2013年7月

    バスク地方の旅7日目(8/13) その2

    エル・コルテ・イングレスでたくさん買い物をして両手いっぱいにふくれた荷物にひぃひぃ言いながら、お昼ご飯を食べるカフェを探します。適当に見つけたカフェのテラス席に座り、もう選ぶのがめんどくさかったのでmenu expressという定食らしきものを注文したのですが、結局これもいくつかの選択肢から選ばないといけないスタイルでした。またメニューと格闘しないといけないのか・・・と思いながら、前菜のサラダから順番に選んでいこうと思って注文すると、それで良いのかとやけに聞き返されます。なんかおかしいなと思っていると、どうやら出てくるのはその1品とデザートだけだったようで、メインディッシュがサラダになってしまいました。まあこれはこれでヘルシーで良いかと開き直り、ビールとともにいただくことにします。


    ↑メインディッシュのサラダ。上に乗っているのはりんごで、バルサミコソースがかけられていてなかなかおいしかったです。


    ↑デザートはクレマ・カタラーナ。シナモンのきいた固めのプリンといった感じです。

    食後はカフェ・ソロ(エスプレッソ)でしめて、そろそろお会計をしようと思ったのですが、お店の人がテラス席になかなか来てくれません。どうしたものかとお金を用意して待っていると、見かねた隣のお兄さんが伝票をレジに持っていきなさいと教えてくれました。言われるがままにお会計を済ませ、お兄さんにお礼を言って店を後にします。

    一旦ホテルに戻り、スーツケースを受け取ってから近くの人気の少ない広場で荷物をまとめることに。一気に重くなったスーツケースを引きずって、前日は閉まっていた少し先のカルフールでチーズを買うことにします。しかしフランスと違って、売られているチーズの種類が少ないなあという印象でした(まあそれでも日本に比べれば多いのですが)。一番欲しかったミモレットがなかったので、ハード系のチーズやゴーダチーズ、エダムチーズなどを買ってカルフールを後に。ほんとは冷えた飲み物も欲しかったのですが、見あたらなかったのであきらめました。

    カルフールは地下鉄Badal駅の近くだったので、荷物も重いしここからサンツ駅まで2駅だけ乗ることにします。サンツ駅で空港行きの電車に乗り換えなのですが、あまり時間の余裕がないのに券売機の場所も、発車番線もわからなかったので、近くにいた係員に聞いて無事に切符を購入。ホームに降りると、ほどなくして電車が到着したので助かりましたが、これを逃すと次は30分後なので、あぶないところでした・・・。

    電車は満員で、立ち客もたくさんいます。そんな中いきなりアコーディオンを持ったおじさんたちの演奏が始まったのですが、飛行機に間に合うかどうかが不安だったので、あまり耳に入りませんでした。空港までは20分弱の距離なのですが、直前まで街中を走っていたのに、空港に近づくといきなり郊外の風景になります。駅舎は地下なのかなと勝手に思っていたのですが、地上にありました。


    ↑空港駅に停車中のR2。30分に1本とか少なすぎるだろうという混みっぷりでした。

    空港駅はターミナル2に直結しているのですが、私の乗る飛行機はターミナル1からの出発だったので、シャトルバスで移動する必要があります。地球の歩き方には30分おきの運行と書いていましたが、実際には6,7分おきに運行しているようで、私が着いたときには電車が混んでいたこともあり、乗客をさばききるまでひっきりなしにバスが来ていました。ターミナル1は思ったよりも離れていて、10分少々かかってようやく到着。時間もないのでさっさと荷物を預けることにしますが、スーツケースをコンベアーに乗せると20kgを少し越えていたので、あわてて外ポケットに入れていたガイドブックを手荷物の方に移動すると、奇跡的に20kgぴったりに!これには自分でもびっくりしました。

    保安検査場と税関も問題なく通り抜け、思ったより早く搭乗ゲートに着いてしまいました。あんなにあわてなくても全然問題なかったじゃないか・・・。眼下には多くの人で賑わう免税店やカフェが見えているのですが、私のいるところはEU圏外に向かう飛行機が出発するエリアなので、閑散としていてお店は小さなカフェしかありません。しかも値段も高くてどうしようかと思ったのですが、喉が渇いていたのでレモン風味のビール缶を2ユーロで買って飲むことにします。それから特にすることもないので写真を撮ったりして時間をつぶしていました。



