2002/08/09 九州旅行 三日目(その1)



そんなわけでこの日は朝5:20にモーニングコールで起床。モーニングコールといっても合成音声が流れる機械式でしたが、この方が気は楽です。朝は早かったですが前日寝たのが10:30頃だったこともあり、さほど眠くはありませんでした。そしてなにより、早起きして良かったと実感したのが水平線から昇る朝日を見たときです。前日は海が見えなかっただけに、めちゃくちゃ感動しました。写真だとあんまり綺麗に写らなかったのがくやしいなぁ…。写真を手早く撮ったあとは身支度をして、6時にホテルをチェックアウト。前日にタクシーを呼んでもらうように頼んでいたので、すでに入り口の前にはタクシーが来ていました。だって朝から1時間近くも歩く気にはなれませんでしたからね…。さすがにタクシーだと10分弱で駅に着きました。1000円少々取られたのは痛かったですが。


東側

北側

南側・右下は大浴場

部屋からの展望


思ったよりも早く駅に着いたのでどこかで朝ご飯を調達しようと思ったのですが、近くにコンビニとかは見あたらず、売店も閉まっている状況だったので断念。結局飲み物だけ買って駅構内に入りました。


    指宿6:23 - 枕崎7:32(指宿枕崎線・普通枕崎行き)
列車は2両でしたが、乗客はまばらでした。指宿枕崎線は、指宿駅の次の山川駅から終点の枕崎駅までは極端に列車の本数が少なく、1日7往復しかありません。この6:23発を逃すと次は13:18まで7時間近く列車がないので、途中駅で寄り道とかはまずできないなとあきらめ、終点までおとなしく乗っていくことにします。途中で日本最南端の駅である西大山駅にも停車しました。といっても1面1線の小さな無人駅です。ちなみに日本最西端は佐世保駅(ただし私鉄を含める場合は松浦鉄道のたびら平戸口駅)、最東端は東根室駅、最北端は稚内駅です(駅の看板に書いてあった)。他は比較的有名な駅なのに、最南端だけはあまり知られていない気がします。西大山を出ると、南側に綺麗な形をした山が見えてきます。これが別名薩摩富士とも呼ばれる開聞岳(かいもんだけ)です。最初見たときは頂上付近に雲がかかっていて山全体を見ることはできなかったのですが、だんだん晴れてきて最後にはなんとか見ることができました。


日本最南端の証

緑が綺麗な開聞岳


乗客は最初はまばらだったのですが、途中の西頴娃(にしえい)駅あたりでは結構乗り降りがあり、これだけ乗り降りがあるのならもっと列車の本数あってもいいのに、と思いました。そして終点の枕崎駅到着。枕崎は思っていたよりもにぎやかな町でちょっと驚きました。もっともここから鹿児島へは車を使えば指宿をわざわざ経由するよりずっと速いですから、それほど田舎というわけではないのかもしれません。でも駅自体は小さい駅舎がある以外はほとんど野ざらしで、ホームの高さも低く、駅構内にまで車が止めてあったりと、まさにローカル線の終点と言った感じでした。ほんとは枕崎でもゆっくりしたかったのですが、今乗ってきた列車が折り返すのに乗らないと次の列車は7時間後なので、写真を撮ったり売店で朝ご飯のパンを買ったり、手早く用事を済ませて再び同じ列車に飛び乗りました。↓は枕崎駅の様子。


駐車場状態?

なんとなく旅情を感じます

手前は一応プラットホーム

駅舎も年期が入っています

草伸び放題なのが列車の少なさを物語る…


    枕崎7:37 - 谷山9:46(指宿枕崎線・普通西鹿児島行き)
結局枕崎には5分しかいられませんでしたが(汗)、終着駅の雰囲気はそれなりに味わうことができました。終着駅ということは、当然ここからは戻るしかないわけで、元来た線路を再びのんびりと戻ります。乗客は西鹿児島方面行きということもあり、さっきよりは多かったです。特に学生が多かった気がします。そういえば学生と乗り合わせていて気付いたのですが、鹿児島の若い人はほとんど標準語かそれに近い言葉しゃべってますねぇ。もっと薩摩弁ばりばりなのかと思っていただけに意外でした。博多の方がみんな博多弁しゃべってて活気があるのとは対照的です。列車は今日の出発駅である指宿駅も通過し、鹿児島市内へと入っていきます。私はちょっと用事があったので終点の西鹿児島駅までは乗らず、途中の谷山駅で下車しました。

ちなみに用事とは、この駅の近くにある本坊酒造という焼酎メーカーの工場を見学することです。近く、とは言っても歩いて30分以上かかったので、重い荷物を提げてる身にはかなりきつかったです。暑かったですしねぇ…。工場は臨海地域の工場が密集しているところにあり、ほんとにこんなとこで作ってるのか?というのが第一印象。中にはいると一応案内はしてくれたのですが、この時期は焼酎造りがお休みということで、動いていない設備を見ながら焼酎の製造法を聞いただけでした。その後数種類の焼酎を試飲できたので、前に並べられた8種類ほどの焼酎を各2回ずつぐらい飲み比べ。この中ではやっぱり主力の芋焼酎「貴匠蔵」が一番おいしかったのでこれをおみやげに買って帰ることにしました。ほかにも梅酒なんかがおいしかったです。薬酒みたいなものもあったのですが、これは口に入れた瞬間、激しく後悔しました(笑)。最後にレジで精算するときに、大阪から来たんですよ、と案内してくれた人に言うと、そうですか、と非常にそっけない返事。なんだかがっかりしてしまって、ここまでしんどい思いして歩いてきたのはなんだったのかなあと少し後悔しました。またここから長い時間歩いて戻らないといけませんでしたし…。




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