バスク地方の旅1日目(8/7) その1

これまでヨーロッパに行くときは関空を朝出発する航空会社を利用していたのですが、今回初めて夜出発のトルコ航空を使うことにしたので、平日仕事を終えて帰宅後にあわててシャワーを浴び、最後の荷造りを済ませて19時ちょっと前に出発。直前まで外は激しい雨が降っていて、出る頃には少しましにはなっていたものの、手荒い見送り方だなぁとおもわず苦笑してしまいました。いつもなら梅田に出てからJRの関空快速で向かうのですが、平日の帰宅ラッシュ時間帯なので混んでたら嫌だと思い、なんばから南海特急ラピートに乗って行くことにします。
ほんとは梅田から関空まで980円で行ける、関空ちかトクきっぷを使うつもりだったのですが、梅田駅で買うのをすっかり忘れていて、普通にPiTaPaで入場してしまいました。まあ今さらどうしようもないので、そのままなんばに向かい、20時ちょうど発のラピートに乗車。乗客は結構いたのでみんな関空に行くのかと思いきや、途中の岸和田で降りていく人が多かったです。

20:40頃に関空到着。22:30出発の便だったので、時間の余裕あるかなあと不安だったのですが、この時間帯の関空は閑散としていて、チェックインもセキュリティチェックも約30分ですんなりと通過してしまい、あと1時間以上何して時間つぶそう?という状態でした。いつもならラウンジで時間をつぶすのですが、残念ながら21時で営業終了していたので、仕方なく自販機でジュースを買い、搭乗開始を待ちます。

21:45頃に搭乗開始。入口でなにやら筆箱のようなものを渡されたのですが、中を見ると耳栓やアイマスク、靴下、歯ブラシ等が入ったアメニティグッズでした。その充実っぷりに感心しながら自分の席へと向かいますが、トルコ航空は座席配列が2+4+2で、窓側の席でも圧迫感が少ないのがありがたいです。飛行機は定刻より10分早い22:20に出発。この時間は離着陸する便が少ないせいか、すぐ近くの滑走路から離陸しました。すでに外が真っ暗な中離陸するのは初めての経験で、なんだか新鮮。もうすでに疲れて眠たかったのですが、すぐに機内食が出るようだったので、しばし待つことに。結局離陸後1時間ほどして最初の機内食が出てきました。ハンバーグとバターライスの食事で、付け合わせのスモークサーモン入りポテトサラダも含めて、なかなかおいしかったです。あと一緒に頼んだトルコ産のANCYRAという赤ワインが想像以上においしくて、トルコワインのレベルの高さを思い知りました。


↑1回目の機内食。左端真ん中のサラダはTabbouleh(タブーリ)というパセリたっぷりのサラダで、初めて食べましたがまた食べたいと思える味でした。

とにかく眠かったので、食べ終わり食器を下げてもらってからすぐに就寝。もらった耳栓とアイマスクを装着したおかげで、そこそこ熟睡できました。でもさすがに夜中に目が覚め、喉が渇いたのでお水をもらおうと思いCAを呼んだのですが、休憩中のようでもらえずじまい。隣の席の人も寝ていて通路に出られないので、あきらめてもう一度寝直すことにしました。

そうこうしているうちに2回目の機内食が出てきました。到着まではあと2時間ほどです。朝は軽い感じでマッシュルームがおいしかったですが、チーズが濃厚でもっとパンが欲しくなる感じでした。ジュースは他でみかけたことがないサワーチェリージュースをもらいましたが、さっぱりした味でとてもおいしかったです。これもトルコならではのジュースなのかな。


↑2回目の機内食。トルコ航空の機内食は総じてレベルが高かったです。さすが世界三大料理の国。

機内で隣り合わせた男性はカリブ海の出身らしかったのですが、とてもフレンドリーな方で、これから仕事でロンドンとテヘランに行くと言っていました。ビジネスで世界を飛び回るってかっこいいなぁ。そうこうしているうちに飛行機は着陸態勢に入り、イスタンブールの街並みが見えてきます。深夜の到着でしたが眼下に広がる夜景はすばらしく、いつかトルコも旅行してみたいなぁと思いました。到着予定は5:35でしたが、予定よりかなり早い4時ちょうどに着陸。その後地上を10分ほど自走していましたが、なぜかターミナルからずいぶん離れたところで停止したので、駐機場の空き待ちなのかと思っていたら、タラップが横付けされ、まさかのバス連絡でした。EU圏内を結ぶ中型機では何度か経験していますが、まさか国際線でバス連絡になるとは思ってもいなかったのでびっくりです


↑イスタンブール・アタテュルク国際空港に駐機中のTK47便。現地時間の早朝4時半ぐらいです。

幌付きのでかいバス3台に分乗し、すぐそばのターミナルへ。ちょうどオリンピックの時期だからか、日本の体育会系っぽい学生の姿をたくさん見かけました。ターミナルで乗り継ぎ口に進み、セキュリティチェックを終えてもまだ4時半。乗り継ぎ便は9:40の出発予定だったので、5時間ほど暇をもてあますことに。しかしこんな早朝でも空港は人でごった返していて、開いているお店もちらほらあり、さすがヨーロッパのハブ空港は違うなぁと痛感しました。ただトルコは通貨がユーロではなく両替するのがめんどくさいので、お店に入るのはあきらめて、空いているイスに腰掛け3DSをしながら時間をつぶすことに。7時を過ぎると外も徐々に明るくなってきましたが、まだ私の乗る便の搭乗ゲートは表示されません。暇つぶしにうろうろしてみましたが、中東の国らしくブルカを着けた女性の姿の目立つのが印象的でした。やがて搭乗ゲートが表示されましたが、偶然私がさっきまで座っていたイスのすぐ目の前がそれでした。しかしまだ出発まで2時間ほどあるのでもうしばらく時間つぶしをすることにしますが、おかげで3DSのバッテリはすっかりなくなってしまいました。


