2010年7月8日

    イタリア旅行6日目(8/27) その1

    前日にダウンロードしたアラームソフトの動作は完璧で、予定通り6:30ぴったりにアラームが鳴りました。7時頃に起き出してシャワーを浴びたのですが、どうも体調が良くないようでなんだかふらふら・・・。とりあえず朝食をとり、フロントで近くのスーパーの場所を聞いて外出することに。ここでおみやげのお菓子やワイン、パスタソースなんかを購入しました。いろいろ買ったので荷物がいっぱいになり、一旦ホテルに戻ったのですが、どうにもしんどいのでしばらく部屋でごろごろしながら、ネットつないだりして休憩。しかしいつまでもそうしていられないので、えいやっと荷物をまとめてホテルをチェックアウトすることに。まだ乗る予定の列車までは時間があったので、スーツケースは例によってフロントに預けて行くことにします。

    ホテルを出て、まずはウーゴ・バッシ市場へ。ここは屋内にある、小売店がひしめきあっている市場で、なんとなく私の地元の豊南市場を彷彿とさせる造りでした。なにを買うわけでもないのですが、こういうところを歩き回るのは地元の人の生活を垣間見るようで楽しいですね。野菜や果物も日本では見かけないようなものがありますし、肉もチーズもとにかくおいしそうでした。その後近くにあったコープに入り、真空パックされたパルミジャーノ・レッジャーノ(チーズ)を購入。よくすりおろしてパスタにかけたりするあのチーズですね。500gほど入って6.98ユーロ(約940円)だったのですが、日本で買うと倍以上することもざらみたいです。冷蔵されていたので、真空パックとはいえこれを常温で持って帰ることに不安があり、1個しか買わなかったのですが、これがそのまま食べてもとにかくおいしくて、こんなことならもっと買っておくんだった・・・と帰国してから後悔しました。

    その後マッジョーレ広場にもう一度立ち寄り、帰りがてら立ち寄った文房具屋でノートをおみやげに購入した後、近くのサン・マルティーノ教会へ。よく見るとさっき来たスーパーがすぐ近くにありました。



    ↑内部はかなり歴史を感じさせる造りでした。

    教会を出るとそろそろ良い時間だったので、ホテルに戻って荷物を受け取ることにします。するとなにやらフロントの女の人と工事業者らしい男性が言い争っています。とりあえず収まるのを待って荷物を受け取ったのですが、ほんとあれはなんだったんだろう・・・。でもここのホテル自体は従業員がみんな親切で、とても良いホテルでした。

    スーツケースをごろごろと引っ張り、ボローニャ中央駅へ。まだ列車までは30分ほどあったのですが、ホームに向かうともう列車は入線していたので、中で座って待つことにしました。今回はESではなくRegionale(普通列車)だったのですが、しばらくすると座席が埋まってきたので、早めに乗って正解だったようです。


    ↑ボローニャ中央駅ともお別れです。

    定刻の11:56に発車した列車は、いくつかの停車駅を経由しヴェネツィアへと向かいます。普通列車とはいうものの、いくつかの駅は通過していたようなので、快速のような位置づけなのかもしれません。地元の人が乗り合わせる普通列車の旅はほんとに楽しいものでしたが、途中誰かがよくわからない歌謡曲を大音量で流し出したのにはちょっと辟易としてしまいました。ですが疲れていたのでそんなことを気にしているうちにうとうとしてしまい、あまり道中でのことは覚えていません。


    ↑車内はこんな感じ。普通列車なので冷房はありません。


    ↑車窓からの景色。このあたりは田園地帯のようです。

    途中パドヴァ駅で大量に人が乗り込んできて、車内がざわざわし始めました。けれどもここまで来ればヴェネツィアはもう目と鼻の先です。さらに20分ほど列車に揺られ、13:51にヴェネツィア・メストレ駅に到着です。実際には、さらにこの先にあるヴェネツィア・サンタ・ルチア駅の方がヴェネツィア観光には便利なのですが、今夜泊まるホテルがメストレ駅の近くだったので、ここで降りることにします。ホテルへの道がいまいちよくわからないまま地下道を通って外に出ると、思っていた通りの場所に出たようで、ほっとしました。途中の歩道が工事中で砂利道になっていたので、スーツケースを転がすのに難儀しながら5分ほど歩き、目的のホテルに到着。

    ホテルに入って早速フロントに向かうと、アジア系とおぼしき従業員の女性が何やら中国語で電話をしています。従業員はその人しかいなかったので電話が終わるのを待つことにしたのですが、これがなかなか終わらなくて難儀しました。結局10分以上待たされてやっとチェックイン完了。手渡された鍵の部屋に向かったのですが、ドアを開けるときつい香水のにおいが鼻を襲ってきて頭が痛くなりそうでした・・・。あと部屋に冷蔵庫がなかったり、シャワールームと洗面所に段差がなくてあまり清潔そうじゃないのもあって、部屋替えてもらえないかという期待を胸に再びフロントへ。事情をつたない英語で説明したのですが、結局部屋の窓開けておきますってことで解決してしまいました。無念・・・。

    とりあえず気を取り直してヴェネツィア観光に向かうことにします。部屋の件は残念でしたが、フロントの人は割と親切にバスやレストランの事を教えてくれました。ヴェネツィア・サンタ・ルチア駅へ向かうにはメストレ駅まで戻って列車かバスに乗るしかないと思っていたのですが、ホテル近くのバス停からも行けるということを教えてもらい、フロントで片道1.1ユーロの切符を往復分買ってバス停へ。

