イタリア旅行2日目(8/23) その1

6時に起床し、まずシャワーを浴びます。浴室にはなぜかひものようなものがぶらさがっていて、軽くひっぱってみても固くてなにも起こりません。なんだろうなぁと思っていたのですが、あとで調べるとこれは非常時に引っ張るものだったようです(汗)。ホテルの人が飛んでこなくてほんとに良かった…。

そして腕時計の時刻がいつの間にか合っていました。どうやらこちらの電波を受信して自動調整されたようです。とりあえず服を着て、朝食を取りに下に降りることに。やっぱり乳製品は全般においしいなぁ。あとここでも飲み物は別に注文する形態だったのですが、カプチーノが選べるあたり、さすがイタリアだと思いました。もちろん頼みましたが、おいしかったです。

食べ終わって部屋に戻ろうとエレベーターに乗ると、偶然ホテルの従業員と乗り合わせました。とりあえずあいさつして少ししゃべったのですが、このホテルは日本人もよく利用するとのことで、片言の日本語をしゃべってくれたのでちょっとびっくり。私が泊まった時には日本人はいなかったようなのですが、ミラノ中央駅からすぐという好立地だったので、利用が多いのもうなずけます。そして降りる階も私と一緒だったので、どこに行くのかと思ったらなんと私の部屋に入っていくではありませんか。まだ朝7時台だというのに、ちと早すぎやしないか…?でもまあ、ちょうど私も外出しようと思ってたところだったので、ありがとうと言って外出することに。

そういえばこのホテルはちょっと変わった構造になっていて、フロントから2階までのエレベータと、2階からさらに上階へのエレベータが別になっていました。そしてフロントにある方のエレベータがまた独特で、なんとドアを手前にがちゃっと開けて中に乗り込むタイプになっていました。もちろん安全装置が付いているので、かごが来ていないときには開かない構造になってはいましたが、初めて見たときはちょっとびっくりしましたねー。

フロントに行き、鍵を預けるついでに晩ご飯でおすすめのお店を聞いてみたのですが、近くに安くておいしい店があるとのこと。予約しておきますよ、と言ってくれたので、ありがたいなーと思いながらお願いして外にでました。

今日はまずヴァイオリン職人の街クレモナに向かうため、ミラノ中央駅へ。駅前にはトラムの電停があり、結構年季の入った車両が止まっていたので、思わず写真を撮ってしまいました。このトラムにはあとでゆっくり乗ることにします。

ミラノ中央駅はすでに多くの人で賑わっていました。ただスリには警戒しないといけないので、ちょっとどきどきしながら歩きます。今日の分の切符はすでに日本で買っていたのですが、まだ時間があったのでこの先必要になる切符を券売機で購入。最初は券売機の使い方に少し戸惑いましたが、なんとか買うことができました。それからプラットホームに上がりましたが、ここもいかにもヨーロッパ的なアーチが見事なターミナル駅です。


↑列車案内板は液晶表示でやけに真新しいものでした。こういうところは最新鋭なんですねー。おかげでわかりやすくて助かりました。

しかし列車の方はなんと落書きだらけです…。ほんとにこんな車両に乗るのかよと思いながら、空いてそうな2等車両を探します。こんなに落書きされてたら、日本なら間違いなく運行中止になった上に、ニュースで取り上げられること間違いなしです。若干怖いなあと思いながら乗り込みましたが、中に入ってみればどうということはありませんでした。


↑とにかく車両が長くて、端が見えません。の割に結構がらがらでした。


↑車内の様子。まあ可もなく不可もなくといったところでしょうか。色遣いはさすがイタリアという感じです。

列車のクオリティで言うと、やはりドイツが良すぎたせいもあって、ちょっと見劣りします。まあでも、2等にしては十分快適でした。そして定刻の8:15、発車ベルもなにもなく、列車はゆっくりと発車します。イタリア国鉄のことだから絶対遅れるんじゃないかと思っていたので、正直意外でした。なかなかやるなぁ、と思っていたのもつかの間、次の駅までやたらのろのろと運転するなあと思っていたら、次駅発車時にはすでに4分遅れという有様。もうさすがとしか言いようがありませんでした(苦笑)。

今回も切符はあらかじめ日本で購入してプリンタで印刷してきたのですが、やはり最初の車内検札の時はほんとに使えるのかと緊張します。幸い何事もなく車内検札はパスできたのですが、ドイツと違ってバーコードのチェックもなにもしなかったので、おいおい、そんなゆるいチェックでええんかいと思わず心の中でツッコんでしまいました。

列車に揺られながら、そういえば今回はメモリカードに余裕があるし、動画撮っても大丈夫なんじゃないか、と考えていました。というわけでテスト的に撮ってみた動画がこちらです。ただの車窓風景ですが、後半ものすごいスピードで飛ばしている感じが伝わるでしょうか。こっちは客車が多いのですが、客車でこんなすごいスピード出すんだなあと最初はびっくりしました。

結局定刻から2分遅れの9:27、クレモナ駅に到着。街の中心部はちょっと離れているので、歩いて向かうことに。クレモナは言わずと知れたヴァイオリンの街で、ストラディバリやアマティと言った名工がいたことで有名です。そして私が好きな作曲家C.モンテヴェルディの生まれた街でもあります。イタリアはちょうど夏のバカンスの時期だったので、ほとんどのヴァイオリン工房は閉まっていましたが、それでもかすかにヴァイオリンの音が聞こえてくる工房もありました。街並みも落ち着いていて、きれいなところでしたねー。