    ↑ターミナル1は2009年に新しくできたばかりで、とても綺麗でした。

    予定より15分ほど遅れて搭乗開始。バルセロナからイスタンブール経由で関空に向かう日本人はたくさんいそうなものなのに、見た限りでは他に誰もいませんでした。搭乗が遅れたので予想はしていましたが、結局出発も20分以上遅れて18時ちょっと前にテイクオフ。3時間ちょっとのフライトでしたが、ちょうど夕食の時間帯のせいかメニューが配られ、機内食が出てきました。


    ↑機内食はチキンかハンバーガーを選ぶことができたのでチキンに。トルコ風の味付けでけっこうおいしかったです。つけあわせのラタトゥイユもなかなか。

    食後にはコーヒーをミルク入りで頼んだのですが、その場で紙パックのミルクにストローを差してコーヒーに注いでくれました。これは行きもそうだったのですが、あんまりミルク入りで頼む人っていないのでしょうか。コーヒーを飲んだ後はひたすら旅行記の下書きメモを書いていたら、いつの間にか着陸態勢に入っていました。出発は遅れたものの、結局予定よりも早くイスタンブールに到着。到着時の機内アナウンスで大阪への乗り継ぎもちゃんと案内がありました。

    乗り継ぎは3時間ほど余裕があったので、せっかくなので1000円だけトルコリラに両替してトルコアイスを買ってみました。もう22時を回っていましたが、店員さんはアイスを伸ばしたり顔のそばに持ってくるようなパフォーマンスで楽しませてくれます。アイスを食べたりDSで遊んだり、メモを書いたりしているうちに搭乗手続きが始まったので搭乗ゲートへ。さすがにここまで来ると日本人だらけでした。

    機内に入り、私の席に行くとなぜか小学生ぐらいの男の子が私の席に座っています。声をかけて譲ってもらいましたが、なんだか悪いことをした気分・・・。その子は私の隣の席だったのですが、保護者の姿は見あたらず一人ぼっちのようでした。どうやらハーフっぽい感じでなかなかハンサムな子でしたが、あまり周りとは関わりたくないオーラ全開だったので、結局それ以降一言もしゃべらずじまい。

    定刻の0:50頃にテイクオフし、しばらくして最初の機内食が出てきます。といってもさっき食べたとこですし、時間も時間なのでいいから早く寝かせてくれーと思いつつ、頂くことに。


    ↑1回目の機内食。またチキンにしましたが、こちらはハーブ風味でした。左上はお米のプリンですが、食感がおもしろかった。

    なんとか機内食を食べ終わり、ようやく横になることができました。そこからしばらく寝たり起きたりを繰り返していると、あっという間に外が明るくなってきます。ただシェードは閉めたままだったので、そのままもう少し眠ることに。そして関空到着の2時間ほど前に2回目の機内食が出てきました。


    ↑2回目の機内食はハンバーグにしました。なかなか肉の味が濃い感じで、赤ワインと良く合います。

    そして定刻の17:55頃に無事関空到着。隣に座っていた男の子にはグランドスタッフが出迎えに来ていたので、問題はなさそうでちょっと安心しました。荷物を受け取り税関を通り抜けてターミナルビルを出たとたん体中にまとわりつく湿気で、大阪に帰ってきたことを実感します。帰国した日はどうも雨がひどかったようで、関空特急はるかが運転を見合わせていました。しかしもうすでに雨は止んでいたので、大阪駅までは何事もなく戻ってこられました。いつもならここで寄り道してラーメンを食べていくのですが、毎回立ち寄るラーメン屋に行くと地下街自体の改修工事でなんと閉店していました。他の店まで行く気力もなかったので、おとなしく家に帰ることにします。そして21時前にようやく自宅に到着。翌日からもう仕事だったので、ラーメンだけ食べて早々に横になりました。

    というわけでバスク地方(+バルセロナ)の旅はこれで終わりです。
    今年は南ドイツとオーストリア方面に行く予定ですので、またそちらもお楽しみに!

    バスク地方の旅7日目(8/13) その1

    7時の目覚ましで目が覚め、シャワーを浴びたり荷物整理をしたりしていると8時半を回っていました。チェックアウトは12時だったので、その前にサグラダ・ファミリアを見に行くことにします。開門時間の9時ちょうどに到着したのですが、この時間なら人も少ないという予想は見事に裏切られ、すでに長蛇の列ができていました。こんなことならあらかじめwebでチケットを購入しておくんだったと後悔しましたが、今さらどうしようもないので最後尾に並ぶことにします。まだ朝とはいえ、日なたにいるとじりじりと照りつける太陽が本当にきつい。待っている間にも列はどんどん長くなっていきましたが、結局40分ほど並んでようやくチケット売り場に到着しました。

    チケットには何種類かあるようだったのですが、私は塔にも上れるチケットを16ユーロで購入。塔に上るエレベーターは時間指定されていて、私は11:10と指定されていたので、それまでサグラダ・ファミリアの内部を見学することにします。


    ↑ここが入口です。すでに観光客でいっぱい!