    バス停はホテルから歩いて2分ぐらいのところにありました。乗りたかった6系統のバスは日中20分に1本だったのですが、たまたまうまい具合にバス停に到着してすぐにやってきたので、あわてて乗車。乗車してまずは切符を検札機にかざすのですが、ただの紙製のカードにしか見えなかった切符が、実はRFIDタグ付きのハイテクなものだったことにちょっとびっくり。このあたり、結構進んでるんだなあと感心しきりでした。

    バスに乗り、いよいよヴェネツィア本島へと向かいます。このあたりはヴェネツィアとは名ばかりの本土側なので、バスに乗ってリベルタ橋を渡らなければいけません。橋の長さは2km以上あるようで、ちょうど関空島にかかる橋ぐらいの長さがあるようです。このあたりは眺めがとても良くて、期待が高まります。


    ↑バス車内の様子。中央右側の黄色いポールに付いている白い機械が、RFID対応の検札機。左側のオレンジ色の機械が旧式の検札機です。


    ↑リベルタ橋を渡っているところ。海の上を走っているようでとても気持ちが良かったです。逆側には列車が走っています。

    そして終点のローマ広場に到着。ここはバスターミナルになっていて、各方面へのバスが出ています。ヴェネツィア本島内は車の通行ができないので、ここから先は徒歩か船しか移動手段がありません。どっちに行けば良いのかわからないのでとりあえず人の流れに乗って歩いていると、運河が目に飛び込んできました。


    それはあまりにも突然のことで、しばしその美しさに言葉が出ませんでした。水の都・ヴェネツィアという言葉は知っていましたが、まさにその言葉通りの光景が目の前に広がっています。とにかく街全体がきらきらしているように見えて、とても感動しました。一気にテンションが上がったので、島内散策に出かけることにします。


    ↑先に書いたように島内では車が走れないので、バス代わりの乗り物としてこのヴァポレットと呼ばれる水上乗り合いバスがあります。


    ↑鉄道で来る場合の玄関口となるのが、この奥に見えるヴェネツィア・サンタ・ルチア駅です。駅前からもヴァポレットが出ています。


    ↑ヴァポレットでの船旅は楽しそうだったのですが、残念ながら今日は徒歩移動です。

    とりあえずヴェネツィアの中心部であるサン・マルコ広場を目指して歩き始めることに。しかしヴェネツィア本島内は細い路地が複雑に入り組んでおり、まっすぐの道というものが皆無に等しいのです。街のところどころに行き先が書かれた看板があるのでそれを頼りに歩くしかないのですが、これもいまいちあてにならないことがあるので、油断がなりません。実際私もかなり迷いましたが、この街では迷いながら歩くこと自体がとても楽しいので、全く苦にはなりませんでした。

    そしてヴェネツィアと言えばなんと言ってもゴンドラでしょう。残念ながらアリシアさんのようなウンディーネはいませんでしたが(笑)、かっこいいお兄さんがヴェネツィアの街を案内してくれます。ただ普通に乗ると40分で80ユーロぐらいするようなので、そんなに安いものではありません。でもカップルとか家族連れで乗るときっと良い思い出になるんでしょうね。


    ↑街角で客待ちをするゴンドリエーレ(ゴンドラ漕ぎ)。街の至る所でこうした光景を目にしました。


    ↑ヴェネツィア本島の中央部には逆S字のカナル・グランデ(大運河)が走っており、そこから街中にかけてこのような小さな運河が無数に伸びています。


    ↑ゴンドラを近くで撮影。よく見ると細部にいろんな装飾が施されています。


    ↑運河に面した扉があることからも、いかに人々の生活にとって運河が欠かせないものかがよくわかります。


    ↑運河にかかる橋。ゴンドラが通れるようにアーチ状になっています。



    ↑運河沿いの通り。ほんとにテーマパークにいるかのような素敵な景色です。


    ↑ヴェネツィア島内にはこんな細い路地が多かったです。車は当然のことながら、自転車で通るのも一苦労でしょうね。

    道がよくわからないままうろうろしていると、偶然小さなスーパーを発見。暑さにやられていたので、500mlのコーラを0.78ユーロで調達できてとてもラッキーでした。売店で同じ物買うと最低でも2ユーロはするので、その差は結構大きいです。ほんとは水も買いたかったのですが、冷えたものがなかったのであきらめました。


    ↑迷いながら歩いているうちに偶然たどり着いた、スクオーラ・ディ・サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ(信者会)。表から見ただけですが…。


    ↑途中にはこんな薄暗い路地もありました。歩いていてちょっと不安になります。


    ↑急に視界が開けたかと思うと、そこにはサンタ・マリア・グロリオーサ・デイ・フラーリ教会がありました。しかしこのあたりの教会はお金がいるところばかりだったので、中には入らず。


    ↑そうこうしているうちにやっとカナル・グランデに再会。向こうの方にはリアルト橋が見えています。


    ↑カナル・グランデにかかるリアルト橋。ここはフィレンツェのヴェッキオ橋と同じように宝石屋がたくさん立ち並んでいました。


    ↑リアルト橋からの景色。


    ↑リアルト橋周辺の様子。多くの観光客で賑わっていました。


    ↑路地を歩いているといきなり目の前に運河が広がっています。夜は気を付けないとそのまま落ちてしまいそうです。

    さて、このあとはいよいよヴェネツィアの中心部、サン・マルコ広場に向かうのですが、それはまた次回。