ドイツ・バッハの旅3日目(7/21) その2

シュロの木館の内部は案外狭く、30分ほどで全部見終わってしまいました。この後はアルンシュタットにある他の教会を巡ってみることにします。

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↑これはLiebfrauenkirche(聖母教会)です。なかなか年季の入った建物のように見えました。

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↑聖母教会のオルガン。こちらは後で設置されたみたいな感じがして、やけに新しかったです。右側に地元の子供が描いたとおぼしき絵が飾ってありました。

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↑ここの教会は入り口を入ると左に祭壇、右に座席という感じで左右に細長い構造ををしていました。教会って入り口正面に祭壇が見えるのが普通だと思っていたのですが、どうもそうではないところもあるみたいですね。ただ後で知ったことですが、入り口は西側という決まりがあるみたいです。

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↑ステンドグラスもなかなか立派なものでした。

それからOberkirche(上部教会)にも行ってみたのですが、残念ながら改装中…。内部には入れたものの、肝心のオルガンにはカバーが掛けられていて見ることができませんでした。

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↑ここはかつてバッハ一族が集まったという料亭「Goldene Sonne(黄金の太陽亭)」です。ここではバッハがいた頃のメニューが食べられるそうですが、時間もなかったので立ち寄りませんでした。

さて、アルンシュタットの名所も大体見たので、エアフルトに戻ることにします。12:24発のREに乗り、12:44エアフルト着。ここからはエアフルトを駆け足で見ていくことにしました。

まず最初は街の中心部であるAnger広場近くにあるKaufmannskirche(カウフマン教会・商人教会)へ。しかしここも絶賛改装中…(涙)。オルガンはまたしてもカバーが掛けられていて見えませんでした。失意のうちに教会を後に。

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↑Anger広場。トラムの乗り換え地点にもなっていて、人が多かったです。

仕方ないので次はBarfusserkirche(バーフュッサー教会)へ。しかし周りは塀で囲まれていて入り口が見あたりません。しかもよく見ると壁が一部残っているだけで内部が雨ざらしではありませんか。どうやらバーフュッサー教会は教会跡というほうが正しいようです。ガイドブックには何も書いてなかったのでてっきり普通の教会だと思ったのに…。

3度もオルガンを見られず不本意な結果になってしまいましたが、これにもめげずすぐ近くのPredigerkirche(プレーディガー教会)に向かいます。ここはパッヘルベルがオルガニストをしていたことで有名な教会なのですが、オルガンの響きもすばらしいし、内装も感動ものです。ちょうどオルガンを演奏していたので、オルガン正面の二階席に座り、しばし聴き入っていました。

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↑ここのオルガンは見た目もすばらしいものでした。下で演奏してる人が小さく見えることからもそのスケールがわかると思います。

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↑そしてステンドグラス。

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↑教会を外からみるとこんな感じです。縦に長い構造なので、正面から見るとこぢんまりと見えます。

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↑入り口左側にあった扉。なんか模様がラピュタっぽいなあとか思ってしまいました。

プレーディガー教会を出た後は、歩いて大聖堂に向かいます。昨日はほとんど人影の見えなかったDomplatzですが、この日は市が立っており、たくさんの人でにぎわっていました。ただ着いたのがもう午後2時過ぎだったので、そろそろ撤収の時間だったようです。私はお昼ご飯を食べていなかったので、焼きソーセージを食べようと思ったのですが、一軒目の店はもうソーセージがないと言われてしまいました。幸いもう一軒の店にはまだあったので、無事に食べることができて一安心。やっぱり焼きソーセージはおいしいなぁ~。

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↑Thuringer Bratwurst(テューリンゲンの焼きソーセージ)の店。この看板は結構あちこちで見たので、チェーン店かなにかかもしれません。

お腹も一杯になったところで、大聖堂の中に入ります。大聖堂というだけあって中はかなり広く、観光客がたくさんいました。祭壇の周りは結構暗かったので、写真を撮るのにちょっと苦労しました。

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↑大聖堂の祭壇。夜景モードで撮っているので明るく見えますが、実際はもっと暗かったです。とても雰囲気がありました。

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↑大聖堂のオルガンです。これは意外と新しい感じがしました。これも音を聴いてみたかったなぁ。

続いてルターが滞在したことで有名なアウグスティーナー修道院へ。内部はガイドツアーでしか見学できないのですが、残念ながらドイツ語のガイドさんしかいませんでした。その代わり各国語で書かれた説明書きを貸してくれるようだったのですが、日本語のが欲しいと言ったのに最初に持ってきたのは韓国語(苦笑)。ドイツ語以上にわからへんっちゅうねん!と思いながら違うと言うと、今度はちゃんと日本語のを持ってきてくれました。まあドイツの人からすれば同じように見えるのでしょうねぇ。

ガイドツアーに参加したのは、私とドイツ人の夫婦だけだったので、ガイドさんはドイツ人夫婦に一生懸命説明していました。なんだか疎外感を感じてとても寂しかったのですが、ドイツ語が理解できないんだから仕方ありません。説明書きを読みながら見て回ったのですが、修道院なので内部はとても質素な感じでした。ルターが滞在したという部屋も見ましたが、とても狭くて窮屈そうでした。