    ↑入口の床にもなにやら描かれています。

    そしていよいよ聖堂へ。教会にしてはずいぶん明るくて清潔感のある雰囲気にびっくりしました。


    ↑入口から入った瞬間飛び込んできた光景。これは今まで見てきた教会建築とは明らかに違う。


    ↑そこから右側の光景。窓から差し込む光がまぶしくて、いろんな意味で教会らしくない雰囲気。祭壇は入口から入って左側にあります。


    ↑後方正面。天井の装飾がとても印象的です。


    ↑通常、教会のステンドグラスには聖人や聖書の一場面が描かれていたりすることが多いのですが、サグラダ・ファミリアのステンドグラスはモザイク模様でした。


    ↑後方から祭壇方向。柱の形や材質による色の違いにもこだわりがあるようです。


    ↑ステンドグラス越しに差し込む色とりどりの光が本当に美しい・・・!


    ↑サグラダ・ファミリアの模型。かなり複雑な構造をしています。


    ↑オルガンもかなり珍しい形をしています。


    ↑祭壇を間近から。途中から枝分かれしている柱も何らかの意味があるのでしょう。




    ↑気付いたらステンドグラスばかり撮っていました。色のグラデーションがすばらしい。



    ↑入口と反対側に出てみました。近くで見ると装飾の細かさがすごい。



    ↑祭壇の裏側に回ってみました。パイプオルガンのパイプにステンドグラス越しの光が反射して、とても美しい。


    ↑隅っこの方から引きで撮ってみましたが、とてもすべては写しきれません。


    ↑再び入口側から。先に行くほど細くなる塔の形が独特です。

    聖堂内を見学後は、地下にある博物館へと向かいました。ここにはサグラダ・ファミリアの設計図やスケッチ、模型その他いろいろな展示があり、全部見て回ると結構時間がかかりますが、興味深かったです。そうこうしているうちに11時を回ったので、エレベーターに乗って塔に上ることにしました。さすがに時間指定されているだけあって待たされることはなく、すぐに上へ。ここからは外の景色を眺めつつ階段を下りていくのですが、順路が書いていないのでほんとにこの道で良いんだろうかと悩みながら進んでいきました。


    ↑塔の上から。かなりの高さがあります。


    ↑上ってきた塔を見上げてみました。まだまだ工事中です。


    ↑塔には植物をモチーフにしたような装飾が施されています。


    ↑この塔の内部は吹き抜け構造になっていました。


    ↑塔の装飾を見ると、やはり普通の教会らしくないガウディらしさを強く感じます。


    ↑らせん階段の構造も、巻き貝にヒントを得て設計されたそうです。

    結局あっという間に階段を下りてきてしまいました。そろそろホテルに戻らないとチェックアウトの時間がせまっていたので、急いで地下鉄に乗ります。なんとか10分前にホテルにたどり着き、チェックアウトと同時にスーツケースをしばらく預かってもらうことに。

    再び地下鉄に乗り、カタルーニャ駅へ。スペインの地下鉄にも物売りが時々やってくるのですが、さすがに車内で売り物のライターの火をつけるのはまずいだろうと思いながら眺めていました。カタルーニャ駅で下車し、すぐそばにあるエル・コルテ・イングレスという大きな百貨店へ。地下食料品売り場でおみやげ物を買うことにしたのですが、いろいろ悩んだ末にトゥロンというスペイン名物のお菓子(ヌガーみたいなものです)と、タコのオイル煮缶、ケッパーなどを購入。その後、横のセレクトショップでチョコとワインを買いました。ワインはリオハのインペリアル グラン・レゼルバ2001を30ユーロで購入したのですが、これは高いだけあってさすがに良いワインでした。

    さて、いよいよ帰国の時が迫ってきましたが、続きはまた次回。

    バスク地方の旅6日目(8/12) その2

    グエル別邸から南下してトラムの線路を越え、さらに進むとカンプ・ノウ・スタジアムが見えてきました。ここはサッカーファンには言わずと知れたFCバルセロナ(バルサ)の本拠地で、スタジアムこそ閉まっていましたが、オフィシャルショップにはツアーバスがどんどんやってきて、人がたくさん!私もサッカー好きな職場の先輩におみやげを頼まれていたので、のぞいてみることにしたのですが、店員のお姉さんが「世界チャンピオン」と日本語で書かれたTシャツを着ていて、なんだか和みました。やはりユニフォームが飛ぶように売れていましたが100ユーロととても高く、おみやげにはロゴの入ったライターを買うことに。ちなみにユニフォームはやはりメッシのものが人気のようでした。



