2000/11/26 いにしえのロマンを求めて〜吉野・飛鳥(その1)



私は以前から「京都と奈良、どっちが好き?」と聞かれれば「奈良」と答えるぐらい奈良が好きなのですが(嵐電乗りに行ってから京都も良いなぁと思ってはいますが)、実際に行ったことは数えるぐらいしかなく、これでは奈良好きとして失格だなぁと常々思っていました。で、土曜日に時間ができたので、今回はまだ行ったことのなかった吉野と飛鳥に行ってみることにしました。奈良県中心部はまたそのうち行ってみたいと思っています。
朝は6時に起床し、曽根7:29発の阪急に乗ってまずは梅田へ。そこから地下鉄に乗って天王寺に行きます。そこから近鉄あべの橋駅に行き、8:20発の急行吉野行きに乗り込みました。クロスシートはあるかなと密かに期待していたのですが、ロングシートしかなくちょっとがっかり。この日はまだ朝ご飯を食べていなかったので、乗ってから駅で買ったパンをかじりながら発車の時間を待ちます。このとき、この先に悲劇が待ち受けていようとは思いもよらなかった…。
発車時間間際になって、駅のアナウンスがなんだか騒がしくなってきました。その後車内アナウンスが入りました。「ただいま吉野線市尾−葛間の踏切で発生しました自動車との接触事故により、吉野線は全線で運転を見合わせています。このため急行吉野行きは橿原神宮前行きに変更になります。なお橿原神宮前からバスによる代行輸送をするための手配を現在行っております。」

なに〜っっ!?

ふと3年前の悪夢が頭をよぎりました(説明しよう!3年前の悪夢とは、青春18切符で北海道を目指していたとき、新潟地方の集中豪雨により途中で電車がストップした事件である!)。まあバスによる代行輸送なんて経験したことなかったのである意味ラッキーかな、と思い直し(楽観主義は私のトクイワザ〜♪)残っていたパンを再び食べはじめました。橿原神宮前までの停車駅は、古市・尺土・高田市の3駅でしたが、尺土駅を出たところで再び車内アナウンスがあり、吉野線が全線で運転を再開したとのこと。と同時に車内にはほっとしたムードが漂いました。やれやれ…。結局橿原神宮前には10分遅れで到着。ここで大半の人が降りました。ここから先がいよいよ吉野線です。
吉野線は単線区間で、1時間に急行2本(吉野線内は各駅停車)と特急2本(近鉄の特急は別途特急料金が必要です)ぐらいのダイヤです。途中事故現場の踏切を通りましたが、パトカーが何台も止まっていて、物々しい雰囲気を醸し出していました。その後以前JRで通った吉野口駅も過ぎ、10時頃に終点の吉野駅に到着。






吉野駅の駅前からはこのケーブルカーに乗って下千本を目指しました。ほんとは歩いた方がいいんですが、この後飛鳥にも行くので、体力を温存したかったのと、時間短縮のためです。これがそのケーブルカーですが、かなり年期が入っていますね。ケーブルカー自体は戦前からあるようなので、当然かもしれませんが…。しかし往復600円はちと高かった。ま景色は結構良かったので良しとしますか。





ケーブルカーを降りるとすぐ、道沿いに土産物屋がひしめく界隈になります。ここからどう行けばいいのかわからなかったので、とりあえず道沿いに上っていくことにしました。これはその途中に撮った1枚です。最初紅葉の季節だから人多いんだろうなあと予想していただけに、この人の少なさには拍子抜けしそうでした(まあ午後近くになると増えてはきましたが)。でもこの紅葉の綺麗さはなかなかのものだと思うんですけどねぇ。





金峰山寺(きんぶせんじ)の仁王門の裏側から撮ったものです。紅葉に映えて綺麗です。表側は仁王像があり、なかなか壮観でした。





金峰山寺の蔵王堂(有名らしいです)から脳天大神に行く途中にある灯籠を撮った1枚。この写真は私的にお気に入りです。紅葉が綺麗だ…。





これもお気に入りの1枚。蔵王堂南側の入り口付近で撮ったものです。紅葉の赤と葉っぱの緑と、空の青のコントラストがなんともいえません。





吉水神社からはるか向こうの方を撮ったものです。ここは桜の季節には一目千本と言って山一面桜の花で覆われるのが見える絶好の花見スポットなのですが、秋は秋で趣があっていいですね。ちなみに吉水神社は南北朝時代、後醍醐天皇が皇居としていたところで、重要文化財に指定されています。ここの書院は日本最古だそうです。結局拝観料がいるので中には入りませんでしたが、とても歴史を感じる場所でした。





勝手神社での1枚。勝手神社は源義経と別れた静御前が追っ手に追われ、社前で舞を舞わされたという伝説が残っているところだそうです。




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