約1時間のガイドツアーも終わり、ガイドさんと別れて帰ろうと思ったのですが、トイレに行きたかったので、ガイドツアーのチケット売り場に併設されていたレストランのトイレを借りることにしました。受付の人に一言断りを入れ、トイレに入ると洗面台の上にお金を置くためのお盆が置いてあります。こういう場所ではトイレを借りたらお金を払うのがこちらの常識なんだなあと思いながら、私もお金を置いて外にでました。

修道院を出た後はトラムに乗り、Anger広場に戻ります。このときずいぶんひどい雨が降っていたので、広場の近くにある本屋で雨宿りをすることにしました。結構大きな本屋だったのですが、ここも日本のマンガはかなりの品揃えです。「東京BABYLON」や「満月をさがして」「よつばと」など、新旧問わずいろんな作品がありました。

それから昨日も立ち寄ったクレーマー橋に向かい、おみやげを買うことにしました。せっかくだからワインが良いかなぁと思い、ワインショップへ。ちょうどハーフボトルの白ワインがあったので、これを買うことにしました。しかしこの直後、またしても悲劇がっ!雨のせいで石畳も濡れていたのですが、橋のたもとの下り坂でつるっと滑ってしまい、手に持っていたワインの入った紙袋を地面にたたきつけながら転んでしまいました。当然買ったばかりのワインはどぼどぼと…。恥ずかしいやら情けないやらで穴があったら入りたかったです(泣)。たまたま横を通った家族連れも「ほら、ここはあぶないから気をつけなさい」みたいなことを(たぶん)子供に言い聞かせているようで、悲しかった…。まあ割れたボトルでけがをしなかっただけ良かったのかもしれません。とりあえず近くにあったゴミ箱に、泣く泣く紙袋ごと捨てました。

さすがにもう一度同じ店でワインを買うのも悲しすぎるので、結局おみやげはあきらめて再びプレーディガー教会へに向かいました。今日は17時からここでコンサートがあるのです。入り口で10ユーロを支払い、席について開演を待つことにします。コンサートはオルガンとカウンターテナーによるもので、バードやブクステフーデ、パーセルと言った私の好きな音楽家の曲が中心でした。しかしこのとき私はちょっと風邪気味で頭が痛く、若干ぼーっとしながら聴いていたため、どんな演奏だったのかあんまり覚えていません(汗)。ただ聴いていて心地よかったことだけは覚えています。

演奏は1時間少々で終わり、外に出ると雨はほぼ上がっていました。演奏中ずっと座っていたおかげで体調も多少ましになっており、再び活動を開始することにします。といってももう18時を回っていたので、晩ご飯を食べることにしました。昨日はビールを飲んだので今日はワインにしようと思い、あらかじめホテルの人におすすめのレストランを聞いていたので、そこに行くことにします。

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↑これはエアフルトの市庁舎です。この近くに目的のレストランがありました。

お店の名はKostritzer “Zum Guldenen Rade”といい、テューリンゲンを代表する黒ビールの銘柄Kostritzerの名を冠しているだけあって、どちらかというとビールがメインのようです。でもせっかくなのでワインを頼むことにして、メインディッシュにはテューリンゲン風ポークステーキを選びました。ポークステーキは味付けが絶妙で、思っていたよりおいしかったです。そしてワインも赤(ドルンフェルダー)と白(ミュラー・ツルガウ)の両方を飲んだのですが、やはり赤はドイツらしい独特の味でした。日本では専門店以外であんまりドイツの赤ワインを見かけませんが、こちらでは普通に置いてあるようです。

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↑見えにくいですが、ポテトフライの上にポークステーキが乗っています。赤ビートの色が毒々しいですが、味はさっぱりしていました。

さすがにビールと違い、ワインを2杯も飲むとかなり酔いますね。そのせいか帰るときに出口と逆方向に帰ろうとしていまい、店の人に出口はこっちですよと言われてしまいました(汗)。この店は昨日の店よりちょっと高めの値段設定だったこともあり、しめて20.3ユーロ(約3,300円)なり。まあワインがおいしかったのでよしとします。店を出たときまだ20時前だったので、このままホテルに帰るのももったいないなあと思い、たまたま来たトラムに乗ってエアフルト中央駅へ。

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↑駅前広場の様子。こうしてみると歴史のありそうな駅舎です。

中央駅まで来たのは良いのですが、結局他にやることもなく、体調もそんなに良くは無かったので、結局ホテルに帰ることにしました。旅の疲れもあったので、21時頃に就寝。翌日はエアフルトを出ていよいよライプチヒへと向かいますが、それはまた次回。

コメント 2

突然失礼いたします。
福井大学フィルハーモニー管弦楽団の者です。
私たちは2008年12月13日(土)に定期演奏会を行います。

ベートーベンの交響曲第5番「運命」を演奏することになったので、プログラムの表紙にふさわしい絵柄を探しておりましたところ、このページの上から10枚目にあります、扉の画像を見つけました。
そこで、この画像をプログラムの表紙に使用したいのですが、差し支えないでしょうか。

お手数おかけしますが、お返事お願いいたします。

aPony2008年6月27日 19:58

>福井大学フィルハーモニー管弦楽団さん
どうもはじめまして。写真ですが、演奏会のパンフレットに使っていただけるなんて、うれしいですねぇ。どうぞ使ってくださいな。
ただ元の解像度の画像を使った方がきっときれいだと思いますので、連絡先のアドレスをメールででも送っていただければ、こちらから元のファイルをお送りしますよ。私のアドレスはトップページ
http://www.apony.com/
の下に書いてありますので、このアドレスにお願いします。

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