2010年12月28日

    フランス・ワインの旅2日目(9/23) その2

    直った自転車で再び走り出し、サンテステフ中心部から西に少し行ったところにあるシャトー・カロン・セギュールへ。ここはハートマークのラベルが人気で、日本でも良くプレゼントに使われることで有名なシャトーです。しかしワインのタイプとしてはかなり本格派で、良い意味で決して飲みやすいワインではありません。


    ↑ぶどう畑の間にシャトーへと続く並木道があり、とても美しい景色でした。


    ↑カロン・セギュールのぶどう畑。よく手入れされている印象です。


    ↑まだ若いぶどうの木も植えられていました。ぶどうが収穫できるようになるまであとどれぐらいかかるんでしょうね。

    カロン・セギュールもざっと見たので、そろそろポイヤックに戻ることにします。しかし自転車漕いでも漕いでも全然見覚えのある場所に着きません。いくらなんでもおかしいなあと思っていたら、どうやら道を思いっきり間違えていたようで、南に行くところを西に進んでいたようです・・・。ただでさえいつチェーンが外れてもおかしくない自転車をだましだまし漕いでいただけに、これは痛いロスでした。途中でD204号線を発見し、ポイヤック方面の標識を見つけて事なきを得たのですが、結局20分ぐらい走り回ったおかげでもうすっかり汗だくです。喉が渇いて無性にコーラが飲みたかったのですが、自販機どころかお店すらないので、我慢我慢。

    しばらく走っているとD2号線に入り、やっと見覚えのあるシャトー・コス・デストゥルネルが見えてきました。ここは2級シャトーですが、サンテステフには1級シャトーがないので、ある意味サンテステフで一番のシャトーと言えるでしょう。立地的にも1級のシャトー・ラフィット・ロートシルトのすぐ隣にあります。


    ↑シャトー・コス・デストゥルネル。D2号線沿いに入り口があるので、とても目立ちます。


    ↑そしてシャトー・ラフィット・ロートシルトの畑。一度は飲んでみたいですが1本5万円とかするのでとても手が出ません。


    ↑同じくラフィットの敷地内。綺麗に手入れされたぶどう畑は美しいですね。

    そのままD2号線を南下していくと、ワイン関連のおみやげ物屋の前に自販機を発見!1ユーロ入れて缶のコーラを買いましたが、めちゃくちゃうまく感じました。お店も気になったのですが、今荷物を増やすのは嫌だったので立ち寄らずに離脱。しばらく走ると、やっとポイヤック中心部の見覚えある景色が見えてきます。ここでスーパーを発見したので、缶入りの栄養ドリンクを買ったのですが、なぜか途中で店員さんにカバンを開けるよう促されました。まあこんな街のスーパーで東洋人がふらっと入ってきたら警戒するのもわからなくはないですが、気分悪いなぁ・・・。その後ジロンド川沿いに出てみます。


    ↑ジロンド川沿いに無造作に置かれていたモニュメント。このあたりはツール・ド・フランスのコースになるところなので自転車はわかるのですが、いくらワインが有名だからって明らかに飲酒運転でしょう(笑)。


    ↑そしてこれがジロンド川。もっときれいな川を想像していたのですが、ドロドロの濁流でした・・・予想と全然違ってびっくり。


    ↑ジロンド川の船着き場。河口は大西洋につながっています。ボルドーワインはこの港があったおかげで、海外に販路を広げることができたのです。、

    まだしばらく時間があったのでどうしようか考えた末、自転車でもう少し南下してみることに。もう自転車のライフは0よ!という状態だったのですが、もっといろんなシャトーを見てみたい気持ちの方が勝ちました。まずは午前中見学したピション・バロンとピション・ラランドへ向かい、さらに南下していきます。


    ↑D2号線沿いに立つピション・ラランド。道路を挟んで右側がピション・バロンです。


    ↑ピション・ラランドのシャトー。収穫作業中なので仕方ないとはいえ、トラックさえいなければ・・・!