↑空港の様子。だいぶ明るくなってきました。

9時を回り、ようやく搭乗開始。行き先がビルバオというスペインの地方都市なだけあって、周りは見事にスペイン人とおぼしき人ばかりで、日本人の姿は皆無でした。座席配置は3+3で私は窓側に座ったのですが、横2席は空席で完全にアウェイな雰囲気です。結局10分ほど遅れて9:50頃出発。離陸直前に荷物を取り出す人がいたり、私の横の空席がいつの間にか別の席から移動してきた人に取られていたりと、スペインの人はなかなかフリーダムな感じでした。

機内では始めにナッツが配られ、そのあと機内食が出てきました。ほうれん草のラザニアと、輪切りのトマトが入ったオムレツがメインで、これも悪くなかったです。


↑TK1317便の機内食。中央上の白いものはシリアルの入ったヨーグルトでしたが、おいしいものの見た目はちょっと・・・。

トルコと言えば紅茶消費国として有名なので、食後には紅茶をもらいましたが、割とあっさりした入れ方で悪くなかったです。ビルバオまでは4時間ほどのフライトで、機内食を食べた後は暇だったので音楽を聴いて過ごすことに。結局定刻より若干遅れて、13時頃にビルバオ到着。ビルバオはスペイン北部、ビスケー湾にほど近い街なので、到着直前には海水浴客で賑わうビーチの様子が見えました。

ビルバオの空港はとても小さく、到着してすぐの入国審査場はブースが2つしかなかったので、すでに長蛇の列ができていました。EU圏の旅行者はほぼフリーパスなのですが、EU圏外からの旅行者用ゲートは審査に時間がかかってなかなか進みません。しかしようやく自分の番になり、特に問題もなく通過していよいよスペイン入国です!そして入国審査場のすぐ横に手荷物受取場があり、なかなか出てこない荷物にやきもきしましたが、やっと出てきた荷物を受け取り、空港の外へ。出てすぐのところがバス停になっていて、私が乗るサン・セバスティアン行きのバス停もそこにありました。バスは13:45発に乗るつもりだったですが、空港を出るまでに結構時間がかかったので、それほど待つことなくバスが到着。手荷物を荷物入れに入れるのはセルフサービスだったので、スーツケースを押し込み、運転手にサン・セバスティアンまでの運賃16.2ユーロを支払って座席に座ります。バスは車内照明がLED式という、結構真新しい車両でした。バスの飛ばしっぷりを見ていると、ヨーロッパに来たんだということを実感します。想像していたよりはるかに山あいをバスは走っていきますが、やがて車窓から海が見えてきて、定刻の15:05より20分近く早く目的地のサン・セバスティアンに到着。サン・セバスティアンはスペイン国内では北部にあるので避暑地として有名で、とてもおしゃれな街でした。


↑ここまで乗ってきたPESA社のバス。とても快適でした。


↑おしゃれなサン・セバスティアンの街並み。

サン・セバスティアンの街には後日滞在するのですが、今日の目的地はまだ先なので、まずはバスク鉄道の駅まで歩いて行くことに。日なたは暑いですが、並木道の日陰は涼しくて気持ちの良い気候でした。10分少々歩いて駅に到着。ここから東側の終点、エンダイヤまでの切符を自動券売機で購入します。スペイン語にしか対応していないようでしたが、それほど苦労することなく無事に切符を購入。40分弱の列車旅ですが、1.6ユーロとリーズナブルでした。


↑バスク鉄道(EuskoTren)のアマラ駅。サン・セバスティアンにおけるバスク鉄道のターミナル駅です。


↑バスク鉄道は自動改札システムを採用しています。



↑バスク鉄道の車両。やや車幅が狭い小型の車両が使われています。


↑駅標。アマラが駅名で、その下のドノスティア=サン・セバスティアンというのは、サン・セバスティアンの公式名称です。サン・セバスティアンのことをバスク語ではドノスティアと呼ぶのですね。



↑発車していく電車とこれから乗る電車。新旧いろんな車両が使われています。

15:15発の電車に乗車。真新しい車両で、座席は2+2列のボックスシートでした。ただ網棚がないので、仕方なくスーツケースは無理矢理座席の下に押し込むことにします。バスク鉄道は私鉄で同じ区間をスペイン国鉄がほぼ併走しているのですが、スペイン国鉄の本数が極端に少ないためか、思ったより乗客は多め。サン・セバスティアン近郊では駅間も狭く、駅毎に結構乗り降りがあったので、地元の足として機能しているようです。線路自体は単線なので、途中何度か電車の行き違いがありました。ダイヤとしては15分間隔で走っているのですが、終点のエンダイヤまで行く電車は30分間隔です。電車はやがてスペイン側の国境の街イルンに到着し、川を渡るとそこはフランス領のエンダイヤ(フランス語でアンダイエ)でした。わずか数百メートルではありますが、バスク鉄道はフランス国内に乗り入れていることになります。


↑エンダイヤ駅は1面1線の小さな駅でした。


↑駅舎もこぢんまりとした感じ。フランス国鉄のアンダイエ駅の片隅にひっそりと建っています。


↑そしてこちらがフランス国鉄のアンダイエ駅。こちらはさすがにでかい。スペイン国鉄とも線路がつながっています。

このあと少しアンダイエを散策した後、フランス国鉄でバイヨンヌという街に向かいますが、それはまた次回。

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