2016年6月13日

    アルザス・リヨン旅行6日目(9/25) その2

    ケーブルカーを降りて、フルヴィエールのノートルダム大聖堂へ。あたりは観光客で一杯でした。


    ↑大聖堂は一部工事中でした。

    この時、リヨンシティカードで普段は行けない大聖堂の屋上に行けるガイドツアーに参加できたことを思い出し、案内に従って大聖堂脇の塔の下に進むと、ちょうどこれからガイドツアーが始まるところだったので、大聖堂内部を見るのは後回しにしてこちらに参加することに。ガイドはフランス語のみだけどいいかと聞かれましたが、上からの景色が見たいだけなので問題ありません。ですがスタート地点での説明が思ったより長く、全く内容のわからない話を30分近く聞かされたので、さすがに早く先に進ませてくれーと思いました。


    ↑塔のらせん階段。まさに造形美。

    らせん階段を上り、やっと大聖堂の屋上に出られる!と思いきや、まだ建物の中でした。ですが大聖堂をものすごく高いテラスから見下ろすことができて、これはこれでおもしろかったです。


    ↑かなり高いところまで上ってきました。ステンドグラスが美しい。


    ↑ステンドグラス上部を拡大したところ。Mはおそらく聖母マリアのMだと思います。


    ↑天井の装飾もとてもきらびやかで目を引きます。

    テラスからさらに上にのぼると、建物の中に屋根がある不思議な空間に出ます。どうやら古い教会を覆うように新しい大聖堂が作られているようですね。ここでの解説も長くてしびれを切らしそうになっていたのですが、ガイドツアーが始まって1時間、やっと解説が終わって屋上に出られました。


    ↑待ちに待った屋上!思ったより通路が狭くて、これはガイドツアーでないと来られないのも納得です。


    ↑大聖堂から時を告げる鐘。ちょうど鳴り出すタイミングに遭遇したのですが、至近距離で聞くとめちゃくちゃうるさいです。


    ↑塔の上にそびえている金色の像は、聖母マリア像です。


    ↑大聖堂の東側。すぐ下に見えているのが先ほど立ち寄ったサン・ジャン大司教教会。その右上あたりに見える広場がベルクール広場です。


    ↑天気も良くて、リヨンの街が一望できました。3枚目、遠くの方に見える高い建物のあるあたりがリヨン・パールデュー駅です。


    ↑この構図が個人的お気に入り。


    ↑ベルクール広場を拡大したところ。こうしてみてもでかいなーと感じます。

    思っていた以上に時間を取られてしまいましたが、大聖堂屋上からの眺めは想像以上のものでした。時間に余裕があればぜひ上ってみられることをおすすめします。やっと解放されて塔を下り、今度は下から大聖堂内部を眺めてみることに。


    ↑下から見上げるとさらにその規模に圧倒されそうになります。まさにリヨンの象徴ですね。

    大聖堂を出て、再びケーブルカーに乗ってフルヴィエールの丘を下り、遊覧船乗り場へ。まだツアー開始まで時間があるので、しばらく船着場付近で行き交う船を眺めます。


    ↑ほんとに良い天気で、いつまでもここでぼーっとしていたくなります。


    ↑ツアー開始時刻の数分前にやっと遊覧船がやってきました。思ってたよりは小さい。

    到着した遊覧船からはたくさんの観光客が降りてきましたが、これからツアーに参加する人はそれほど多くありませんでした。せっかくなので2階のオープン席の前方に座り、出発を待ちます。すぐ近くには日本人の親子連れもいて、時折日本語が聞こえてきました。

    船が動き出すと風が強くて結構寒い!日が陰るとさらに寒くなってきて、上着を持ってくればよかったと後悔しながら、それでも階下に降りる気にはなれず、ずっと写真を撮っていました。


    ↑遊覧船は船着場を出ると大きく蛇行しながら北上します。中心部を離れるにつれ、架かる橋の数が減っていき、郊外の風景になってきました。

    ツアーなのでフランス語と英語でのガイドがあり、それを聞きながら1時間の船旅を楽しみます。遊覧船はソーヌ川に浮かぶバルブ島という中州で折り返し、帰路につきました。


    ↑バルブ島には中世っぽい建物や吊り橋があって、気になりました。


    ↑帰路につくと、遠くに大聖堂が見えてきました。


    ↑ガイドの内容がよくわからなかったのですが、崖の下のくぼみに誰かの像が置かれているようです。


    ↑ツアーもそろそろ終盤。だいぶ日も傾いてきました。

    きっかり1時間で船着場に戻ってきたので、まずは暖を取るべくホテルに帰還。少し休憩してから夕食を食べに出かけます。その前にフロントでまた翌日のレストランの予約をお願いすることに。連日で申し訳ないと思いながらも快く引き受けてくれて助かりました。ホテルを出てトロリーバスに乗り、中央市場前で下車。


