バルト三国の旅4日目(9/19) その2
リガ港を出て、すぐ近くのAusekļa iela電停へ。ここは一部の系統のトラムの終点で、日本では珍しいラケット型ループ線を経由して折り返していくトラムをしばらく眺めていました。
↑ループ線への分岐とループ線のカーブ。リガのトラムはレトロな雰囲気でデザインが素敵です。
↑ループ線を通過するトラム。ループ後は電停に止まらないので、乗客乗せたまま運行するのがおもしろい。
Ausekļa iela電停から少し東に行くと、ユーゲントシュティール建築という、100年ほど前に流行したアール・ヌーヴォー様式の建築物がたくさんあるエリアがあるので、そちらに向かってみることにします。
↑ここはスペイン大使館かな。周辺は落ち着いた雰囲気でした。
↑スターハウスのような形状が気になった建物ですが、住宅ではなくワールドトレードセンターのようです。
↑こちらはオーストリア大使館。
↑雑居ビルのようですが、雰囲気が良かったので写真に収めてみました。
↑ユーゲントシュティール建築が集中している、アルベルタ通り周辺の建築物。女性像など、装飾が多いのが特徴に感じました。あと青いレンガが所々使われていて、とても美しい。
↑寿司をメインにしたレストランチェーンのようですが、その店名はちょっとどうかと・・・。
アルベルタ通りから南東の方に少し歩くと、やがて新市街のエリアに入ります。このあたりは観光客より地元の人が多い印象。
↑新市街のメインストリートらしい、ブリーヴィーバス通り。ソ連時代のものがどれだけ残っているのかはわかりませんが、建物も実用的な雰囲気のものが多くなります。
↑ブリーヴィーバス通りにある、アレクサンドル・ネフスキー教会と救世主生誕大聖堂。他のロシア正教会の例に漏れず、ここも中に入ることはできますが内部撮影禁止だったので外観のみです。それだけ地元の人の信仰の場になっているということでしょう。
ロシア正教会では立像ではなくイコン(聖画)が使われているのですが、顔や手の部分以外はオクラードと呼ばれる金や銀でできた装飾で覆われているのが印象的で、カトリック系の教会とは全然雰囲気が違うなあと感じました。
救世主生誕大聖堂の横には、トラム・バス共通のe-タロンスというICカード乗車券の自動券売機がありました。1回券や回数券、指定時間内乗り放題のさまざまなタイプがあるのですが、そろそろトラムにも乗りたかったので24時間有効の乗車券を5ユーロで購入。ICカードとは言いつつ、見た目は名刺大の紙製のカードなので、これで本当に機械が反応するのかちょっと不安になります。ただ太陽に透かしてみると、ちゃんと内部にコイルとICチップが見えたのでたぶん大丈夫なのでしょう。
このあたりにはトラムの電停がないので、ブリーヴィーバス通りを南西に歩いて、旧市街へと戻ります。
↑旧市街へと戻ってきました。なにやらイベントがあるようで、設営が行われています。
↑時間があったので製薬学博物館にも立ち寄ってみました。昔の薬局の雰囲気が再現されています。
↑近くのXL Pelmeņiというセルフサービスのお店で遅めの昼食。ペリメニはロシア風水餃子なので、見たとおりのおいしさです。スープはビーツの赤でこんなすごいピンク色になっていますが、甘くはなくとても良かった。
昼食を終えてトラムに乗ろうと電停を探して北上したのですが、国立劇場電停まではちょっと距離がありました(本当は南にすぐの所に国立オペラ座電停があったようです)。ここから6系統のトラムを北向きに乗ったのですが、気付いたら先ほど写真を撮ったAusekļa iela電停のループ線を回っていました。進行方向を南向きに変えて先ほど乗車した国立劇場電停を通り過ぎ、次の国立オペラ座電停で下車。ここから歩いてラトビア国鉄のリガ中央駅に行ってみることにします。
↑トラムの車内の様子。外観はレトロな雰囲気ですが、車内は割とモダンでした。左側の座席の上に付いている黄色い機械に乗車券をタッチします。