    ↑ピション・ラランドのすぐ南側にある1級シャトー、シャトー・ラトゥールの門。最初はここを見学するつもりでしたが、いっぱいで断られてしまいました。


    ↑門の南側にはラトゥールのぶどう畑が広がっていました。石垣にも1級シャトーの貫禄を感じます。


    ↑シャトー・ラトゥールの象徴、サン・ランベールの塔。ラベルに描かれていることで有名です。


    ↑D2号線の南方向を撮った1枚。右側がピション・バロン、左側がシャトー・ラトゥールの畑です。こうしてみると結構起伏のある土地なのがわかります。


    ↑シャトー・ラトゥールのすぐ南側に位置するシャトー・レオヴィル・ラス・カーズ。ここからサン・ジュリアン村となります。


    ↑ラス・カーズの門。ここも2級シャトーですが、スーパーセカンドと呼ばれる高品質のワインを作るところです。ここに限らず、1級シャトーと隣接したシャトーにはそういうところが多い印象。

    そろそろいい時間になってきたので、ポイヤックに戻り自転車を返すことにします。その後近くにあったカルフールに入りましたが、ワイン売り場にはなんとブルゴーニュもありました。しかしやはりボルドーの扱いは別格でしたね。AOCサンテステフが1本10ユーロぐらいと安かったので思わず買いそうになりましたが、ワインは翌日買うと決めていたのでやめておきます。あと日本では無くなってしまったコカ・コーラ ライトがまだまだ健在だったですが、レモン味なんてものもあったので興味本位で購入。1本60セント(約70円)と安売りされていましたが、味はうまくもなくまずくもなく・・・という感じでした。これならペプシツイストの方がうまいですね。

    そしてカルフールを出てバス停へ。ポイヤック中心部のバス停がいまいち良くわからなかったので、Bages(バージュ)まで戻ります。まだ時間が少しあったので、バス停すぐ横に広がるシャトー・ランシュ・バージュの写真を撮りつつ待つことに。


    ↑ランシュ・バージュのぶどう。


    ↑ランシュ・バージュの目印、D2号線沿いにそびえる十字架。



    ↑ランシュ・バージュのぶどう畑。


    ↑Bagesバス停。

    時間になってもなかなかバスが来ないのでやきもきしていたのですが、やっと来たバスに乗り込むと運転手は女性でした。そして運転してる間ずっと乗客の女性としゃべっているので、ちょっとひやひや・・・。このへん日本と違っておおらかですねー。乗客は時間帯もあってか小学生ぐらいの子供が多かったです。途中、バス停から乗ってきた乗客となにやらもめたりしてかなり時間をロスしましたが、30分少々でMargaux Le Chateauバス停に到着。

    Margaux Le Chateauのシャトーとは言うまでもなく、シャトー・マルゴーのことです。シャトーまでの道のりがいまいちわからなかったのですが、とりあえず東に向かって歩いてみることに。


    ↑バス停すぐ近くにあるホテルレストラン、パヴィヨン・ド・マルゴー。時間があれば食事してみたかったですね。

    途中墓地の横を通り、ほんとにこの道であってるんだろうかと悩みながら歩くこと約5分、前方に並木道が見えてきます。と同時に観光バスがやってきて大量の観光客が降りてきました。どうやらここが目的のシャトー・マルゴーで間違いないようです。それにしてもなんとタイミングの悪いこと・・・。一通り撮影大会が終わるのをやりすごしながら写真を撮っていきました。


    ↑並木道の向こうに固く門が閉ざされたシャトー・マルゴーが見えます。何とも絵になる景色でした。


    ↑シャトー・マルゴーは一般の見学は受け付けていないようで、中に入ることはできません。このシャトーはラベルに描かれてることでも有名です。


    ↑はるか彼方まで広がる敷地。ゆっくり散歩するのも楽しそうです。


    ↑シャトー・マルゴーのぶどう畑。奥に見えるのが並木道です。

    写真を撮り終え、特にすることも無くなったのでバス停へと戻ります。まだ次のバスまで時間があったので、マルゴー中心部のバス停まで歩くことにしました。このあたりはワイン関連のおみやげ物屋が比較的多かったです。バス停に着き、バスを待つことにしますが、まあ予想通りというか何というか、待てど暮らせどバスが来ません。わかってはいてもやはりバスが来ないと不安になるものです。結局15分ほどたってようやくバスが到着。