    ↑リヨン中央市場には、リヨンが生んだ偉大なシェフ、ポール・ボキューズの名が冠されています。

    今夜はCazenoveというレストランを予約していたのですが、ここはミシュラン一つ星のピエール・オルシがプロデュースするセカンドラインのお店で、そのピエール・オルシのすぐ隣にお店はありました。まだ予約した時間まで少しあったので、店の外から様子を眺めてみたのですが、セカンドラインとはいえ思ったより高級感が漂っていて、入るのに少し腰が引けてしまいそうになります。


    ↑Cazenoveと、すぐ隣にあるPierre Orsi。立派なスーツやドレスを着た人たちがお店に入っていくのをまぶしく眺めていました。

    そろそろ予約した時間になったので、意を決して中に。赤を基調とした落ち着いた雰囲気で、こちらも高級感がただよっていてとても気軽に写真を撮れる雰囲気ではありませんでしたが、料理の写真だけはがんばって撮ることにしました。

    まずはアペリティフにキールを頼み、一緒に出てきたサラミをつまみながらメニューを吟味します。といってもほぼ選択の余地はなく、35ユーロのセットを注文することにしました。あとワインは魚料理に合うか不安になりながらも、コート・デュ・ローヌのジゴンダスをハーフで頼むことに。


    ↑まずはスープから。これだけでも手の込んだ感じが伝わってきます。


    ↑アントレはオマール海老のラビオリ。一瞬カレーを思わせる香辛料の香りがするのですが、どういう味付けなんでしょう。これはとにかくうまかった。

    ちょうどアントレが出てきたときに、なんとピエール・オルシ氏が登場し、いきなり背後から声をかけられたので、めちゃくちゃびっくり!がっちりと握手を交わし、そのアントレはおいしいよ、と言って次のテーブルへと向かわれました。セカンドラインなのにオーナーシェフ自らあいさつに回るとは、ほんとに驚きました。

    ワインだけでは酔ってしまうので炭酸入りの水も頼んでいたのですが、これすら自分で注ごうとすると注ぎにきてくれるなど、まさに至れり尽くせりのサービスです。ワインに至ってはそもそもボトルがテーブルになく、グラスが空きそうになると都度注ぎにきてくれました。


    ↑メインディッシュはレマン湖の白身魚のソテー。ソースはレモン風味でしたが、素材の味を生かす感じで薄めの味付けでした。しかし皮目が若干焦げていたりして、魚料理に関しては日本の方が充実してるんじゃないかと感じたのも事実です。

    この頃になるとお客さんも増えてきましたが、たまの贅沢で着飾った夫婦やハイソなビジネスマンが多い印象です。でもジーパンでやってくる人もいたので、そこまで緊張することもなかったのかもしれません。

    食事が終わるとデザートの注文を聞きにきました。それからチーズが出てきます。


    ↑何のチーズが店員さんに確認してもさっぱりわからなかったのですが、帰国後確認するとこれはサン・マルセランというチーズでした。リヨン近郊が産地らしく、リヨンの他のお店でもよく見かけました。

    サン・マルセランは比較的フレッシュとはいえ、多少のクセはあるので赤ワインよりも白ワインの方が合うような気がしました。付け合わせのバジルの載ったガーリックトーストもうまい。

    そしてデザートの前にアヴァンデセールとでも言うのでしょうか、軽いお菓子とぶどうが出され、それからデザートがやってきました。


    ↑デザートはスペシャリテだという、チョコレートムースとバニラアイス。チョコでお皿に描かれた模様一つとっても手が込んでいます。

    最後にエスプレッソを頂いてお会計。この頃にはシェフの奥様らしき方も各テーブルを回っていて、私の所に来るとあなたはシェフなの?と聞かれました。いえいえ、ただのグルメです的なことを返したのですが、まあこれぐらいの年齢の男が一人で来ると、そう見えるのも無理はないのかもしれません。さすがにお会計は68ユーロと良いお値段でしたが、もてなしのすごさは存分に味わえました。本音を言えば肉料理にしとけば良かったとは思いましたが。

    お店に入ったのは8時でしたが、お店を出る頃には10時半になっていました。少々酔っていたので、ドアを開ける方向を間違えてしまい、少々恥ずかしい思いをしながら退店。もう遅かったので地下鉄の本数少ないことを覚悟していたのですが、幸いホームに降りるとすぐにやってきてくれました。Hôtel de Ville駅でバスに乗り継いだときもすぐに来てくれたので、すんなりホテルに帰還。予約を取ってくれたフロントの人においしかったけど緊張したと伝え、自室に戻りました。

    明日も一日リヨンを散策し、お土産を買ったりするのですが、それはまた次回。