イタリア旅行2日目(8/23) その2

ミラノ中央駅に到着し、まず駅近くのタバッキ(タバコ以外に飲み物や切符も売っている売店)で市内交通の2日券を購入し、一旦ホテルへ。フロントで鍵を受け取るとき、なにやら話しかけられたので一瞬何事かと思ったのですが、どうやら朝予約をお願いしていた晩ご飯のお店は今日お休みなようです。がっかりしましたがとりあえず別のおすすめ店を聞かねば、と思い聞いてみると、ポルタ・ジェノバというところに行けばいろいろあるとのことだったので、そこに行くことにします。

とりあえず一旦部屋に戻り、飲み物を補給してから再び外へ。ミラノのドゥオーモに向かうことにしますが、地下鉄はスリが怖いので嫌だったのと、トラムに乗りたかったということもあって、トラムに乗ることに。しかし普段ならミラノ中央駅前から2番のトラムに乗れば直接ドゥオーモに行けるはずなのですが、このときは道路工事か何かで運行経路ががらっと変わっていて、ミラノ中央駅前に2番のトラムは来ていませんでした。仕方ないので9番のトラムに乗って、途中Tricolore電停で23番に乗り換えることにします。

トラムに乗り込み、まずは2日券を車内の自動刻印機に通します。しかし刻印が薄くて、ほんとにこんなので大丈夫なのかとすごく不安になりました。トラムの乗り継ぎ自体はスムーズにでき、23番の終点であるFontana電停で下車します。ただ切符が心配だったので運転手さん(若い男性でした)に大丈夫か聞いてみたところ、横に止まっていた別のトラムの自動刻印機に通したりしてくれて大丈夫だよ、とウインクして切符を渡してくれました。こういう何気ない仕草がイタリアの人っぽいなあと思いながら、親切な人で助かったとつくづく感じました。結局刻印が薄いのは仕様だったようです(笑)。


↑ミラノのトラム車内。座席が木製でした!ミラノ市内ではこんな年季の入った車両が普通に走っていて、路面電車好きにはたまらない街でした。

Fontana電停はドゥオーモの裏手にあったので、回り込むように表側に出たのですが、そのあまりの綺麗さに思わず息をのみました。とにかく青空に白さが際だっていて、その規模もかなりのものです。間違いなくミラノのシンボルにふさわしい威容を誇っていました。


↑ミラノのドゥオーモ(裏側)。これはFontana電停側から撮ったもの。


↑人の大きさと比べるとその規模がわかると思います。とにかく美しくて感動しました。

ドゥオーモ前の広場はこの街一番のにぎわいを見せていて、地元の人や観光客や、さまざまな人がいました。まずは近くの観光案内所に入り、地図をゲット。それからドゥオーモ内に入ります。中もとにかく天井が高くて、ステンドグラスがとても美しかったです。

一旦外に出て、次はどこに行こうかと地図を見ていると、なにやら黒人の男性がこちらに近づいてきます。警戒態勢で顔を上げると、手にはミサンガを持っているではありませんか。これがあの有名なミサンガ売りか、と気づき、手を振ってその場を立ち去ります。別に被害はありませんでしたが、この旅で初めてどきどきした瞬間でした。

外にいると暑くて仕方なかったので、ジェラートを食べることに。イタリアと言えばやっぱりジェラートですよねー。街のあちこちにジェラートを売るお店がありましたが、暑いので売れるのもうなずけます。紙カップ入りのマンダリンオレンジ味を選んだのですが、冷たくてとてもおいしかったなー。ただ一番小さいサイズでも結構量があって、溶けるまでに食べきるのが結構大変でした。

その後ドゥオーモの屋上に上ってみることに。エレベータもあるのですが、ちょっとだけ高いので階段を選びましたが、クレモナのトラッツォに比べれば全然大したことありませんでした。展望台ではないので高さはそれほどないのですが、それでも上からの眺めは良かったです。ドゥオーモ自体も上から見るとまた違った見え方がしておもしろかったな。

ドゥオーモを降り、次はガッレリアへ。ここは高級店の建ち並ぶアーケードとなっていました。ちょうど中央でアーケードが十字に交差しているのですが、その角にはプラダやルイ・ヴィトンと言った有名店があったのですが、その一方でマックカフェがあったりして、あれっという印象でしたね。あとここでは子供の気を引いておもちゃを売る怪しい人もいたりして、なんか雰囲気ぶちこわしてるなーと感じました。


↑ドゥオーモ側のガッレリア入り口。1877年に完成したとのことで、歴史を感じます。


↑アーチ型のガラス天井が美しい。


↑ここがガッレリアの中心部。床のモザイク模様もすばらしいものでした。左側がプラダ、右側がルイ・ヴィトン。

ガッレリアを抜けると、そこはスカラ広場です。ミラノのスカラ座と言えば、イタリアオペラの殿堂としてあまりに有名な場所ですが、オペラを見ることは出来なかったものの、併設されているスカラ座博物館は見学することができました。


↑スカラ広場。背後にスカラ座があります。奥に見えているのはガッレリア入り口。


↑そしてこれがスカラ座。第二次大戦の空襲で一旦破壊されてしまったので、建物自体はそれほど古くありません。


↑近日公演予定の演目案内。トリスタンとイゾルデやアイーダ、オルフェオといった文字が見えます。

スカラ座博物館では過去の公演のポスターがたくさん展示されていて、1925年のトスカニーニ指揮の公演や、マリア・カラスの椿姫なんかは特にテンションが上がりました。また実際にオペラで着用された衣装展示もあり、特にアイーダなんかはものすごく手が込んでいてすごいなぁと感じました。そして博物館はオペラ座とつながっていて、劇場内部も見ることができました。ウィーンのオペラ座を見たときも思いましたが、ほんと一度はこういうとこでオペラを見てみたいものです。