最初リガ中央駅のターミナルビルかと思って入った建物は、Stockmannという百貨店でした。ついでなのでお酒売り場をのぞいてみたのですが、あまりおもしろいビールは置いていなかったので、外に出て地下道を通り、東側にある中央駅に向かいます。
↑こちらがリガ中央駅の駅舎。Origoというショッピングモールが併設されていました。
↑駅の列車案内盤。国内列車がほとんどですが、モスクワ行きの文字も見えます。
↑駅のホームに上がってみました。駅舎や連絡通路はきれいなのにホームはずいぶん古びていて、ちょっと寂れた雰囲気を感じてしまいます。
↑17:30発モスクワ行きの列車。国際列車は大きな荷物を抱えた人が多く、列車の入口ごとに乗務員が立っていたりして、雰囲気が違いますね。この列車は夜行列車で、モスクワには翌日朝10時過ぎに到着するようです。
モスクワ行きの列車に遭遇できたので満足して駅を後にします。駅前にはトラムの電停がなかったので、先ほど来た道を戻り、午前中も訪れた中央市場前の電停へ。土日はトラムの本数が少ないようで、たくさんの人が待っていました。ここから4系統のトラムに乗り、今度は川を渡って西側へと向かいます。川を渡ると景色がどんどん郊外のそれになっていきますが、終点まで乗っていると時間がかかるので、5系統との分岐点であるBaldones iela電停で降りて、折り返すことに。
↑Baldones iela電停周辺の景色。18時を回ったのであたりは少しずつ暗くなってきました。
↑再び4系統のトラムに乗って中央市場電停まで戻ってきました。運河の向こう側を走るラトビア国鉄の車両が美しい。
ここから今度は7系統のトラムに乗り、そろそろ晩ご飯を食べに行くことにします。7系統はとにかく混んでいて、道中ずっと座れませんでした。9つ先のAtpūtas centrs “Lido”電停で下車。Atpūtas centrs(アトプータス ツェントルス)はレクリエーションセンターという意味で、”Lido”(リド)がお店の名前です。電停はリドの裏側に位置しているので、細い道を通り駐車場を突っ切らなければなりません。中に入ると、レストランに子ども向けの遊園地が併設された、大きな施設でした。場所柄か、家族連れが多いようです。
↑ひときわ目立つ、風車のモニュメントと北欧一大きいらしい木造建築。
レストランとしては2階層に分かれているようで、上がレストラン、下がビアパブのようだったので、まずは上から行くことに。基本的にセルフサービスとなっているので、トレーを手にして好きな物を取っていきます。ビールも自分で注ぐようになっていて、なかなか楽しかったです。
↑左上から時計回りに豚肉の串焼き、ニシンのマリネ、サラダバー、ジャガイモベーコンの細切り炒め、ボルシチです。味付けも良くてどれもおいしかったですが、もうすでにお腹がいっぱい・・・。これで13ユーロほどしかかからなかったので、かなりお安いです。
食べ終わってからビアパブをのぞいてみたのですが、それほどビールの種類もないようだったので、もう一度上に戻り、デザートを食べることにします。
↑といいつつ、ビールもおいしかったので小さいグラスでもう一度。左の赤いのはイチゴとチーズのデザートで、右側の黒いのはロシアでよく飲まれているクヴァース(クワス)というライ麦パンなどから作られる微炭酸飲料です。クヴァースは飲んでみるまで味の想像が全然できなかったのですが、麦の香りがほんのりして、想像以上においしい!
食べ終わるともうお腹がはちきれそうで、苦しい思いをしながら電停へ。もうあたりは真っ暗で、街灯も多くないので少々不安になりましたが、電停で待ってる人が思いの外多かったので、少しほっとしました。やってきたトラムに乗ると今度は無事に座れたので、のんびりと国立オペラ座電停を目指します。下車すると周りはカップルだらけでちょっとびっくりしましたが、早く帰りたかったので一直線にホテルに戻り、就寝。
明日も引き続きリガに滞在しますが、それはまた次回。