    バスは最初快調に飛ばしていたのですが、ボルドー市内に入ってすぐ異変が起こります。なにやらロータリーから続く道が封鎖されているらしく、パトカーが止まっているではありませんか。うわ、これどうなるんだろうと思っていたら、バスの運転手はバスを止めてドアを開け、なにやら警官と話し合っています。そして結論が出たのがドアを閉め、ロータリーの別の道を進み始めます。そして何事もなかったかのように封鎖路の終点にたどり着き、元の道に無事復帰。このあたりの臨機応変さはさすがだなーと感じましたね。

    そして無事にLes Aubiers電停に到着。ここからトラムに乗ってカンコンス広場まで戻り、一旦ホテルに帰ることにします。そしてフロントで部屋の番号を告げて鍵を受け取ろうとすると、なぜか私の部屋に電話をしています。どうやら部屋にいる連れを呼んでほしいと思われたみたいですね。当然ながら誰も出ないので、誰も出ないよ、という顔をされたのですが、もう一度説明してやっと鍵を受け取ることができました。やれやれ・・・。

    部屋に戻り一旦荷物を整理して再びフロントへ。もう20時前になっていたので晩ご飯におすすめのレストランを聞くと、Fernandというお店を紹介されたのでそこに行くことにします。ホテルから歩いて10分少々でお店に到着し、案内されたテラス席につきます。ちょっと店構え的に高そうだなあという感じでしたが、さすがに店員さんはとても愛想が良くて居心地は悪くありませんでした。何を食べるかはいろいろ悩んだのですが、単品で頼むのはめんどくさいので、31.9ユーロのLe menu bistrotというセットメニューを注文します。


    ↑まずアペリティフにキールを注文。パンとソーセージの皿はサービスです(まあ他の料金に含まれているとは思いますが)。


    ↑前菜はサーモンのカルパッチョ。脂が乗ってうまかったです。ワインはグラーヴのChateau Lathibaudeのハーフボトルを頼みましたが、樽香が比較的強い印象でした。ワインの右にあるのは炭酸入りのミネラルウォーターですが、これが5.5ユーロと意外に高いのは盲点だった・・・。

    そろそろ日が暮れてきてテラス席が寒くなってきたので、ハロゲンヒーターがつけられました。そのせいでこれ以降の写真はちょっと色合いがおかしくなっていますがご容赦を。


    ↑メインディッシュは鴨のロースト。これもソースの味付けが良くてとてもおいしかった。しかし付け合わせのポテトの多いこと・・・。


    ↑デザートのフォンダンショコラとアイス。これはもう文句なしにうまかったです。アイスもチョコレートでできた器に入っていてなかなかしゃれてるなあ。

    というわけで料理的には大満足でしたが、お値段の方もさすがに54.3ユーロ(約6,300円)とかなりの額になりました。おいしかったから良いけど明日はもうちょっと節約しよう・・・と思いながらお店を後に。


    ↑Fernand近くのブルス広場。ライトアップされていてきれいでした。


    ↑ブルス広場にあるトラムC線のPlace de la Bourse電停。酔っていることもあってなんだか幻想的な光景に見えました。

    さすがにハーフボトルを開けたこともあって、もうふらふらでした。時刻も22時を回っていたので何とか意識を保ちながら足早にホテルに戻ります。やっとこさホテルに帰り着き、着替えたりしているともう23時前になっていました。初日から自転車で走り回ってもうくたくただったので、あっという間に夢の中へ・・・。

    翌日はトラムを乗り回したり、貴腐ワインのシャトー見学をしたりするのですが、それはまた次回。