずいぶん楽になったようです。


    ↑鉄道博物館は正確にはシテ・デュ・トラン(Cité du train)といいます。外観がとにかく派手ですね。


    ↑博物館前に飾られている蒸気機関車。

    入口で入場料5ユーロを払って中へ。オーディオガイドも借りましたが、ほとんど使いませんでした。中は暗くて、車両はかっこよく見えましたが写真を撮るのに一苦労します。


    ↑バカンス列車や貴賓車など、さまざまな車両が展示されています。


    ↑蒸気機関車の数々。なぜか青くライトアップされていました。


    ↑地下鉄の車両。照明が白熱電球なので、何だかムーディーです。


    ↑国際寝台車会社のパリ・ボルドー急行の車両。国際寝台車会社はオリエント急行で有名な会社で、このパリ・ボルドー急行も豪華な内装が印象的でした。


    ↑一方、普通の客車はこのように質素なつくりです。

    次の展示館に行く前に、屋外展示場も見ていくことにします。


    ↑屋外展示場。ここでの展示のために派手に塗り直された電気機関車もありました。


    ↑鉄道博物館とかでよくあるミニ鉄道。しかし日本と違うのは、子供だけでなくお年寄りもこういう乗り物に楽しんで乗っている点でしょうか。


    ↑鉄道博物館の真横を通過していくフランス国鉄。ストラスブールからミュルーズに向かう途中ここを通過します。

    屋外展示場を見終わったので、では次の展示館に行くか、と思ったのですが、どこを探しても入口が見つかりません。ようやく見つけた入口はなぜか封鎖してあり、そこに書かれているフランス語をよくよく読むと、どうやら9月12日から工事のため閉鎖中のようです。うわー、せっかくここまで来たのに!とがっくりしましたが、仕方が無いのでお土産を物色して博物館を後にすることに。入場料が思ったより安かったのも、あとから考えるとそのせいだったようですね。ちなみに入れなかった展示場では、鉄道の技術や設備に関する展示が中心で、特に機関車に関する展示が充実しているようです。

    結局思ったよりも早く博物館を出てしまったので、出口で何気なく手に取ったパンフレットに書いてあった、国立自動車博物館にも足を伸ばしてみることに。一旦トラムで市中心部に戻り、1系統のトラムに乗り換えてMusée de l’Auto電停で下車すると、すぐ近くに博物館がありました。


    ↑Musée de l’Auto電停もまだ新しくてきれいでした。軌道が芝生になっていて、見た目にも美しい。

    このあと国立自動車博物館を鑑賞するのですが、それはまた次回。