    ↑カンプ・ノウ・スタジアム。収容人数約10万人の巨大なスタジアムです。


    ↑バルサのオフィシャルショップ。試合のない日でもにぎわっているのがすごい。

    カンプ・ノウ・スタジアムからサンツ駅までは、歩いても1kmちょっとの距離なので、地下鉄には乗らず歩いていくことにします。途中スーパーにも寄りたかったのですが、今日は日曜日なので閉まっているお店ばかり。ようやく見つけた個人商店で飲み物を買ってお会計をしようとしたら、レジ前の焼きたてパンの山に50セント硬貨を落としてしまいました。売り物のパンに触るのも気が引けたのであきらめて店を出ようとしたら、さっきまで無愛想だった店のおじさんが、探しなさいとジェスチャーしてくれたので、ほっとしてパンを少し横に避け、無事に硬貨を回収することに成功。お礼を言って店を後にしました。

    一旦ホテルに戻り、フロントの人におすすめのレストランを聞いたのですが、サンツ駅の近くにいろいろあるというだけで具体的には教えてもらえませんでした。あとそろそろ帰りのフライトのチェックインを済ませたかったのですが、ホテルのWi-Fiが全くつながらず、フロントで聞いてもらちが明きません。仕方がないのでネカフェを探してみることにしました。

    地下鉄を乗り継いでJaume I駅まで行き、目的のネカフェ「Bornet」を探したのですが裏路地のちょっとわかりにくいところにあって、すぐにはたどり着けませんでした。15分1ユーロだったので、手早くチェックインを済ませて店を後にします。


    ↑Bornetがあるあたりの裏路地。このあたりはバルセロナの旧市街にあたります。

    それからすぐ近くにあるサンタ・マリア・ダル・マル教会へ。このあたりはすごい人だかりで、観光客も多そうでした。







    ↑サンタ・マリア・ダル・マル教会の内部と外観。ステンドグラスも多く豪華な印象でしたが、オルガンが小さいのが寂しいなあ。

    教会を出て、今度はサンタ・エウラリア大聖堂に向かいます。こちらはミサ中のようで、奥までは見られませんでした。


    ↑大聖堂の前はたくさんの人でごった返していました。


    ↑内部は広く、ライトアップされていて重厚な雰囲気です。


    ↑アプスのステンドグラスもすばらしい。


    ↑大聖堂横の王の広場。女性の歌手らしき人の歌い声がやけに響いていました。

    その後旧市街をぶらぶらしつつ、レイアール広場へと向かいます。



    ↑多くの人でにぎわうレイアール広場。ここのガス灯もガウディのデザインだそうです。なんとなく南国ぽい雰囲気。


    ↑すぐ近くにあるグエル邸。こちらもガウディらしい装飾に満ちています。

    そろそろ20時近くになっていたので、近くのLiceu駅から地下鉄に乗りホテル近くまで戻ります。ここからホテルまでの間にめぼしいレストランはあるかなと探しながら歩いたのですが、日曜日だということもあり、なかなか良い店が見つかりません。サンツ駅周辺もぐるっと一周したのですがなかなかこれという店がなく、あきらめて最初に目に付いた店に入ることにしました。

    とにかく歩き疲れて暑いので、まずはサングリアと炭酸水を注文。サングリアは焼き物のピッチャーに入った状態で出てきて、思ったより量があり、とてもおいしかったです。


    ↑1品目は小エビのアヒージョ。本場スペインで是非一度食べてみたかった料理ですが、量もそんなに多くないですし味もまあこんなもんかな、という感じ。奥に見えている茶色のピッチャーがサングリアです。


    ↑2品目はパエリヤ。ずっとバスク地方を旅してきたので、いわゆるスペイン料理らしい料理はこの旅で始めて食べました。ちゃんと鉄板で最初は出してくれるのですが、食べる前にお皿に取り分けてくれました。思ったより汁気が多くてリゾットぽい雰囲気でしたが、魚介の風味が良く出ていてとてもおいしかったです。

    ここで赤ワインを追加でもらい、食後にエスプレッソを飲んでお会計。駅近という立地のせいか、48ユーロと少々高かったです。もうあたりは暗くなってきていたので、ほろ酔いでホテルへと急ぎます。シャワーを浴びて汗を流し、昼間つながらなかったWi-Fi接続を試してみると、なんと普通につながりました。あれはただの不具合だったのか・・・。

    明日はいよいよサグラダ・ファミリアを見学して帰国しますが、それはまた次回。