街の中心部であるコムーネ広場に到着し、まずは地図をもらいに観光案内所へ。一番興味のあったモンテヴェルディの生家がどこか聞いてみたのですが、そんなものはないとのこと。この先々の街でもモンテヴェルディに関する展示物は全くといっていいほどなくて、あまりの冷遇されっぷりに涙が出そうでした…。

そんなでいきなりクレモナに来た目的の半分ぐらいがなくなってしまったのですが、気を取り直してトラッツォ(鐘楼)に上ることにします。ほんとはドゥオーモ(大聖堂)に入りたかったのですが、どうやらミサ中のようだったので後回し。トラッツォは10:00オープンだったので、一番乗りで意気揚々と上り始めましたが、いかんせん111mも高さがあるので、なかなかきつかったです。ですが上からの眺めは最高でしたし、風も強くて涼しかったなあ-。


↑こんな階段をひたすら上っていきます。まだ降りてくる人が誰もいなかったので、上りやすくて助かりました。


↑トラッツォからの眺めは最高でした!クレモナの街はここを中心に放射状に広がっているのがよくわかります。

景色を堪能し、撤収開始。足に結構疲労が来ているので、下りは踏み外しそうで結構怖いです。途中で上ってくる人とすれ違いましたが、やはり階段が狭いので早めに行って正解でした。

降りてから、さっき入れなかったドゥオーモへ。ここのドゥオーモは街の規模に比してかなり大きく感じました。オルガンもちょっとだけ聴けたのがラッキーでしたね。

それからドゥオーモの向かいの、行政機関が置かれているコムーネ宮へ。この中にはサラ・デイ・ヴィオリーニというヴァイオリンの展示室があるのです。6ユーロ払って中に入りましたが、確かにストラディバリやアマティと言った名器が展示されていましたが、それも部屋一つに10挺程度の展示だけだったので、これで6ユーロはちょっと高いんじゃないかという感じでした。

それから駅の方に少し戻り、ヴァイオリン工房がある通りを見つつ市立博物館に向かいます。C.モンテヴェルディの生家があったといううわさのロボロッティ通りも歩いてみましたが、それらしい遺構は見つけられませんでした。あと、たまたま見つけた看板にNoriyuki Matsusitaと日本人名が書かれていて、何かと思ったらこちらで弦楽器製作をされている松下則幸さんの工房があるようですね。ちょっとびっくりしました。


↑途中で見つけたインテリアショップのショーウィンドウ。和風というかなんというか・・・。


↑ロボロッティ通りのヴァイオリン工房。ほとんどは閉まっていてひっそりしていました。

市立博物館は絵画や考古学関係の展示が大量にあり、全部見て回るのにはかなり時間がかかります。また敷地内にはストラディバリアーノ博物館があり、ヴァイオリンの展示や、製作過程の紹介などがあっておもしろかったです。料金も7ユーロだったので、サラ・デイ・ヴィオリーニに行くぐらいだったら、こっちに来た方が絶対に良いと思いました。

結局1時間ぐらい鑑賞し、外に出るとさっきまで曇っていた空が綺麗に晴れているではありませんか。もともとこのまま駅に戻るつもりだったのですが、これは写真を撮り直さないともったいない!と思い、小走りで再びコムーネ広場へ。大急ぎで写真を撮り、再び駅に戻ります。焦った・・・。


↑クレモナのメインストリート、カンピ大通り。


↑先ほど上ったトラッツォ。


↑コムーネ広場とドゥオーモ。人が多くて賑やかでした。


↑クレモナ駅は規模は小さいですが綺麗な駅でした。

なんとか発車5分前に駅に到着。疲れた・・・。喉が渇いたので駅の自販機でコーラを買ったのですが、あんまり冷えてなかったせいか、開けた瞬間盛大に吹き出し、半分近くなくなってしまいました。ひどすぎる!!でもコーラは売店で買うより自販機で買う方が安いということに気づいたのは良かったかもしれません。

疲れていたので、帰りの列車ではずっとうとうとしていました。ただエアコンがないので暑かったなあ。

この後はミラノ市内を観光することになりますが、それはまた次回。

コメント 2

まいまいきち2009年12月29日 14:12

イタリア〜〜〜!素敵だねえ。
ほんとどこも絵になる感じ!!
空気の匂いも違うんだろうな。
しかし従業員さんと会話ができるとは。やはりただ者ではないな・・・。

今日からお正月休みなんかな?今年もお疲れ!!
良いお年をお迎えください。来年もよろしくです。^^

aPony2009年12月30日 14:44

どこも絵になるってのはほんとにそうやったわー。
しかし写真には写らないけど、とにかく暑さがきつかった!空気の匂いもやっぱり違うねー。乾燥してるっていうものあるけども。
従業員さんとの会話はもちろん片言の英語やでー。イタリア語なんてまさかそんな!

まいさんの方こそ、今年はいろいろおつかれさまー。来年落ち着いたらまた集まってみたいね!

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