とにかく劇場内部は豪華絢爛でしたが、借りたトイレは意外と普通でした(笑)。見学後売店に行き、何を買おうか悩んだ末にマリア・カラスのポストカードを購入。古いポスターのレプリカとかあればそういうのも欲しかったんですけどねー。それからしばらくスカラ広場で休憩した後、近くのブレラ絵画館に歩いていくことに。ただ入場料が5ユーロだと思っていたら10ユーロで、ゆっくり見る時間もなさそうだったので、中に入るのはやめておきました。そしてもう少し足を伸ばしてサン・マルコ教会へ。あまり観光客も来ないような感じでしたが、結構歴史のある教会だったようです。


↑サン・マルコ教会内部。夕日が差し込んでとても綺麗でした。


↑内部はかなり重厚なつくりでした。

教会を出て、近くのLanza電停へ。ここには地下鉄の駅もあり、トラムもたくさんの系統が通っていました。とりあえず適当なトラムに乗り、一旦ドゥオーモに戻ることにします。しかしドゥオーモに着く少し前にいきなり制服姿の男女二人組が乗り込んできて、なにやら検札が始まりました。うお、私の切符ほんとに大丈夫かなあとどきどきしながら私の番を待っていたのですが、なにやら私の前に座っていた若い男性二人組と言い合いになっている様子。係員が大きな声で怒っているのでびくびくしていたのですが、どうやらその男性たちは正規の切符を持っていなかったようですね。男性たちも言い訳をしていたようですが、結局観念して身分証明書を提示したり、反則切符のようなものにいろいろ書いたりしていました。ほんと私の目の前でそんなことが起こったので、ただただ唖然とするばかりでした。ただその間に私の降りる電停に着いてしまったので、降りることにします。


↑ミラノではこういう超低床型のトラムも走っていました。なんだか未来の乗り物って感じがしますね。日本でも広島なんかでは似たような車両が走っているんですけども。

ドゥオーモ広場の売店でスプライトを買い、ほっと一息。とにかく夕方になっても暑くて大変でした。それから再び2番のトラムに乗り、ポルタ・ジェノバ駅前電停で下車します。そこから少し歩いてナヴィリオ運河に着くと、出店が出たり、歌のショーをしていたりとにぎやかな雰囲気でした。お店のあては全然なかったので、とりあえず地球の歩き方に乗っていた「ラ・プレミアータ」というお店に行こうと思ったのですが、これがなかなか見つけられません。間口がすごく狭い店だったので、通り過ぎてしまっていたようですね。開店が19:30だったので、開店後すぐぐらいに店に入ったのですが、店に入っても案内もなにもしてくれず、ちょっととまどってしまいました。イタリアでは、概してこういう部分では不親切なお店が多かったように思います。要するに自分からちゃんとアピールしないとだめなのですね。その後席に案内され、何を食べるかメニューとさんざんにらめっこをしましたが、このお店はピッツェリア(ピザがメインのお店)にも関わらずいろんなメニューがあったので、アンティパスト(前菜)にブルスケッタ、プリモピアット(一皿目)はパスし、セコンドピアット(メイン料理)にスズキのポモドーロ風グリル、それからマルゲリータピザを注文。飲み物は白ワインを頼みましたが、250mlで2.5ユーロ(約340円)だったので、かなり安かったです。イタリアのリストランテやトラットリアなんかではこういう風にコースで頼むのが普通で、ドイツに行ったときに頼んでいたようにメイン料理だけ頼むということはあまりしないようでした。イタリア料理はその分手の込んだ料理が多かったですが、お値段も必然的に高かったですね…。


↑前菜のブルスケッタ。日本で食べるイメージで、バゲットをスライスしたものにトマトが載ってくるのかと思ったら、食パン1枚分ぐらいの大きさに大盛りのトマトだったので、あまりのことに思わず笑ってしまいそうになりました。しかし味はとてもおいしくて、とにかく白ワインに良く合いました。やっぱりトマトが違うんでしょうね。これで4ユーロ(約540円)はお値打ちです。


↑スズキのポモドーロ風グリル。スズキもイタリアだとこんな調理の仕方されるんですね。まさか丸ごと一匹出てくるとは思わなかったのでびっくりしましたが、見た目よりさっぱりしていておいしかったです。しかしお値段も15ユーロ(約2,000円)となかなかのものです…。このあたりで白ワインがなくなったので、赤ワインをグラスで追加注文しました。


↑イタリアに来たら食べてみたかった、本場のマルゲリータピザ。ここまでで結構おなかいっぱいになっていた上にこのピザだったので、かなりおなかが苦しかったです。もちろん焼き立てておいしかったですが、生地がすごくボリュームがあって、縁が結構固かったので、縁の部分は残してしまいました。もっともそうしているのは私だけではなかったので、たぶん問題はないのでしょう。そしてお会計ですが、やはりスズキが高かったので32.5ユーロ(約4,400円)となかなかのお値段でした。でも最初の応対があんまり良くなかったので、チップは出しませんでした。まあイタリアのお店ではだいたい会計にサービス料が含まれているものなので、無理に出す必要はないようです。

帰りは近くの電停から9番のトラムに乗り、直接ミラノ中央駅前に向かいます。しかし乗る前に電停の掲示板を見ていると、どうやらこの9番のトラムは工事の影響で明日は運休するようです。明日もトラムに乗る予定なのに、どうしたものか…と考えながら帰路に。ミラノ中央駅前に着くと、なにやらパトカーが複数台止まっていてものものしい雰囲気だったので、あわててホテルに戻ります。

翌日はミラノ観光の続きをした後、世界遺産の街マントヴァに向かいますが、それはまた次回。

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